暗い宿

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048733083

感想・レビュー・書評

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  • 読了。あとがきに特定のモデルはない、と、あるので読み手で勝手に想像する余地があるのは幸い。東京には無いみたいだけれどダイナスティー・ホテルというものは結構あるみたい。国際ホテルなんだろうなあ

    助教授の大乱闘見たの初めてかも。弱くはないし判断力もあるけど、強くはない?ベッド投げつけられたら正拳突きで破壊するくらいの探偵漫画に親しみ過ぎて弱く見える。しっかりしろ。人間はそんなに怪力ばかりじゃない。

    足元ふらふらの助教授、そのまま災厄に飛び込んでて草草の草。こういうのは作家の方が遭いそうだけど、似たもの同士の友人なんだろう。運が悪い。
    2021年にほたるの夕べをしてます、と椿山荘のページに記載があるようなので(飛んでくる?飛来?)やっぱりここなのか動物園と同じでよく似ているけど世界線をあえてずらした事実にしてるのかな。

    ダイナスティー・ホテルのモデルはどこかしら。四ツ谷駅近辺で日本庭園が〜というと椿山荘しか連想できない。名前しか知らない地方民なので余計に想像と連想が……。作中「庭に蛍を放つ催しがダイナスティーの名物だったが、数年前に取り止めになった」2001年刊行。

    大体の見開きに一回天を仰ぐので読み進めるのが本当に遅い。尊い……

    201号室の災厄、「よくしゃべる。酔いが回ってきているのだろう。彼は飲めない口ではないが、あまり酒に強くない。」緊張する学会終えたあとにビールぐびっと飲んで気が抜けた姿を見せ助教授、作家に気を許しているなあって見えて思わず天を仰いでしまう。

    ちゃんと答えに辿り着いていて、まるで運動会で徒競走ちゃんとゴールできた我が子を見守る母のような気持ちになってしまう。いや普通に作家すごいな?クロスワードも得意なんだ……

    シャングリラ十字軍ってちゃんと原作に登場するんだなあ……。なかなかに濃ゆいけど、この短編だけの登場なのかしら。癖強すぎて戸惑う。

    さすが推理作家!ヨッ!迷宮無し!とばかりにおだてられて、そうやろそうやろってフンスって腕組み威張りつつ全くトリック分かってないアリスがアホでかわいい。そう!わかっていないのである!アリスは全くわかっていないのである!!救急車を呼んでない絵面で脳裏にわかった(フリ)迫真顔が見える。

    好き。いい曲だなっておもったので再生リストインしました。
    口笛でサビを吹いていた助教授、相当ご機嫌だなあ……。そして歌詞の方にいろいろ思いを馳せる作家は、作家だなぁ……。まだ読み終えていないので、この曲を流しながら続きに取り掛かろうと思います。

    Hotel Californiaを知らなかった(ピンと来なかった)ので検索してみました。イントロわからない……メロ……わからない……サビ……ア゛ー!?なんか?なんか聴いたことあるー?!ってなりました。ラジオ深夜便とか、ドラマや映画。

    シンプルになんでツインでとってないのか疑問。一緒に泊まらないんですか!?なんでですか!?

    ホテル・ラフレシア
    「海が似合う奴やない」
    「じゃあ、似合うのは山かな」
    「山というより、崖や谷やね」
    とのアリスの評にサスペンス劇場のラストなのか、はたまたドラマ版での噂のクライマックスシーンなのか、いやいやそれとも恐らくは最古の元ネタのライヘンバッハあたりなのか考える。
    ホテル・ラフレシアの冒頭で片桐さんがサングラスを外したという描写しかないのに、助教授も作家もサングラスして更にはハイビスカス柄のアロハシャツ着ている想像でイメージが固まってしまった。オウオウ!浮かれてんなあ、おふたりさん!(※読者の勝手な想像に過ぎません)

    片桐さんって歳下なんだ?!まあこの歳になるとあんまり年齢差関係ないだろうけど、そうかあ……
    ちゃんと言葉にして「友人」ってアリスを呼べるのいいなあ。斜に構えているようで懐に入れたらちゃんと大事にしてくれる。

