山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769181

感想・レビュー・書評

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  • 序章となる「忌み山の一夜」からいきなり引き込まれた。
    さらに、そこからの童謡の歌詞に見立てた連続殺人。最後のどんでん返しの連続まで一気に読みきった。
    戦後の雰囲気が感じられたのも良かった。
    只、謎の一家消失があったとはいえ、気が振れるほどかね?とは思った。

  • 忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。

  • 刀城言耶シリーズ 4作目
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  • 秋冬の寒い時に読む本じゃないですね。
    夏の暑い時に読む本です。怖い。

  • 前に読んだ《厭魅の如き…》の方がインパクトが強かった!!
    それに比べたらマイルドって感じかな?(笑)
    冒頭の「忌み山の一夜」がもろホラー。
    成人参りの風習が残る山村。
    嫌々ながら儀式に参加した郷木靖美は忌み山に迷い込み、
    そこで恐ろしい体験をする。

    それから1年後…。

    ホラーかと思いきや忌み山で起る
    六地蔵の童唄になぞられた連続殺人。
    横溝正史的で謎が二転三転。←ここが面白い!!

    《山魔の如く》
    《嗤うもの》そうゆう事なんだなぁ~と、
    最後まで読んで判ります。

  • 厭魅→首無→水魑、と読んで本作を読み始めました。
    一番、気持ちが悪かったです。
    今までのような怖さとは違う、気持ちの悪さが初めから最後までずっとしていました。
    屍体が凄惨だったから気持ちが悪い…とは意味が違います。
    読み終えている3作は、厭魅/首無/水魑、といった一つの個体があります。といっても目に見えないものだったり神だったりするので個体とは言えません。そう考えると本作と同じなのかも…
    でも、なんていったらいいのか…気持ちが悪かったです。
    今までのものは「見えないものが見えてしまった、だから怖い」
    でも本作は「見えないものなのに見える気がする、でも見えない、だから怖い」
    そんな感じでしょうか。
    最後の一文は正直よく分からないんですが、後味の悪さを残すのには最適だったんではないかな、と。とにもかくにも気持ち悪かった…それが印象です。
    やっぱり刀城言耶が自ら体験し謎解きをした方が面白いですね!

    読んでいない刀城言耶シリーズが、読み終えるたびに減るのが寂しい。
    もっと読みたいので、続編出してー!!!

  • この作者の本は初めて読みましたが・・・。
    私はダメでした。
    文章がとても読みにくくて話に入っていけません。
    話に入れないままに読み進めるので勝手にストーリーだけが進んでいく・・・。
    そして限られた地域の話なのにやたら登場人物が多い。
    何度も最初の「主な登場人物」を確認しながら読みました。
    その名前や地名やらがやたらあて字というか、特殊な読みをするので、スラスラ読めなくてイライラする。
    それでも嫌々2/3ほどはちゃんと読んだんですが、「これはもうダメだ!」とそこからはななめ読み。
    そこから話のクライマックスだったというのに・・・。

    きちんと読んでないのでレビューを書くのも気が引けますが・・・。
    内容は、神戸(ごうど)地方の一集落、奥戸(くまど)という所で発生した連続殺人事件。
    六地蔵の数え歌になぞらえたその事件を怪奇幻想作家、刀城言耶が読み解いてゆくという話でした。
    時代は昭和・・・多分、戦後くらいだろうと思います。
    表紙やタイトルからしてホラー小説だろうと思いながら読んでいると途中で趣きが変わってきて謎解きミステリーでした。
    この独特な世界観は好き、嫌いがくっきり分かれそうです。

  • 世界観はシリーズの中で一番好きです。最もホラー色が濃い作品です。
    前作「首無の如き祟るもの」と比べると派手さはありませんが、全編にさり気なく潜ませた伏線の回収は、相変わらず賞賛に値します。

  • 忌み山に迷い込み不可解な体験をした靖美。
    その体験を小説にし出版社に送ったこてで刀城言耶がその体験を調べ始める…
    連続殺人が起こり、そのトリックが面白い。
    そして真犯人にビックリした!

  • 一見、化け物が起こしたような殺人事件。
    最後に二転三転する推理。
    含みが残るホラー的結末。

    推理小説としてもホラー小説としても一級品だと思う。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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