- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043625031
感想・レビュー・書評
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森さんが素敵すぎてきゅんきゅんしてしまう私がいるわけです。
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色んな事件や出来事が日々起こり、多様な報道がなされる。これに対して「一人称の主語」で思考しているか?想像力を正常に働かせているか?
ドキュメンタリー作家・森達也さんの評論集。
2004年の本の文庫だから事例は少し懐かしいものが多い。でも、今起こっていることに当てはめても全然読める。カチコチになった思考を解きほぐして自分なりに頭を使い、ジャーナリズムのあり方を考えるには良い入り口になるのではないだろうか?
あ、でももちろん、この本に“正解”が書いてあるわけではない。これもまた1つの考え方でしかないのだから。 -
たしかコジマさんに貸してもらって読んだんだ。
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どこまでも個人的な彼の視点は、決して社会派などではないと思うのは私だけだろうか。ここに書かれていることはしごくまっとうな正論だが、ワードチョイスが秀逸なのでそこまでいやみにならない。振りかざしているのではなく、悩みながらも正論に落ち着き、その正論にまた悩んでいる姿は多くの「ふつうに生活する人々」の共感を呼ぶ。私もその一人だ。彼が社会派と呼ばれる理由があるとすれば、それはたぶん彼が無数の平凡の代表でありたいという泥臭い信念を持っているから、ではないか。
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小さな文章で小気味良くまとまっている。
大きく4つの段落でなっている。
何故世界はここまで『麻痺』しているのか。
どうして日本のメディアは横一線なのか。
矛盾だらけの考え方。
押付けの答え。
何をどうしたら良いのか。
森氏は結果を押付けない。
このスタンスが こやは好きだ。
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ガチガチの社会派かと思えば、あにはからんや…ニヤリとさせられます。考えさせられます。「タマちゃんを食べる会」は秀逸。 2007 1/3読了
2009 12/28再読了 -
どうしようもないと思っても、諦めるにはまだ早い。こんな感性で世の中をとらえられたら。出逢えてよかった、手放しで賞賛できる一冊。
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メディアリテラシーをお勉強しようとして検索していて出会った本。
良い本に出会ったな〜と思いました。私が日頃、感じていることが文字になっているという感動。
そう!考えることを辞めてはいけない。大量に流れ続ける情報を受け流していてはいけない。立ち止まって考えよう。考え続けよう! -
もっと早く読んでたら、そのときにもっと深い話ができたのに、と後悔中。
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初めて読んだ森達也の本。
これからメディアに関わる人間として、否、今この世界を生きるひとりの人間として、感じるべきこと、守らなければいけないこと、忘れてはいけないこと、やるべきこと。
そんなことを考えさせられる評論集であった。
「テレビはずっと(中略)あらゆる現象を被害者と加害者、正義と悪などの単純な構図に収斂させ、パッケージされた商品として消費者に提供することばかりに情熱を注いできた。
大切なことは事象の曖昧さや報道する側の煩悶を伝えることだ。その後ろめたさを失わない限り、メディアはかろうじて一線を保つことが出来る。」(P178)
これってすごく難しいこと。
ついつい僕らは「わかりやすさ」を求め、二元論に執着し、結論付けたがる。
でも、物事はそんな簡単じゃない。
答えは一つじゃない。
選択肢も限られていない。
答えなんてそんなに簡単にわからない。
大切なことは、ソクラテスが言うように「知らないということを、知っている」 と言うこと。