- Amazon.co.jp ・本 (658ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061823891
感想・レビュー・書評
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海にゐるのは、<br>
あれは人魚ではないのです。<br>
海にゐるのは、<br>
あれは、浪ばかり。<br>
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曇つた北海の空の下、<br>
浪はところどころ歯をむいて、<br>
空を呪(のろ)つてゐるのです。<br>
いつはてるとも知れない呪。<br>
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海にゐるのは、<br>
あれは人魚ではないのです。<br>
海にゐるのは、<br>
あれは、浪ばかり。<br>
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中原中也 <北の海><br>
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正直な所を言えば、どうしたんですか綾辻さんと言うカンジなのですが。<br>
でも館シリーズと言う括りで見た場合に限り、間違いじゃない……。<br>
読んでる途中でも困ってましたが、読み終わって更に途方にくれてしまいました。<br>
う、ううーん。そうかー。<br>
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トリックとか事件とか、取り合えず今回はちょっと横に置いておいてー<br>
中原中也とかシャム双生児とか人魚とか謎の宴とか、雰囲気を盛り上げる小道具わんさかで<br>
上巻の途中で既にお腹いっぱいだったんですが、概ねそんな方向のまま下巻も終わりましt<br>
いや中原中也は大好きなんですけどね!<br>
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館シリーズが好きなら、十角館を最近読みなおした人なら、楽しめる本だと思う。たぶん。<br>
ただ何と言うか、長い作品って色々読んで来たけど、無駄に長いのでその辺覚悟の上で。<br>
(その割に知りたい事は書ききれてない気がするんじゃよー)
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未読
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中也と征順が仲違いしてしまった理由は今後書かれるのかしら。
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このオチは許されるんですかミステリとして(笑)
そしてこんなに分厚いのに鹿谷さんの出番正味50ページも無いよ!? -
長い物語も作者のこれでもかっ!というくらいたくさんの説明を受けて解答へ無事着地。最後に意外な人物が登場し、館シリーズの要となる一冊に仕上がっていると思います。
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ダリアの宴に秘されたダリアの願い。
そして、過去を失っていた彼は、過去と現在が錯綜した世界をさまよい続け、覚醒していく。
クリアになっていく暗黒館の住人の過去と現在。一人一人が心身に重い病や過去を背負い、館シリーズのクライマックスが訪れる!!
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『館』シリーズ7
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館シリーズを読んできただけにラストは好きです。霧越邸殺人事件とか好みだし。
上下巻一気に読んだので厚さは感じませんでした。途中きついと思うところもあったけれど、こんなに厚いのに無駄だよ!とは思いません。
綾辻さんは<記憶>をモチーフにする作品が多いですね。とりあえず館シリーズはまだ続くそうでホッ。 -
十八年前に暗黒館で起こった殺人と不可思議な人間消失の謎を追ううち、遂に玄児の口から語られる“ダリアの宴”の真実、そして恐るべき浦登家の秘密…。いつ果てるとも知れぬ嵐の中、犯人の狂気はさらなる犠牲者を求め、物語は哀しくも凄絶な破局へと突き進む!構想から完成まで、八年の歳月を費した比類なき巨大建築。ミステリ作家・綾辻行人の全てがここに結実。 /「そういうことはあるものですから」ふぅーん
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上巻からの続きです。
下巻では鮮やかに謎が解明されていきます。
霧が晴れたようなスッキリした気持ちがします。
上巻にはあれだけ謎を含めていたのですが、その伏線全てに解を与えた綾辻先生は素晴らしいです。
少し苦しめなのはありますが、結局あれはどうだったのかという不満足感はないです。
読者を驚かせようとする綾辻先生の頑張りがとても伝わってくる作品です。
この世界が気に入るか気に入らないかというのは読者の好みだと思います。
最後の玄児と中也には不覚ながらも萌えてしまいました。