- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062135269
感想・レビュー・書評
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読了日2010/08
加賀恭一郎シリーズ初めて読みました。
テレビドラマの新参者を見てたから、かなり阿部寛さんの印象が強くて、読んでてもどうしても加賀=阿部となってしまった
この「赤い指」は、読んでてすごく考えさせられる内容だった。
教育問題、老人、介護問題。現代、ほとんどの人が抱えている問題だと思う。
教育問題とは、学校ではなく、親の自分の子どもに対する教育問題で、自分の子どもを見失ってしまう悲しさ、理解できない恐ろしさ、今は想像もつかないけれど、そういう日がいつか来るかも知れないと思うと、不安でいっぱいなる思いでした。
そして、介護問題。高齢化が進み、痴呆症の老人が増える中、こちらもどう対処していくべきか、そして、親との関わり合い、愛情の深さ、夫婦の気持ちの違いなど、多くの問題がある。
すごく、切なく悲しい物語だけれど、だれにでも起こりうる、身近な問題の少子高齢化を題材にした作品です。 -
相変わらず面白い。少しだけ平坦。
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子供の犯罪を隠ぺいすることが果たして親の愛情だろうか?この夫婦は子供を愛しているのではなく、ただ自分たちが「犯罪者の親」になりたくなかっただけでは。主人公一家には、おばあちゃんも含め、間違った親の愛だらけだった。本作の根底にある加賀刑事の人間としての奥深さ、優しさ、そして加賀親子の絆、それらが主人公一家のそれと上手く対比していると思った。
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大好きな加賀恭一郎シリーズ。
加賀刑事の従兄弟の松宮刑事目線と、息子が幼い女の子を殺した事実を隠蔽しようとする父親の目線が交互に繰り返される。
馬鹿息子とそれに甘すぎる妻、ボケてしまった母親との間で家族をまとめられない父親と正直気分が悪くなる一家だったけど、最後のさいごで意外な事実がわかり涙が出た。
シリーズの他の作品を読んで加賀恭一郎の人情味を知っていただけに、病床の父への当たりが意外だったけど、真相をしりここでも涙…。将棋にも涙…。
ますます好きになった。 -
読み始めたら止まらなくなりました。 家庭環境について考えさせられます。 東野さんの作品で一番印象に残っています。
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朝から一気読みした一冊。
冒頭から、事件が起こり、さまざまな思いが交錯していく。その心理描写は見事で、読み手をどんどんこの作品に引き込んでいく。加賀刑事と父親との関係も交えながら話はすすんでいく。
最後には、母親の愛を感じ、そこに唯一の救いを見出した。 -
加賀恭一郎シリーズ7弾
すごいね、東野圭吾さん。
いつものごとく一気読み。
犯人家族に加えて、加賀恭一郎の父子関係も描かれていて、さすがの読後感。
ミステリーなのに思わず泣けてしまった。