ハゲタカ2(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756877

感想・レビュー・書評

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  • 鷲津政彦の成功と孤独から始まるこの話だが、だんだん出てくる企業が生臭くなってくるのが実に面白い。上巻では鈴紡という繊維企業を軸にした買収合戦が展開されるのだが、元ネタを知っていると「あっ……」となるあの会社である。寝業師として前巻で敗北した飯島亮介がかっこよく見えるのがまた……

  • ハゲタカの続き
    いきなりアランが死ぬのは痛すぎ
    最後は国に潰される、これはすべて下巻への布石なんだろう、続きが楽しみ

  • 2016.2.11
    飯島が鈴某会長に引導を渡すシーンがいいね。
    一気に読みました。
    政府系ファンドが民間に介入し、経済活性の自浄作用を妨げるのはよくないね。それが日本だね。

  • 勢いで読んでしまいました.

    おかげさまで一昨日は帰ってきたのが2時でその後,ついつい読んでしまったから,寝たの5時.昨日は3時.

    ヤバイ・・・.

    もともとハードカバーで「バイアウト」という名前の本だったのが,NHKドラマ「ハゲタカ」にあわせて,改題して文庫化.

    内容的には,前作の最後で秘密を突き止めた鷲津と,それを知らされた芝野が完全に前線から退いているところからはじまる.

    とはいえ,前作の興奮はなんらおさまらず,2でだれるとかいうことはございませんでした.

    鈴紡(多分元ネタ:カネボウ)の化粧品部門売却の話とか,曙電気(モデルはNECかな??)のシャイン(多分モデルはキャノン)
    による買収工作に対しての救済とか・・・・

    1以上に政治・国家の介入があからさまになり,国の権力に対する抵抗・反逆者としての鷲津の姿がよりあきらかになっていきます.
    あついっすわー

  • さくさくっと進む展開と皆さんの駆け引きにワクワクしながら読めます。

  • ふと手にした本
    本当は1から読むべきなのでしょうが、
    ためし読みのつもりで購入。
    面白ければ下も買う予定でした。

    読んでみて、非常にテンポ良く読めました。
    企業買収など無縁の生活ですが
    現実起きていることなのでしょう。

    情報収集力、分析力、段取り力、交渉力
    先見の目、観察力など
    まだまだ自分も磨かねばと思う
    刺激を受けました。

    下がなかなか見つからず
    また書店巡りをします。

  • ドキドキ、ハラハラ、「ハゲタカ」のその後が気になって、速攻で読んでしまった。
    こちらも面白い。

  • Ⅰと同じく、面白かった。

  • ハゲタカIの下巻ではやや失望させられたがシリーズ2も面白い。シリーズ1 は最後に復讐を持ってきたのが全体の締まりをなくして興醒めだったが今回は視線がはっきりしてる。

  • 3.5
    前回の飯島のパンドラの箱を米メディアに流し身の安全のため1年程海外を放浪していた鷲津。アランの死から物語が始まる。鈴紡と月華(カネボウと花王らしい)を巡る買収の話が骨子。加地率いる日本のファンド、UTBグループなど裏工作を含めた買収合戦が始まる。結局飯島の日本ルネッサンス機構の救済の形に。M&Aの世界が垣間見え勉強になる。離婚寸前だったアルコール依存症の妻に寄り添う芝野の姿も描かれるなど、鷲津、リン、芝野、飯島、貴子など各々の状況が少しずつ進み続編としてもなかなか面白い。

    鈴紡は経営者と労働者とが同じ舟に乗る運命共同体的「ノアの方舟構想」を標榜し名誉顧問である岩田が45歳から82歳の現在に至るまで君臨してきた。カリスマ経営者は右肩り上りの時は会社を勢いづけるが低成長期には恐怖政治に変わる。当社は部下の意見をよく聞き議論していたリーダーも、自信を持ち周りにイエスマンしか置かなくなる。多角化経営という古い考えを捨て、コアビジネスに特化することが鍵という状況だった。労組も強い。岩田春雄、経済成長期には世界にその名を轟かせた経営の神様。運命共同体的「ノアの方舟構想」による労使一体経営、7つの異なる事業を独立させ相乗効果によって事業の安定と拡大を狙ったセブンスター計画など、独自のビジョンと力強い言葉で、社員や日本中の企業に大きな影響を与えてきた。家族主義的な年功序列制度は残しつつ、若い社員を登用するための様々な制度を作った人でもある。

    労組、名誉顧問、役員陣など誰と組むか交錯する中、情報や各々の態度を見極めるために会うときのセリフ。「組むとは言ってない。彼(岩田顧問)を敵に回しては勝てないと言っているんだ。俺たちに大切なことは何だ、前島。フェアプレイか。そうじゃない。勝つことだ」

    企業買収が成功するかどうかのカギを握るのは世論と言っても良い。ビジネスとして最良の選択でも世間を敵に回すと勝利はおぼつかない。後出しの方が、先案の弱みをついたキャンペーンで世間を味方につけやすい。また、大型案件には政治介入もある。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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