哀しい予感 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 5129
感想 : 491
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800010

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに再読。

    吉本ばななさんの作品の中で、一番好きです。

    そして、一時期、私にとっての恋愛小説ベスト3は、この作品とフラ

    ンソワーズ・サガンの「やさしい関係」、江國香織の「きらきら

    ひかる」でした。

  • 言葉にしなければ消えていってしまう物事の数々

  • わからなくていいことなんてひとつもない、という弥生に、自分が物事を発見し、自己決定を重ねていく強さを感じた。

  • オススメされて読んだ本。
    TUGUMI同様、登場人物が魅力的。
    あやふやさがほとんどない、しっかりとした情景描写。

    決して簡単でも単純でも無い大きな変化を、
    今までと同じように、かつ新しい出逢いのように捉えられる主人公に愛をみた。

    わからないままでいいことなんてひとつもない。
    わかった為につらいことや苦しいこともあるだろうけれど、
    実際わからなければよかったなんてことは多々あるけれど、
    それを踏まえてなお幸せを求め右往左往する方がきっと楽しいし、面白いし、人間らしいな、と思った。

  • 高校生の時に読んだ時はいまいちよくわからなかったけれど、今読み返すととても新鮮な気持ちになります。文章がいきいきしている。ふたりが恋してるっていうのが文体からはみ出るみたいに伝わってくるというか。とにかく弥生ちゃんと哲生くんのいる場面はなんだか後ろめたい雰囲気が漂っている感じ。一番好きなのは一緒にご飯食べてるシーンですけどね。

  • 無かった事にされた ものたち。。。
    の映像が 頭に浮かんだ時 心が哀しんだ

  • 初、吉本ばなな作品。
    1ページ目から世界観に引き込まれて一気読み。
    読み終えて、あとがきやら解説やらを読んで驚き。こちら80年代に書かれた作品でした。(そういえば携帯電話が出てこないなと後から気づいたくらい)
    時代を感じさせない、いつ読んでも、空気感だったりの描写にうっとりとなる一作だと思う。
    小説と同じ初夏にもう一度読みたい。

  • 文章がとても綺麗でした

  • P138 単なる正直さじゃなく、もっと意思のある正直な感情をさらけ出すところを、自分も含めてこのところずいぶん見た。たとえひとと時のきらめきでも、移ろうものであっても、瞬間に全てを込めた信じる者たちが訴えかける。そのことは心動かす。哲生はまっすぐに私を見続けたまま言った。

  • お風呂で、アヒルのおもちゃと出会うシーンと、哲生に抱きすくめられたときの、カーディガンの貝殻のボタン。音楽の先生の姉が、口に入れてくれた飴玉。
    記憶に残るシーンにあふれた作品。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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