- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062157216
感想・レビュー・書評
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鈴善デパートにかかわる社員、警備員、客などが、ある夜様々な理由でデパートのなかに集結。
それぞれの思いを胸に深夜のデパートは慌ただしくなっていく。
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小説には登場人物が中心となった物語があれば、
場所や仕事の内容が中心となった物語もあります。
今回読んだのは場所が中心となった物語。
そこに集まる人々の切なくも心温まる物語でした。
明かりの消えた真夜中のデパートにうごめく人影。
その日に限って、なぜか居場所をなくした人々が集まってくる。
よからぬ企みを抱く女性店員。
生きる希望をなくした中年男。
訳あり家出の高校生カップル。
道を踏み外した元刑事…。
悩める人々がつどう時、奇跡の一夜が訪れる。
感涙必至の傑作、ここに登場。
(「BOOK」データベースからの参照)
物語が展開するのは老舗のデパート「鈴善」日本橋本店。
業績不振に喘ぐ鈴善では他デパートとの合併話が持ち上がっていますが、
深夜のデパートに訳合って集まってしまった人々の物語です。
登場人物が多くてそれぞれの人生を振り返る場面もあるため、
丁寧に読み込んで行かないと人物の相関関係が分からなくなってしまうような感じがあります。
逆に丁寧に読み込むことで登場人物の抱える悩みや切なさが胸にしみ込んできて、
物語の最後に迎える結末で大きな感動を得られるような気がします。
物語では深夜の警備体制の内容やデパートの防犯装置の切り替え内容、
各フロアーにある水回りのことや物品のことなど、
今まで知らなかったデパートのバックヤード的なことも分かって興味深いなと感じました。
悲喜こもごもの人生を抱えながらデパートに集まる人たち。
そこには人の悲しさや苦しさが凝縮されていながらも、
ラストに迎える晴れやかな結末が読んでいる人を救ってくれるような気がします。
真保裕一さんの書かれた本は初めて読みましたが、
人と人をつなぎ心と心をつなぐストーリ−展開にはワクワクさせられました。
他の作品もぜひ読んでみたいと思います。 -
深夜のデパートで繰り広げられる奇妙なストーリー。復讐の陰で様々な情が見え隠れする心の動きが面白かった。
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なんの先入観もなくタイトルだけで選んで。予想と違うデパートのお話に、はじめは違和感を覚えたが、なんとなく引き込まれた。みんな頑張れ。私も頑張れ!
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デパート内で起こる一夜のトタバタ。
はじめは、いろいろな人が出てきて、話がつながるまで、わかりにくかった。
なんだ、こんなつながりで、みんなつながっていたのか~~。な~~んだ。
って感じでした。
もう少し、一人一人が丁寧に書かれていたら、深みを感じたかも~~ -
デパートで夜中過ごすのは怖いんだろうな。トイレが全部閉められちゃうのは困るね。姑息な奴は最後にはうまくいかないな。こういう締めは気持ちいい。りょうさんは最後に夢がかない、おじさんも死ななくてよかったな。
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深夜のデパートに舞台を限定して繰り広げられる一夜のドタバタ。期せずして集まった人々は、みな心に傷や痛み果ては後ろ暗さ等、一筋縄ではいかない人物ばかり。
それぞれの行動が時系列の中で細切れに語られるので、やや分かりにくい(少しずつ読んでいたせいもあるだろうが)けれど、中盤の人物が錯綜する様子や終盤の盛り上がり等、引き込まれて読んだ。
ラストで半田さんがお母さんと巡り合えたのは、デパートが起こした素敵な奇跡。
後この(100周年書き下ろし)って作中のデパートが100周年だというのに引っ掛けたネタなの? -
難しい。人が多すぎて。
一気読みする積りで読まなければ、
何が何だか解らなくなる。 -
久々に読んだご都合だらけの小説でした^_^;
安いテレビドラマで十分でしょ。 -
いろんな人がそれぞれの思いをもってデパートへ