    ふんすふんす言いながらよじ登るアリスを助教授はどんな気持ちで見下ろしていたのか。調査隊は謎を解明するために京都北白川へと飛んだ。

    ウキウキ準備万端で颯爽と出発したのに、帰りに風邪を悪化させ、この世の不幸を一身に背負いお家に帰りたいマンになるアリスめちゃくちゃ情け無くてかわいい。

    暗い宿、読み始め。助教授はブラック好きかとおもいきや砂糖いれて飲むだけでごっつぁんです!という感謝で胸がいっぱいになる。結構古い本で、移設前の図書館の判子が押されている。当時は素通り、いや目には入っていたけれどあ行から取ってはみてもパラ見して難しそうと戻したような記憶がある。

  • ミステリー短編集。
    【火村シリーズ】〈宿シリーズ〉
    民宿、リゾートホテル、温泉旅館、高級ホテル、異なるテーマのお宿で、それぞれのんびり宿泊…しているところ事件に遭遇。
    幅の広いどれも趣きの違うミステリー。
    どれも楽しめて、あとがきも粋です。
    個人的には今すぐ温泉につかりたい〜

  • これも久しぶりの再読。色々な宿を舞台とした四つの物語。個人的に印象に残ったのはホテル・ラフレシアかな。暗い宿、異形の客は正統なミステリという感じだけどホテル・ラフレシアと201号室の災厄は一風変わってるがそれだけ有栖川有栖先生の作風の幅があるという事だと感じられた。

  • 民宿&ホテルシリーズ。ホテルラフレシアは泊まってみたいなあ。個人的には「異形の宿」が面白かった。

  •  宿シリーズ……というか、まだシリーズとは化していないけれど、宿を舞台にした事件を4つ収録した短編集。
     普段は、自分たちとは関係ないところで起こった事件について、警察に呼ばれて係わっていくことが多い有栖川さんですが、この本では、コナンに出てくる小五郎のおっちゃん並みに、事件自体に遭遇します。

     「ホテル・ラフレシア」は、やるせなかった…。
     てか、ホテルの名前は、ラフレシア(世界最大の花)のように世界で一番のおもてなしがしたいということで名付けられた、てあるんだけど、私にしたら、ラフレシアて超臭い、ていうイメージしかないんだけど…。
     みなさん、そのイメージのほうが強くない?
     もし本当にこんな名前のホテルがあったら、ネットで話題になりそう。

     ちなみに「201号室の災厄」はマンガで読んだことありました。

  • 作家アリスシリーズ十作目。
    ホテルや旅館といった「宿」を舞台とした短編集。
    印象に残ったのは、イーグルスの「ホテル.・カリフォルニア」の歌詞を巧みに絡めた、妖しげな雰囲気の「ホテル・ラフレシア」。
    火村助教授の格好良さが堪能できる「201号室の災厄」も良かったけど、災難に遭遇したのがアリスだとしたら果たしてどうなっていたのでしょうか?想像するだけでちょっと怖いです。

  • 宿シリーズだそうだ。4編の短編集。火村とアリスシリーズ。何個シリーズのっかるんだ。「異形の客」はドラマでもやったやつだった。包帯ぐるぐる巻きの人が泊まりに来るってやる。「ホテル・ラフレシア」が一番印象的。衝撃のラストだった。あんまり推理小説っぽくないけど、切ない最後だった。こんなひどい終わり方ってある?と思う。でも人生はそういうものなのか。ホテルでの探偵ごっこは面白そうだ。

  • 後書きを読んで、宿シリーズと気がついた。
    それほどこの短編4作品には共通点がない。
    殺害動機も、方法も、トリックも。
    共通点があるとすれば、すべて後味が悪い。
    特に『ホテル・ラフレシア』は苦瓜を食べたような後味なので、そういう作品が好きな人にはオススメします。

  • 宿シリーズ(?)。短編集。
    TVドラマで使われていたのもあった。
    この原作をああしてしまったの…と思わなくもなく。

  • 火村&アリス。
    『宿』にまつわる短編集。

    『暗い宿』は、ちょっと無理では?というシュチュエーションがあった気がする。

    『201号室の厄災』は、ハラハラしまくった。

    『異形の客』は、すでにドラマで見ていたので、スラスラ読めたが、温泉地の書き方がリアルで、温泉に行きたくなった。

    『ホテル・ラフレシア』は、ちょっと悲しい結末だな。。
    でも、沖縄に行きたくなる。

    有栖川さんは、旅情を掻き立てるのが上手いのかもしれない。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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