カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
- 講談社 (2011年7月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062769778
感想・レビュー・書評
-
ネタバレしないで感想を書くのが難しい程に、素晴らしい読後感であった。
作品を通して、どの場面もすんなりと頭にイメージが湧き出て、一気に世界観にのめり込める。だが、この作品は『ミステリ小説を多く読んでいる人』ほど、騙されるに違いない。
しかし、タケさんを始めとする登場人物は、それぞれのキャラクターに愛着が湧くほどの親しみやすさを感じ、次々と変わる展開も、まるで身近に起きていることのようにリアリティを感じさせる。
この興奮が冷めないうちに『カエルの小指』も読んでみようと思う。
2023.3.25追記
映像(映画)をようやく観ました。冒頭とヒグチの違いはありますが、脳内再生がそのまま映像となっている感覚で素晴らしかったです♪
阿部寛さん、村上ショージさんのコンビは意外とハマり役と感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あの時のあれがそれだったのね系の展開に、それってもうバレてるよという騙し騙されが絡み合い、そこに生きることの悲哀が重なりあう、なかなか読み応えのある作品でした。
タイトルにある「親指」の話しにはとっても感心しました。
・お父さん指は、他の指とはくっつくけど、お母さん指は子供の指とうまくくっつかない。でも、お父さん指をお母さん指にくっつけてやれば、子供の指とくっつく。
・親指だけが、正面からほかの指を見ることができる。
深いなぁぁぁ。。。 -
人生に敗れ、詐欺やわ生業として生きる中年二人組。
ある日、彼らの生活に1人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と一匹に。
奇妙な生活は始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。
各々が人生を懸け、大計画を。
ハラハラして、最後には驚きの結末が待ち受けてました。
-
残酷な過去を持ち詐欺師として生きる主人公が、相棒や仲間と出会い、互いに抱える過去に打ち勝つ為、ある大ペテンを企てる。すっかり騙されたけど、とても爽やかな気分。すべての真相が明らかになる結末に、胸が熱くなり、彼らが愛おしくてたまらなくなった。
-
物語の構成がとても上手いなと読んでて感じました。話のテンポも良く、スッと頭に入ってくるので、読みやすかったです。また、終盤の緊張感も心地よいもので、いろんな人が面白いって言ってる理由がわかりました。
-
詐欺師、スリ、プー太郎たちが闇金極悪人たちへの反逆ストーリー。
いつもの道尾秀介ばりの二転三転する展開はお見事、ラストはまるごとひっくり返されます。登場人物のキャラクターもたっていて、こんな疑似家族も素敵ですね。
文章もライトで読みやすく、500ページあっても映画を見てるように数時間で読み切れます。実際映画も拝見しましたが、うまく映像化されていて、こちらもおすすめです。
道尾秀介の強みが存分に発揮されているエンターテイメント作品、ミステリー好きは必読。 -
いやはや、騙されました。
面白かった。
やはり映画化された原作小説って、外れないよね。
……映画ははずれることが多いけど…… -
先日、カエルの小指を読了。
正直???という感想でしたが、評判の高いコチラを読むと、なるほど!納得の内容。
素直に何度も騙され大満足しました。読んでヨカッタ。 -
おいおい!おいおい!ないない!
途中までは面白くて読みいってましたが、大一番のアルバトロス作戦が失敗し、敵陣に捕まり、どうなるのかとハラハラしていたところ、普通に帰される?はっ?って冷めしまって、またまた最後の話が上手すぎて調子抜け
すこぶる演技の上手い役者さん?詐欺師?だこと
全てが泳がされてただけやったなんてオチ
どんでん返しというか、いい感じに後つけしたような、おいおい!って感じです。