検事の死命 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041066607

感想・レビュー・書評

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  • 以前読んだことがあるのを思い出した。

    米崎地検での佐方の活躍
    郵便の話、死んだ親父の話、痴漢の話

  • 佐方と筒井の秋霜烈日の白バッチに掛ける想い。
    その2人の背中をシッカリ目に焼き付ける増田。

    例え小さな事件でも、圧力に屈せず真実を追い掛けて罪をまっとうに裁かせるか・・・。 佐方の法廷でのクロスカウンター!
    本当に良かった!

    父、陽世の13回忌で語る英心に涙、涙。
    陽世さんの選んだ生き方も分からないでもないが、、違う正義がなかったのか・・・と思う。

    とても良い作品でした。

  • 再読。
    このシリーズ大好き。
    佐方検事の正義感はすばらしい。文字通り「死命」をかけて、真実を導き出してゆく。これだけ見ると当たり前のことなのに、なぜ人は真実を捻じ曲げようとするのか。みんな、佐方検事を見習ってー!笑

  • 佐方貞人シリーズ。
    社会人になって最初の頃は、ただ我武者羅に、目の前の仕事に真摯に、執念をもって取り組んでいた。
    しかし、キャリアと言う名の時間を重ねるなかで、「これくらいで良いや」や、「明日が締切だけど、数日なら遅れても問題ないな」等と言う、経験からの抜きどころを覚えた。若くないから体力が。。。新人と違ってやる事が多くて。。。仕事の為に生きている訳じゃない等、自分にたいする言い訳は沢山あるけれど、要はあの頃の自分に対して恥ずかしいのを隠しているんだ。

    そんな自分に、泥臭く、自分の信じる正義を追いかける姿を心地よく、格好良く描いてくれる本作は、忘れていた大切なものを思い出させてくれる。
    私も、数十年前の自分に恥じない様に、もう1回あの頃の理想の姿を追いかけてみようかな。きっと、数日で息切れするだろうけれど、その時は少しやすんで、また追いかけてみればいい。ちょうど、ニコチン休憩を必ず入れる佐方の様に。

  • 『業をおろす』では、前作『検事の本懐』の中の一話、『本懐を知る』で明らかとなった佐方の亡き父・陽世に纏わる真実に再びスポットが当てられるので、先にそちらを読むことが推奨される。
    佐方にとっての父であり、祖父敏郎にとっての息子である陽世の「本懐」を守り続けなければならない佐方の苦しみ。何もできず歯痒い思いを抱き続ける佐方を優しく導く英心に心打たれる。
    結果的に陽世の「本懐」は破られることになるが、現世の人々を正しく導くこれも住職である英心の「本懐」。

    刑事部編と公判部編に分かれた『死命』は、佐方と彼の上司である筒井の検事生命を賭けた闘い。権力に屈することなく、正義を貫こうとする二人とそれを見守る増田。それぞれの矜持を描いた熱い作品。息の詰まるような法廷での闘いを熱量をもって描いている。

  • シリーズ第三弾、ここまでのシリーズの中で1番好きです。特にタイトルの「死命」がついた後ろ2話は読み応えがありました。権力に屈しない佐方検事天晴れです!

  • 重版出来を34回も重ねている検事・佐方 貞人の人気シリーズ。私は初めてでしたが 十分堪能できました。
    3つの事件からなり、タイトルの「検事の死命」は第3話と第4話。女子高生を痴漢したとされる容疑者の裁判ものですが、わかりやすく、 堅苦しくなく、 冤罪なのか虚偽なのか追求していくその過程が読み応えがあります。

    佐方検事の飄々とした人柄と、正義感は魅力的で、シリーズ全てを読みたくなります。

    柚月裕子さんの、いつもながら男っぽい筆致が、ストーリーに箔をつけていると思います。

  • 佐方貞人のクロスカウンター

    気持ちよく決まりすぎてスカッとしました

  • 佐方貞人シリーズの一つ。その中で1番面白かった。佐方禎人の父の汚名が晴れた時は、本当に良かったと感じた。女子高生が痴漢を捕まえたのに、無罪を主張する被告に嘘をつかれて、その人間性まで貶められた。裁判で、被告人の嘘が次々と暴かれていく様子は読むのがやめられないほどの駆け引きだった。

  • 佐方貞人シリーズ三作目
    ※前作「検事の本懐」を読んでない場合はそちらを読んでからこちらを読むことを強くオススメします。重大なネタバレがあります

    心を掬うに出てきたあのワンフレーズ"心"は凄く響いた。心温まる作品だった。
    福村さん、少し胡散臭く感じて疑ってた部分あった。すみませんでした。

    そして何より"業をおろす"で色々なわだかまりも氷解してハッピーエンドへ向かったのが良かった。作品越しでのモヤモヤ感解決!

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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