V.T.R. (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1738
感想 : 311
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827042

感想・レビュー・書評

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  • 伏線など全然気づかず衝撃的な最後だと思った。
    スロウハイツの神様を読んでから読むべしということで読んだがスロウハイツの神様の世界に入れた気がして嬉しかった。

    ペロッチが可愛くてたまらなかった。

  • 一本の作品として読むと曖昧な部分に不満が残りますが、スピンオフとして読むとまた違った面白さがありますし、その部分こそが作者の狙いな訳ですから、「スロウハイツの神様」を読んだ後でこの本を手にした時点ですっかり作者の術中にハマったという訳(笑)ですな。

  • よかった。続きが読みたいと思った。謎が残ったままなんだよなぁ。体を売った理由とか、別れた訳とか。私の読解能力が低いのか?トランスハイ=ティーはあからさますぎて途中からわかってた。伏線の張り方、雑過ぎない?
    それでも好きな作品。さすがチヨダコーキ。面白かった。ティーが好きです。アールも好きです。

  • 辻村作品として読んだらかなりあっさり。チヨダコーキ作品として読むと、若者に 絶大な人気を誇るカリスマ作家でもデビュー作はデビュー作ね、なんて。そこまで計算されて辻村さんは書かれているのかな。私はその後のチヨダコーキの活躍を思うとデビュー作でももっと書けるような気がするのですが。普段ラノベはほとんど読まない私ですがこの世界観は好きですし、アールが一人で戦ってきたもの、背負っているものを想像するとかなり重かったりもします。これで終わりなのがなんだか勿体ないです。でも少なくとも初辻村作品にこの本は勧めません。

  • ★読んだきっかけ
    スロウハイツの神様のコーちゃんの作品を読みたかったから。
    解説は環が書いていると聞いたから(文庫本の方だった?この本にはなくてショック…笑)

    ★感想
    不思議な世界観でのハードボイルド系ミステリー。
    人も残虐な方法で沢山殺されてるけど、愛はある。
    コーちゃんのデビュー作で、17歳でこれを書いたと思うとコーちゃんて作家としてすごい人なんだなぁって、さらに深みを感じる。。
    まだ環とは出会ってないけど、アールが環イメージ。

    作品はもう少し内容を深く知りたかった感があるので★3つ。
    なんでアールはトランス=ハイをティーだと知りながら、トランス=ハイ一味に手を出したの?
    トランス=ハイ自身への復讐なら分かるんだけど…
    なぜアールは売春宿を経営して、女の子たちを危険な目に合わせていたの?はじめは、行き場のない女の子たちを雇ってあげていたのかなぁとか思ったけど…トランス=ハイ一味の情報を得るため?

    これは赤羽環の解説を読まないと、読んだ気になれない!!笑

  • 愛する相手を思う、“強さ”を描いた物語。
    怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人、極上の美女アールからかかってきた一本の電話。「アタシのひどい噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。ティーにだけは知っておいて欲しいと思って。アタシは変わっていない」街に出たティーが友人たちから聞くアールの姿は、まるで別人のように痛々しく、荒んだものだったーー。 彼女が自らを貶め、危険を恐れずに求めたものとは……?

  • チヨダコーキの作品として辻村深月が書いたもの。私には普段読まない世界かなと思いながら、終わってみたらさらっと読めてしまった。
    最後はいつもながらにびっくり。終わってみたらおもしろかった。それに、チヨダコーキの世界が知れてじんわりくる。解説つきじゃなかったので、赤羽環の解説をまた読みたい。
    でも、Jが家族やSをあんな目にあわされて許しているのかが気になったな。

  • スロウハイツの神様、の作中作という設定だったチヨダコーキの作品「V.T.R.」が実際にも出版されたってことになるんでしょうけど、作中の設定はうろ覚えなので普通に一つの作品として読んだ。

    すげく感動、ってのはないけど、わりとさくさく読めて電車の中で読むには良かった。終わり方と余韻は結構好きかも。

  • 106:「スロウハイツの神様」の登場人物チヨダ・コーキのデビュー作という設定。荒削りに思えるのも、何となく甘いように思えるのも、たぶんすべて計算して執筆していらっしゃるんだろうな、と思えてしまうのが辻村さんのすごいところ。途中で(展開と残りページ数の関係から)ネタがわかってしまったのですが、それでも、ティーがアールを想う気持ち、ラストの躍動感はたまらないものがありました。ティーとアールの間に流れた時間や感情はあまり描かれていないから、想像するしかない。でも、想像できる余地が残されている(残してある)のがすごい、ライトなのにヘビーなメタ小説。(って断言しちゃうのはまずいかなあ?)

  • スロウハイツの神様に出てきた、チヨダコーキのデビュー作、という体で書かれた作品。

    確かに中高生向けで、内容も深くなく、はっきり言って最後のオチもバレバレなんだけど、この作品を読んでからスロウハイツの神様を読むと、なるほどと思わされる部分があると思う。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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