カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769778

感想・レビュー・書評

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  • ネタバレしないで感想を書くのが難しい程に、素晴らしい読後感であった。

    作品を通して、どの場面もすんなりと頭にイメージが湧き出て、一気に世界観にのめり込める。だが、この作品は『ミステリ小説を多く読んでいる人』ほど、騙されるに違いない。

    しかし、タケさんを始めとする登場人物は、それぞれのキャラクターに愛着が湧くほどの親しみやすさを感じ、次々と変わる展開も、まるで身近に起きていることのようにリアリティを感じさせる。

    この興奮が冷めないうちに『カエルの小指』も読んでみようと思う。

    2023.3.25追記
    映像(映画)をようやく観ました。冒頭とヒグチの違いはありますが、脳内再生がそのまま映像となっている感覚で素晴らしかったです♪
    阿部寛さん、村上ショージさんのコンビは意外とハマり役と感じました。

  • あの時のあれがそれだったのね系の展開に、それってもうバレてるよという騙し騙されが絡み合い、そこに生きることの悲哀が重なりあう、なかなか読み応えのある作品でした。

    タイトルにある「親指」の話しにはとっても感心しました。

    ・お父さん指は、他の指とはくっつくけど、お母さん指は子供の指とうまくくっつかない。でも、お父さん指をお母さん指にくっつけてやれば、子供の指とくっつく。
    ・親指だけが、正面からほかの指を見ることができる。

    深いなぁぁぁ。。。

  • 人生に敗れ、詐欺やわ生業として生きる中年二人組。
    ある日、彼らの生活に1人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と一匹に。
    奇妙な生活は始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。
    各々が人生を懸け、大計画を。
    ハラハラして、最後には驚きの結末が待ち受けてました。

  • 残酷な過去を持ち詐欺師として生きる主人公が、相棒や仲間と出会い、互いに抱える過去に打ち勝つ為、ある大ペテンを企てる。すっかり騙されたけど、とても爽やかな気分。すべての真相が明らかになる結末に、胸が熱くなり、彼らが愛おしくてたまらなくなった。

  • 物語の構成がとても上手いなと読んでて感じました。話のテンポも良く、スッと頭に入ってくるので、読みやすかったです。また、終盤の緊張感も心地よいもので、いろんな人が面白いって言ってる理由がわかりました。

  • 詐欺師、スリ、プー太郎たちが闇金極悪人たちへの反逆ストーリー。
    いつもの道尾秀介ばりの二転三転する展開はお見事、ラストはまるごとひっくり返されます。登場人物のキャラクターもたっていて、こんな疑似家族も素敵ですね。

    文章もライトで読みやすく、500ページあっても映画を見てるように数時間で読み切れます。実際映画も拝見しましたが、うまく映像化されていて、こちらもおすすめです。

    道尾秀介の強みが存分に発揮されているエンターテイメント作品、ミステリー好きは必読。

  • Audibleで以前に聴いていたのを思い出した。
    トサカ(猫)が殺された時は、猫好きとしては1番そういうのが苦手なので、途中でやめようかと思ったけど、その部分を飛ばして進めた。
    結果、最後まで聴いて本当に良かった!
    どんでん返しが見事でスッキリしてとても面白かった。トサカも無事で良かったー!
    もう一度今度は本で読みたい。

  • いやはや、騙されました。
    面白かった。

    やはり映画化された原作小説って、外れないよね。

    ……映画ははずれることが多いけど……

  • 先日、カエルの小指を読了。
    正直???という感想でしたが、評判の高いコチラを読むと、なるほど!納得の内容。
    素直に何度も騙され大満足しました。読んでヨカッタ。

  • おいおい!おいおい!ないない!
    途中までは面白くて読みいってましたが、大一番のアルバトロス作戦が失敗し、敵陣に捕まり、どうなるのかとハラハラしていたところ、普通に帰される?はっ?って冷めしまって、またまた最後の話が上手すぎて調子抜け
    すこぶる演技の上手い役者さん?詐欺師?だこと
    全てが泳がされてただけやったなんてオチ
    どんでん返しというか、いい感じに後つけしたような、おいおい!って感じです。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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