デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062157216

感想・レビュー・書評

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  • 半田さん人気が出るのは間違いない。それほど格好よくてベテランの警備員さんがいるデパート、鈴膳。
    登場人物がそれぞれの理由で、深夜の鈴膳に集まる。
    しかし後半で、登場人物たちのストーリーが屋上で一気に終息して一つになっていく。
    恩田陸の『パズル』に似たような感覚を味わった。主人公はいるのだが、出てくる人みんなが主人公になれる。
    ただ、小説では読みづらくなるかもしれない。その人の話にいちいち飛ぶことになるのだが、その都度その人たちが今どんな状況だったかを思い出さなければならないので、思考疲れした。

  • 方々うまくまとまりすぎに感じるけど
    半田さんの機転に惚れたので☆三つで。

  • 経営危機に陥った老舗デパート。
    そこに集まる様々な事情を抱えた人々の
    深夜のドタバタ劇。

    よくできたドラマみたいな感じだけど
    テンポもよく、楽しんで読めた。
    それぞれがなかなか魅力的だし♪

  •  それぞれの事情でデパートに来た人たちが繰り広げるドタバタ劇。映画の「有頂天ホテル」みたいな感じで、場面がくるくる変わりながらそれぞれの人物をつなげていく。入り込むのに時間がかかり、まとめに入ったころにやっと見えてきた感じ。映画になったら面白いかも。

  • 勢いがあり、後半はなかなかに熱かった。が、視点が頻繁に変わるのでのめりこむのが個人的に難しく、読了までに無駄に時間がかかってしまった。
    ホワイトアウトや奇跡の人とは異なり、コメディ色が少しばかり出ているように思う。
    ユーモアで、やろうとしていることは褒められたことじゃないけどどこか憎めない人々(ただし一部を除く)
    最後ははっきりとしていない部分がなくもないが、上手くまとまってる感がある

    特に、そこに持ってたかーという印象を受けたが、最後の最後はハッピーエンドで終わったので後味がよい作品だといえる

  • “明かりの消えた深夜のデパートのあちこちに蠢く人の気配。不穏な空気が流れ出し、静かに騒ぎが始まった。所持金143円、全てを失った男は、深夜のデパートにうずくまっていた。そこは男にとって、家族との幸せな記憶がいっぱい詰まった、大切な場所だった。が、その夜、誰もいないはずの店内の暗がりから、次々と人の気配が立ち上がってきて―。一条の光を求めてデパートに集まった人々が、一夜の騒動を巻き起こす。名作『ホワイトアウト』を超える、緊張感あふれる大展開。”-帯より。


    それほど難解な内容ではないんだけど、なぜか読了までに時間を要した1冊。

    三谷幸喜の脚本とか、奥田英朗の群像劇っぽい印象を受けました。
    観たことないけど、『有頂天ホテル』ってこんな感じ?

    可もなく不可もなく。

  • 読みにくいという感想もあるかもしれないし、作られたドラマって感じもしなくもないけど…
    面白かったし、読み終わって気持ちがふわっと暖かくなったかな

  • 職も家族も失い、最後の場所としてデパートへ向かう中年の男。駆け落ちの夜を過ごす場所としてデパートを選んだ若いカップル。男に裏切られた復讐としてデパートの品物を盗み出そうとする社員。お飾りでしかない社長業に絶望する社長。何かの情報を持ってヤクザから逃げるためにデパートに忍び込んだ男。
    様々な人生が交錯するデパートの一夜……。

    いろんな人の話が絡み合っててスピード感のある話。最終的に登場人物が結びつくところは面白かったけど、それぞれの人が察しが良すぎて都合良く話が進みすぎてるような気がした。
    でもみんななかなかいい味だしてるキャラクターで、特に警備員の半田さんは素敵だったわー。

  • なぜだかわからないけど、読みにくかった…。登場人物が多いからかなぁ…。タイトルからしてもっとポップな話なのかと思ってたからだろなぁ。警備員の半田さんの過去にはビックリ。半田さんは好き。2011/281

  • ローカル線で行こうが面白かったので、続けて読んでみました。
    とある名門デパートのある一夜に起きた、ドタバタな事件の物語。
    登場人物が多く、前半で人物紹介をしつつ展開し、後半で登場人物を交わらせつつ最後にはすべての登場人物のエピソードを回収していく。
    設計図がきちんとできた小説だと思いました。
    そのまま映画のシナリオをみているようですが、少々登場人物が多すぎるきらいがあり、映画だったら混乱しちゃうかも。
    面白かったのですが、ものすごく面白かったか?といわれると...な感じ。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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