- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048700535
感想・レビュー・書評
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今回も素敵なラストで泣いた
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結城佳帆は、妹の真奈と二人暮らし。
そんな佳帆が図書館の館長である舞原葵依に恋をする。
佳帆が「運命だ」と思った理由。
妻の雪蛍を失った葵依の心に、佳帆が寄り添える理由。
最初らへんの一文で、わかっていたのに。佳帆と葵依が行き着いた先に、それがあるってわかってたのに。やっぱり悲しくて寂しくて切なかった。
会いたくても、ただ会いたいだけだから、勇気が必要なのだろう。って文が凄く好きです。理由があれば、言い訳ができれば、きっとそんなに勇気なんていらない。会いたいって…ただそれだけを伝えるのって、どれだけの勇気がいるんだろうね。
葵依さんの「よう。また会ったな」が凄く好きです。
これまでのシリーズには舞原家の人々が色々出てくるけれど、私が一番好きなのは葵依さんだな。
星乃叶も元気そうで良かった!
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すごく綺麗な物語。
優しくてあたたかい嘘。
弱くて儚くて悲しくて切なくて、でも強くて優しくてあたたかい。全て詰まってる。
冬にはこの本を読みたくなる。 -
シリーズ第4弾。
下手に触れるとネタバレするので書けないけれど、
久しぶりに恋でもして前に進もうと思った相手が
スリム長身超絶美形眼鏡の図書館の館長とは。
躊躇いも戸惑いもすっ飛ばして速攻トライで自爆。
この想いの行く先は・・・
このシリーズによく出てくる花がスノードロップ
花言葉は希望 このシリーズの核なんでしょうね。
それでもやっぱり、受け入れがたいです。
恋愛ものが好きな人にはいいかもしれない。
色んなタイプの想いが描かれてますからね。 -
見事にやられました。さすが綾崎さんです。
妻を亡くした男を思い続ける女性の、悲恋の物語だと思って読み進めていたのですが、恋愛ミステリーのトリックが明かされるや、また違った物語に変貌します。トリックが判明した後に、あらゆるページをめくり、色々確認しちゃいました。
悲しいお話しですが、希望もあり、読んでみて良かったです。 -
「雪月風花」
一目惚れをした相手は。
好みの容姿だったら誰でも好きになるのが一目惚れではないだろう。
ただ相手からすると話したこともないのに好意を寄せられるのは容姿しか見ていないの軽い人と同じなのだろうな。
「雨露霜雪」
少しずつ近づく距離。
彼の言葉で突然見知らぬ人から寄せられる好意の怖さに気づいた。
当たり前のように毎日が過ぎていくのが、どれだけ幸せか失ってから気づくんだろうな。
「雪見月夜」
四年ぶりに見つけた彼女。
他人から何を言われようと自分の目で確認するまで信じれない現実はあるよな。
それを本当に目にしたからといってすぐに前を向けるかは別だが…。
「初花凛々」
二人の出会いの場は。
名のある家柄だと身内の集まりで自分の立ち位置を考えて行動しなければいけないんだろうな。
てっきり同じ苗字なのは結婚しているからなのかと思いきや始めから同じだったのか…。
「吐息雪色」
彼に紹介したかった妹は。
一人で待つ彼女を見てやはり誰かと会うのは、まだ厳しかったのかと思ったが…。
この物語は何処までが現在で何処までが想像もしくは過去なのだろう。
「私の愛は小さいけれど」
彼女の世界の全てを。
何年も蓋をして隠していても向かい合う勇気が出た時にその蓋を開ければいいのだろう。
無理に蓋を開けて自分まで壊れてしまったら、誰も幸せになれないしな。 -
あーーーー。
だまされた(笑)!!
だまされたっていうか、
「あ、そういうことか」
ちゅう具合。
わかってしまえば(物語としての)筋はそうひねってあるわけではないんやけど、見せ方がうまいなー。
叙述トリックというか、こういう、文章でだます構成は、ほんまに好き。
著者の、未来のことを話すわけではないのに
「○○になる」
ちゅう未来形? な、文章が生きてるわー。
あとでざーっと読み返してみたけど、矛盾したところもなければ伏線もちゃんとあって、ニヤニヤしました。
あー、でもそれをいうたらシリーズ1作目の「蒼空時雨」も、ややだましテクニックが入ってるんかな。
今回の主役の佳帆がアラサーやったせいか、この話が一番読んでいて面白かった。笑
相変わらず凝った名前ばっかり出てくるので、「結城佳帆」ちゅう名前がまあ読みやすいこと・・・。
結城・・・。イヤイヤそこに反応しちゃう?
ええとー、楠木風夏って、「青空時雨」に出てきた、両親を交通事故で亡くした双子の片割れやっけ?
星乃叶は覚えてるよ。時間が止まってしまった子やんね。そういえば図書館に勤務してるとかいう話になってたっけ。
雪蛍は・・・? 今まで、でてきたことあったっけ・・・?
はっちゃけた名前(いうた)だけに、インパクトがあってここまでグッチャグチャな相関図でもなんか記憶の端っこにひっかかるもんなんやねえ。
まだ、続きがあるよね。めっちゃくちゃ面白い! すぐにでも続きが読みたい!! ちゅうわけではないのに、ひとたびページを開いたらガーッとイッキ読みしちゃう不思議な本やと思います・・・。
そして今回は文庫本がきれいやった。2013年の6刷か・・・。そら、きれいか・・・。
(2016.02.06) -
進むまでタネが全然わからなかった。面白かったし、あんまり恋愛小説を読まないからまた読みたいと思った。イニシエーションラブとタネの構造は似ているような気がしたけど、こっちのほうが好き。読んでいて悲しい気持ちになることもあったけど、かほのまっすぐな気持ちに救われた。
他のシリーズも読みたい。
評価は4.2 -
花鳥風月シリーズのどの作品も綺麗で素敵で、
そこに生きる登場人物たちも魅力溢れる人たちばかりだけど、
自分はこれが一番好きだ。
だって…
眼 鏡 の 司 書 だ ぜ!?←
…まあ、自分特に眼鏡萌えとかではないけども。
舞原家の中では一番共感できた設定だった。
人との関わりが怖くて、ニートになってしまった
可愛い可愛い妹に
外に出て欲しいと思いつつも、甘やかしてしまう姉が主人公。
そんな姉がある日訪れた私立図書館で
眼鏡の素敵な司書に恋をする。
時に強引かも、と感じるほどの積極さで
司書にアプローチする主人公。
なんか無理してない…?抱いた印象がラストで——
息が止まる展開でした。