人間小唄 (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 507
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165884

感想・レビュー・書評

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  • 先日、町田さんの講演にはじめて行ったときの、町田さんの印象にシンクロしている作品だと思いました。いわゆる町田節ではなく、謙虚で低姿勢で、でも卑屈でなく、ときどきぐふっと笑うチャーミングでした。盲目的に崇め奉られたり、そんなクルマエビなと言って批判されたり、人々の感受性の劣化ループを懸念したり、芸術を生業とするってかなりのパワーが必要そう。うっかりしてると乗せられ、巻き寿司に巻かれている。やりきれない。やりきれないけど小唄は自在に変調することができる。おわりはない。 

  • ひさしぶりに読んだ、
    小説の町田康。

    この、ちっとも、頭の中で映像で結ばれないかんじ。

    おいかけてもつかめないけど、
    いつのまにか、しっかりつかまれてるかんじ。

    今回は、あんまりに小角が怖くて、
    途中でやめようかと思ったけど、
    やっぱり、読んでよかったです。

  • 読了できず。

  • あいかわらずの無茶苦茶な展開w
    俺、共犯の女子高生・未無、そして被害者の両奴の変なかけあいが面白かった。
    短歌・ラーメンはテンポもよくってただひたすら笑える。

    ただ、猿本暗殺あたりから社会風刺的に。
    猿本丸児(≒秋元康)批判を通して、JPOPや小説など現代の作品全てに一石を投じた作品だと思う。

    しかし最後の終わり方は何なの…。何にどう決着がついたのかがよくわからないし、後味悪っ。

  • 最初から最後まで何がなんだかわかんないなんてことを大声で空に向って叫ぼうと思ったけどそんなことしても寒さはしのげないのでそこはほれあれ猿とうどんゆでたりなんかしてろよ、この箱っ!と、これを読めば町田節が移ることうけあい。

  • なんだか不思議な世界。
    不条理でどうしようもなく、
    夢の中のような、現実感の無さ。
    悪夢ですね。

  • 嫌いな情景と内容だ。自転車の前輪で靴の踵を踏みたくなった。が・・・この文章表現について否定されると微量のアドレナリンが分泌される気がする。

  • 初めて単行本で町田康の本を買いました。冒頭の和歌を読むあたりから引き込まれてしまいます。250ページ程ですが一日で読み終わる程、休むことなく読んでしまいました。登場人物の名前がとても読みにくいのわたぶん意図的だと思います。そして終盤に出てくる成金プロデューサーの男はおそらくあの人を描いたのではないでしょうか。作品をリアルタイムで読む楽しさに改めて気づいたような気がします。

  • いじめ、カッコ悪い。と思いながら読んでたら、スペシャルラーメンを作る場面で不覚にも笑ってしまった。
    町田康いつにもましてフリーダムだな…、と思ってたらあのオチ。これは…どう解釈したらいいのか(しなくていいのか)

  • チンケな物書きがいる。

    とある因縁で変な空間に拉致監禁され、
    意に染まぬことをさせられる。
    この物書きをとっちめている「俺」(と美人の未無ちゃん)
    も歌詠みであるから、
    これはちょっとした芸術論になっている。
    といって「俺」もとことん阿呆な様子であり、
    くだらないはずのあいつもなかなかしぶとく、
    タランティーノ映画ばりのcheesyな格闘がつづく。

    誰が誰をつかまえたのか、
    けっきょく「俺」は勝利したのかしないのか。
    くるくる入れ替わって、ふしぎな箱のよう。

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著者プロフィール

町田 康(まちだ・こう)
一九六二年大阪府生まれ。作家。九六年、初小説「くっすん大黒」でドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞。二〇〇〇年「きれぎれ」で芥川賞、〇五年『告白』で谷崎潤一郎賞など受賞多数。

「2022年 『男の愛 たびだちの詩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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