100万分の1回のねこ

  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062196017

100万分の1回のねこの感想・レビュー・書評

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  • 永遠の命よりたった一度の愛


    僕ら猫からすれば
    人間の心って面倒くさいよね
    いや、口から出る言葉と、心と、
    体がバラバラだからさ…

    負の想像ばかり逞しくしてどうするの。
    相手を思い遣る気持ちが自分の要求の前にみえなくなるなんてこともね…
    どんなことも心向きが大切だってこと、
    教えてあげたいよ。

    僕らみたいに、吹く風に身を任せてごらん…
    もう少し楽になるよ、たぶんね。

    それと、人間サマを見ていて
    分かったこと。。

    後から分かるんだ
    愛ってやつは。。。
    だから、今、一緒にいられる人を
    (猫をw )大切に✨ (=^x^=)

  • 絵本「100万回生きたねこ」の作者・佐野洋子さんを追悼して、帯にあるあらゆる分野の作家たちが、この絵本に関する読み物を書いた、アンソロジー本。
    普段ハードカバーの本はあまり買わないのだけど、これはもう見た瞬間買うことを即決してしまった。
    この絵本が好きだからというのも勿論だけど、書いている作家が好きな人揃いだったから。

    100万回生きたということは100万回の人生(猫生?)があったわけで、そのうちの1回の猫生もそれぞれ濃いものがあったはず。
    そのうちのひとつの猫生を書いた作家もいれば、この絵本全体の流れをつかんでそれを物語にした作家もいる。
    残酷な物語も中にはあったのだけど、100万回も生きていれば、実際残酷な猫生を生きたねこもいたはず。100万回全部幸せに暮らせたはずはないのだから。
    それぞれの個性が出ていてとても興味深く面白かった。

    小さい頃からずっとねこを飼ってる身として心に残ったのは角田光代さんの小説で(確か角田さんもねこを飼っているはず)自分では可愛がっているつもりでもねこ自身は何を思って幸せなのかどうか分からない、でも幸せだと思いたい、みたいな感じで。笑
    あとはやはり好きな江國香織さん、そしてかなり個性的なアプローチの町田康さん。そしてかなり短いながらも広瀬弦さんの「博士とねこ」というお話が印象的だった。

  • 生き死にを100万回も繰り返していたねこの存在を
    佐野洋子さんがこっそり(?)世に広めちゃったものだから、
    100万分の一回のねこだった頃の記憶を
    著名な作家さん達が
    う~ん…と、思い出して
    書き綴ってくれた
    佐野さんが大喜びしそうなアンソロジー。

    生き方も性格も暮らしもそれぞれだけど
    ねこの冷めた瞳はずっと一点を見つめている。

    その先にいるのは、白いねこちゃんなのかな…
    さて、
    どうなのかな…

  • 「100万回生きたねこ」は、もしかしたら日本で一番有名なとらねこかもしれない。
    何しろ100万回生き、100万回死んだことがある、立派なねこなのだ。
    そうしてみんながとらねこに夢中になっても、誰のことも愛さない。
    そんなクールなねこなのだ。

    本作は、「100万回生きたねこ」に13人の作家・詩人・画家が捧げるオマージュである。
    100万回生きたねこだから、100万の人生(猫生)があってしかるべき。
    稀有なとらねこの100万分の1の生涯を描き出して見せましょうぞという作品集。
    その着眼点やよし。

    ・・・なのだが、うーん、発想はよかったけれど、一番よかったのは、そのアイディアだったんじゃないかな、といういささか肩すかしな感じが否めない。
    このアイディアで、売れっ子さんも揃えて、え、これなのか・・・?というところだ。辛い言い方をすれば。

    それぞれのお話はちょっとひねりのあるものもあって、悪くはない。けれど、ちょっと小粒じゃないかな・・・?
    江國香織さんのは本歌の趣意を一番汲んでいる雰囲気。でもちょっと薄味。
    角田光代さん、前半の束縛のねっとり感は薄ら寒さを孕んでさすがな感じだけど、相手がねこなだけに、後半は焦点が呆けたように私は感じた。
    町田康さんのはおもしろいけど、寓話めいていすぎるし、そもそもこれ、ねこ関係ないしっ。いや、先刻承知で書いていらっしゃるのでしょうけれど。
    綿矢りささん、発想がかっ飛んでいておもしろいけど、トーンが明るすぎ・軽すぎな感じが。
    どれもそれなりにおもしろかったけど、どれもそれなりに少しずつ違和感があったと言うか。すとんと胸に落ちなかった。
    3作を迷いながら上げると、今江祥智さん、唯野未歩子さん、谷川俊太郎さん(こちらは別格か・・・)の作品、かな・・・? 岩瀬成子さんも機会があれば別作品を読んでみたいかな。

