熊の敷石 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062739580

感想・レビュー・書評

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  • 絹の手触りのような滑らかな文体。流れるような文章。少し説明がましい気もするが、その内容に引き込まれていく。正統派でありながら異端派のような、不思議な文体だ。物語りは自由に時をまたぎ、主人公の頭の中にいて情景を見ているような、そんな気にさせられる。
    日本人の小説で、久々に引き込まれる作品に出会ったような気がする。

  • フランス文学をにおわせる日本文学。読みやすい一冊です。

  • カマンベールチーズ投げ競争、愚かな友人より賢い敵、ユダヤの血

  • ジャケットが素敵だ。タイトルはほとんどの日本人には聞き覚えのないフランスのことわざである。余分な、過剰な描写をそぎ落としたとてもとても美しい小説だと思う。くどいしつこい熱い小説に疲れたときに じっくり一言ずつ噛み締めて読むのに良い本である。読んでいる間 自分がとても上質な人間になっている そんな気がする…あくまでも 気がしただけである が。

  • 表題作は、第124回芥川賞受賞作品。
    涼やかで流れるような文体がとても美しく読んでいて気持ち良い

  • 堀江入門としてお勧め。目を閉じられた熊のぬいぐるみが印象に残る。ずっと読んでいたいような、清冽な文章がたまらなく好き。

  • 芥川賞を受賞するほど評価される理由はおそらく翻訳文学らしさを日本文学に持ち込んだことだと思う。だが、僕には妙にまわりくどい文章に感じられた。もっと日本語でストレートに勝負しろと言いたい。フランスは好きだが、この小説の雰囲気は好きではない。

  • フランス滞在中に旧友を訪ねた主人公のことが、読点の多い文で綴られる。
    視点が時間を移動し空間を移動し立ち位置を変える。
    二日間の滑らかな出来事、なんとなく過ぎていく二日間。
    でも何故、敷石のことなどフランス語辞典で調べてみようなどと思ったのだろう。
    熊が敷石で蠅を追う。まるで三題噺。
    無知な友人ほど危険なものはない、という寓話。
    おもしろいと思った。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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