- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062169974
感想・レビュー・書評
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表紙をめくって「へー」って思いました。うどん屋さんのお品書き。紙質やイラストなんかもそれっぽくて雰囲気出てます。これだけで期待できそうな予感がしました。
またそれを見越したかのように図書館員さんが表紙の処理をしてあるのも良い感じ。
お父さんとお母さんが教師ということもあって、2人の言葉がどことなく説教くさいのが気になりました。逆におじいちゃんとおばあちゃんのキャラは良いですねぇ。職人のおじいちゃんと職人の妻であるおばあちゃん。上巻は2人について掘り下げたお話がなかったので、下巻できっとあるんだろうなと思ってました。
あたしがよく行くというのもおかしな言い方だけど、お通夜にお参りする斎場は周りに何にもないところだから、お通夜と告別式のあとにうどん屋さんに入るっていうのがちょっと不思議な感じ。
でも親戚とか深い付き合いじゃなくて、でも知人というよりかは深い付き合いだったりしたとき、さっさと斎場を後にして帰ろうって気分にはならないかもしれないですね。そんなとき峠うどん屋さんがあったら素敵かも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
葬儀場の前にある峠うどん。うどん屋さんで働くおじいちゃんおばあちゃんのお手伝いをする中学3年生の淑子ちゃんのお話。長編だけど、それぞれ短編集なので読みやすく相変わらずの重松節!やさしくてふんわりする。下巻も楽しみ!
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下巻読了ご感想は下巻にまとめます
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舞台はあるうどん屋さん。
職人気質なおじいちゃんが作る手打ちうどんが自慢の活気のあるお店…だったのは14年も前の話しで、屋号を変えざるを得なくなった「長寿庵」。
何故なら、近くに斎場が建ってしまったからだ。
かくして、峠うどんと名前を変えたこの店は、死者にそれほど近いわけではなく、やりきれない複雑な思いを抱えた参列者たちを迎えることになる。
主人公は14才の淑子。
この店で時折祖父母を手伝っている少々耳年増な感じの女の子。
ほとんど知らないはとこを見送ったクラスメイト。
今は親交のない同級生を見送った父。
母のどうしても許せない、でも見送りたい人。
昔の恩師を自分の引導で送ることになったボーズ。
霊柩車の運転手、トクさんが最後に乗せた人。
お葬式の見学をしたいと言う女の子。
大往生でみんながいい人生だったねと穏やかな気持ちで送れる人もいれば、逆縁で、納得のできない、ぶつけようのない怒りや悔しさだらけの式もある。
遺族や親しい人ではなく、少し離れた縁の人々、悲しいことは悲しいのだけれど、うまく悲しめない人たちに視線を向けている所がすごいと思った。
改めて気づかされたというか…。
おばあちゃんに教師の両親…結構説教臭いけれど(笑)いい事言うなぁとも思う。
ちょっと深夜食堂的なものを想像していたので、そこまでうどんが活躍してこないのがちょっと残念。 -
淑子を通して先生のお父さん、お母さん、うどんやのおじいちゃん、おばあちゃんから人生を学ぶ。
重松さん、ちと説教くさいよ…と思ったけど、下巻へ読み進みます(≧∇≦) -
重松清先生には珍しい時代物と思い手にとったが、、、、。祖父母が市営斎場の前で営むうどん屋『峠うどん』。続けて下巻を読みます。
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図書館本 面白かった
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感想やらなんやらは下巻にて。
20120919読了。 -
久々に読んだ重松節。ここに健在、といったとこ。
でも涙腺決壊まではいかないなあ。。
私の心がくすんでいるのか、、。
斎場向かいのうどんや、というのは、いい設定だよな。
どっか、モデル店があるんだろうか。 -
道路を挟んだ向かい側に市の葬祭場が出来てしまったせいで店名を変えざるを得なくなった元「長寿庵」だった現「峠うどん」を孫の中学3年生の女の子の視点から描かれたお話。
主人公の淑子ちゃんは普通の中学生らしくない。
六曜や宗派ごとに数珠の持ち方が違うことに詳しい。
お葬式の合間や後に訪れるお客さんに接客することで、普通の中学生にはわからない心の機微がわかるような気になってしまう。
重松ならではのお題です。
人の死と、その死を受け止め無くてはならない人たちの心がとても丁寧に描かれています。
下巻もこのまま一気に読めそうです。