ユージニア

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735735

感想・レビュー・書評

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  • 古い読書記録より。

    忘れられない一冊。
    わたしの読書人生で屈指の、強烈な力を持ったページターナーのひとつだと思う。
    ページを繰る手に目が追いつかず、信じられないほどの早さで読了してしまった。
    大学受験のときに読んだので、より一層印象に残っているのかも。
    あとで、進学先である金沢がモデルの土地になっていたのだと聞かされ、大学入学後に再読した。

    装丁のシックな美しさ、文体の不気味なほどの静謐さが印象的。
    クラシックのような端正なうるわしさを持つ。

  • 二回目。

    前回もおもしろく読んだけど、謎だらけで終わった。

    今回はもうちょっと踏み込んで読めるかなと思ったけど、やっぱり謎だらけ。

    正解はないにしても、自分なりにも答えがだせなかった。

    でも、おもしろいことには違いない。

    冬に読んだけど、夏の暑さを感じる本。

  • もう一度読みたい本。
    昔、ある事件が大きな家で起きて、まさにその時、家に居た少女の話を、色々な人から聞いていく話。
    最終的な結論がはっきり出されず、読者の解釈に任せるのだけれど、それがとても上手くて脳味噌が揺さぶられた感じがした。

  • 小説版ツインピークス?
    設定から話の進め方までぐいぐい引き込まれて離さない。
    何度か読まないと、否、何度読んでも答は見つからないかも。
    単行本は装飾等含め最高です。

  • これは「逆に」よかった!!!!

    何が逆なのかは恩田さんの一連を読んでからコレを読んでいただければわかるかと。

    新刊で買っちゃう理由はこういうところにあります。

    いきなり、たまに、スマッシュヒット出すんです。

    これは説明しがたい。しかし新鮮。

    透明感のあるグロ。そして怖くないという恐怖。

    おすすめです。

  • 恩田作品の中で一番好きかも。
    いかにも恩田陸なラストが賛否両論ありそうだけど、何度も読み返すうちにしっくりきた。
    祖父江さんの装丁もいい。

  • 盲目の美少女、大量殺人事件、毒殺、花、詩、
    と小説好きを刺激するキーワードをいくつもちりばめて展開しるストーリー。
    謎が残る結末や不可解な点はたくさんあるけど、
    それを詮索するのはなんだか野暮に感じる。
    こういった話はまるごと飲み込んで酔ってその世界に浸りたい。

    「夢は繋がっているんでしょう?」

  • 羨望と畏怖の対象だった盲目の美少女,
    シミ一つなく咲き誇る百日紅の白い花,
    お守りになったツユクサ,
    うだるようなねっとりとした暑さ,
    目的の分からない大量殺人,
    そして,世界を手にした少女。

    ゴシック好きの人にはたまらない物語だと思います。

    祖父江慎氏による装丁も凝っています。
    ・紙が薄く,裏の字が透けて見える。
    ・文が微妙に斜めに印刷されている。
    ・カバー表がカバー裏の透かし状態になっている。etc.

    外見も内容も,溜め息が出るほど美しい本です。

  • 読んだあとも、頭がはてなでいっぱいなのは
    あたしがバカだから?笑

    どこが伏線で、どこが本当で…最後まで真実は語られません。。
    好き嫌いはもしかしたら別れるかもしれないなー。

    でも、この掴めそうで掴めない独特の距離感を保つ
    恩田陸っぽさがあたしは結構好きだったり。

    もっかい読んだらまた違う風に読めるかも。

  • ある時起きた大量毒殺殺人事件のとき、近くにいたが難を逃れた少女が大人になって事件を聞き取り調査する。関係者の回想録によって次々と事件の全容がみえてくる。構成がすばらしいが理解力に乏しいわたしには少々難解。ラストも結局犯人は誰?と書いてないところがもどかしい。でもこれがいいのか。。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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