    1つの作品を軸に据えて、いろんな作家さんの競演を読めるというのは、一粒で二度おいしいようで、実はなかなか難しいのかもしれない。限られた字数で、持ち味を生かしつつ、オリジナルも匂わせるというのは、結構な離れ業なのかも。

    いっそ、100万人の作家さんを集めたらどうだったんだろう。それはそれでおもしろいような。いや、無理だけど。

    冒頭のそれぞれの作家さんが「100万回生きたねこ」との関わりを語るショートエッセイがおもしろい。

  • 谷川俊太郎さんのを目当てに借りてそこから読んだ。
    その後で気になる作家さんのをぱらぱら、山田詠美、唯野未歩子の後半、町田康のを読んでみたけど、なんかどうも想像してた「100万回生きたねこ」がモチーフとなっている話が少ない。まあこの3人では山田詠美のがいい感じで用いられてて、いかにも山田詠美らしい話である。
    好きな作家さんがいれば読んでみてもいいけど、そうじゃなければどうかなあ。

  • 色んな作家の、佐野洋子さん、とらねこちゃんへの愛つまった一冊。
    絵本に近いとらねこちゃんもいれば、全然違うねこの話も。ねこが出てこない話まで!(笑)
    後半の方が好きかな。普段偏った作家さんの本ばかり読むので、色んな作家の話が読めてよかった。

  • 佐野洋子さんの名作「100万回生きたねこ」へのトリビュート短篇集。各作家が「100万回生きた猫」を元にしたり題材にしたりして短篇を書いているのですが、1つ1つが個性的。それぞれの作家の持ち味が出るのはもちろん、「100万回生きたねこ」への解釈の仕方も人によっていろいろなのですね。

  • 永遠のベストセラー、
    『100万回生きたねこ』に捧げる豪華な短編集です。
    何しろ執筆しているのが、
    江國香織、角田光代、町田康、山田詠美、川上弘美、綿矢りさ・・・などなど、名前を書き連らねる手が震えてきそうな
    そうそうたるメンバー。
    どれもこれもが、胸に沁み入る物語でした。

    その昔、友人と一緒に『100万回生きたねこ』を読んでいて
    『あ~、ねこが最後幸せになってよかった♪』と思っていたところに友人が、
    『ねこ、最後可哀想だったね・・・』って!!
    その時初めて、物語の受け取り方というのは
    人それぞれなのだと知ったワタクシでございました。

    『100万分の1回のねこ』も本当にそれぞれ全く違う
    『ねこ』の物語です。
    (中には猫すら登場しない物語も・・・)
    でも、どのお話の中にも
    愛すること、生きることの意味がギュッと詰め込まれています。
    角田光代さん・山田詠美さんの物語が個人的には
    ◎でした♪

  •  名作絵本「100万回生きたねこ」のオマージュ、13人の作家による短編集。一冊の絵本を基にそれぞれ寄稿されているのに、まったく違う切り口であったりするから面白い。
     角田光代さんの「おかあさんのところにやってきた猫」、唯野未歩子さんの「あにいもうと」、女性らしい感性で描かれたこの2つの作品がわりと好き。
     ペットになる猫は寿命も長く、病気や飢えの心配も少ないから幸せだ、というのは人間の一方的な考え方。猫にも人間のような複雑な感情があったなら(という時点で人間のエゴ丸出し)、うちの猫たちにとって幸せってなんなんだろう・・・そんなことを考えさせられる「おかあさんのところにやってきた猫」。それはまるで母と子の関係でもあるようで、身に覚えのある気持ちと、これからが不安になる気持ちが混ざり合った。
     大好きな作家である町田康氏の「百万円もらった男」も最高だった!猫一匹たりとも出てこんし!あんだけ猫エッセイ書いてるのに!なんなん!

  • 図書館本。表紙の猫のイラストを見たらすごく懐かしくて借りてみました。『100万回生きたねこ』のオマージュ、短編作品集。さすがに、死を扱っている作品なので暗めなものが多いのですが、100万回生きた中には、こんな人(猫?)生もあったのかなと、楽しく読み終えました。中でも、江國さんと角田さんの作品が好きでした。

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100万分の1回のねこの作品紹介

1977年に刊行された佐野洋子の名作絵本『100万回生きたねこ』に捧げる短編集。人気作家13人による短編小説や詩のアンソロジー。
著者は、江國香織、岩瀬成子、くどうなおこ、井上荒野、角田光代、町田康、今江祥智、唯野未歩子、山田詠美、綿矢りさ、川上弘美、広瀬弦、谷川俊太郎。

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