天使と悪魔 (下) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042955023

感想・レビュー・書評

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  • ヴァチカンとローマをめぐる陰謀渦巻く物語はいよいよ佳境を迎える。
    とんでもない大活劇があり、一瞬物語が決着したかに思えたが、しかしまだ紙幅が残っている、と読み進めると、どんでん返しがやってくる。
    ああ、この人、怪しいと思ってたけど、まさかそんな。と、最後の最後の展開まで勢いに呑まれるようにして読んだ。

    宗教と科学とは、神とは、信仰とは何か。
    宗教と科学は決して相容れないものなのか。

    物語に流れる問いかけは重く普遍的なものであるけれど、小難しさはなく、あくまでもエンターテイメント小説として楽しめた。
    キリスト教徒であったりすると、受ける印象は異なるのかもしれないなと思う。

    巻末にある解説によると、本作はダン・ブラウンの創作による部分が大きく、史実としては整合性がややあわない個所もあるらしい。それが読んでいていかにももっともらしいのは、やはり著者の力によるものなのだろう。
    ローマに行き、この物語に登場した場所を訪ね、実際にその美術品を見てみたくなる。

  • あー面白かった。

    作中何度も「それはさすがにないわー」と
    つっこみを入れたくなりますが、そこは
    フィクションと割りきって楽しみましょう

    題材自体はダヴィンチ・コードよりこちらの方が
    面白いんですが、構成がいまいちな気がします。
    順番を逆に読んだせいか、それらの欠点が全て
    修正されてのダヴィンチ・コード輩出なんだと
    思います。

    キリスト教信者の人が読んだらどう思うんでしょうね。
    怒るのかショックをうけるのか、それともフィクションと割りきって受け入れるのか…。
    無宗教の自分にはその衝撃度がわかりません。

    自分の中ではなかなかのエンターテイメント小説です

  • キリスト教を学び、かつ日本で育ったからこそかもしれませんが、宗教観は理解しやすく、面白く一気に読めました。
    なぜイルミナティがセルンの科学者を狙ったのかという最初に持った疑問は、下巻で解決しました。
    一番良かったのは上巻の、解決しそうにない問題にぶつかった時の「思い出せ!」という言葉。無理だと思えても「自分が答えを知っている」と思うことは、全ての課題や困難に当てはまる気がしました。

  • ラストまで読むと、「天使と悪魔」というタイトルがしっくりきます。そんなことをしなくても神の存在は示せたはずなのに、「悪魔」に魅入られてしまったのか、黒幕が哀れでした。でも、そこまでを含めて、神の計画だったのかもしれない…。

  • 個人的にはダヴィンチコードよりも物語としてのまとまりやテーマがしっかりしていて面白い。特に宗教と科学の対立に焦点を当て、問題意識を読者に投げかけつつも、タイムリミットサスペンスとしてのハラハラドキドキ要素、ミステリーとしての謎解きなど娯楽小説としてもハイレベルでクオリティの高い作品だと感じた。このような、社会問題と小説としての娯楽、という二つの要素を高い水準で兼ね備えているものはそうそうないと思う。

  • 展開が激しくて、色々と知らなかったこと(宗教や美術の関係)の雑学的な知識も随所に盛り込まれていて、なかなか飽きさせない作りだと思った。

  • 上中下 3巻セットの下巻。

    読み終わった日を全く思い出せないくらい、読んで登録を忘れてたいた本。。もしやさらに一月前だったかも…。

    という訳で、若干記憶が風化していますが、

    ・面白かった
    ・でもちょっと、殺人物なので(そんなもんかもしれないが)コロされているところの描写はツラかった
    ・これは事実とフィクションの境目がよく分からず、読んでるときヤキモキした。(最後の最後、解説でスッキリしたけど。)お話なので基本は信じずに読むし、そんなこと解説しながら展開できる訳はないのでしょうがないけど、本って、読んでるときはどこかしら学び・吸収モードになっている自分もいるこら、ちょっと座りは悪かったかな。
    でも、そんな肉薄感が、面白さですね。
    ・最後の方の主人公?、イヤ、一般人はそんな動きできないでしょう、て思わずツッコミたくなる感じでした。スピードの主人公? アルマゲドン的ヒロイズム?みたいな(笑)。
    ・まぁでも、繰り返すが、面白かったです。新鮮な感じ。

    ・ダ・ヴィンチ・コードの作者さんのほんとだったらしい! しかも、同作より前に作られたんだって。

  •  歴史や美術の情報は相変わらず豊富で、より知りたいという意欲に駆られる内容だった。
     サスペンス物語としては終盤からついていきにくく感じた。普段キリスト教などの宗教に無関心なのがおおきいが、科学と宗教の歴史を知ると、また深い見方ができるのかもしれない。
     オチもロストシンボルに比べるとふわっとした感じで読後感がやや弱かったのはラングトンシリーズ一作目だからもあるかもしれない

  • 2016/10/11 読了

    ダンブラウン作品の2つめにして、ラングドンシリーズ1作目。いい意味で期待を裏切られっぱなしのストーリーだった。

    ダヴィンチコードでは犯人が途中で出て来て、心強い味方だと思ったところで裏切られたので、1作目もそうだろう!と思っていたが、はるかに複雑に犯人が隠されていたのでとうとう見破れなかった。仲間だと思ったら犯人で、かと思ったら裏を返して犯人が違ったと言う設定には心から驚いた。また、ラングドンが死にかけるたびにハラハラし、枢機卿の趣向を凝らした死に方には心臓をえぐられるようだった。

    4つの元素やイルミナティダイヤモンド、ヴァチカンにある多くの建造物、そしてベルニーニなど、散りばめられた芸術知識は相変わらず圧巻のものであった。

    間違いなく最高傑作といえるダンブラウン作品である。

  • なんか色々凄かった!
    ダビンチコード読もっと!

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著者プロフィール

1964年ニューハンプシャー生まれ。アマースト大学を卒業後、英語教師から作家へ転身。2003年刊行のラングドンシリーズ二作目「ダ・ヴィンチ・コード」で一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす。父は数学者、母は宗教音楽家、そして妻は美術史研究者であり画家でもある。

「2019年 『オリジン 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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