- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062879439
感想・レビュー・書評
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「かつて「日本人」と「勤勉」はセットであった。」
そうだそうだ、と思いながら読んだ。
「自分は未熟である。だから勉強という修行を積むのだ・・」
そうだそうだ。
「・・教養を重んじていない次の世代に対して、
足腰の弱さのようなモノを感じている・・」
フムフム。
「勉強にエネルギーが出せないだけではなく、ナンパする
エネルギーも持てないわけです。」
ちょっと言い過ぎかも・・。
「ものごとには、深さと高さがある」
「・・我慢強く掘り下げ、よじ登り、積み上げる・・」
そうすることによって生きる手応えが格段に大きくなる。
読み終わって、少し活を入れてもらった気分になった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
それで何?
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旧制高校に憧れた著者は現代のアニメとロックに明け暮れ、「教養」を軽視する若者を「バカ」と切り捨てる。
しかし、その奥底には日本を思い、若者に学ぶ喜びを知って欲しいという、熱い想いを感じ取ることができる。
あとがきの中にとても共感する言葉があった。
「占いや他人からのはげましだけに頼って、心の天気の心配ばかりしていても、本当の晴れは来ない。心の晴れは、技がもたらす。」
「空気は読むものでなく、つくるものだ」
「自分を支えてくれる『技』を磨き、その技で他の人を幸福にすることを生きがいとしてくれたまえ」
日々、大学教員として、学生を鍛え、直接向き合えない人のために本を書き続ける著者の言葉だから、心に刺さる。 -
本屋で衝動買いしました。■「学ぶ=読書」の図式に違和感この本ではあたかも学ぶこと=読書すること、であるかのように記述されています。それだけではないのではないか、と少し違和感を感じました。著者自身もこの違和感を持っていたのか、あとがきで若干それを釈明している節がありました。■「アメリカ化」が教養主義の衰退をもたらした不完全な「アメリカ化」が教養主義の衰退をもたらしたと指摘があります。これは、たしかにそういう側面もあるのかもしれないと考えさせられます。
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人間関係の希薄化
読書量の減少
とにかくこの2つが大きな理由として挙げられるということが書かれてある。
自分も学ばなくなった世代に入るのだと思う。
楽な道に体を向けるのではなく、日々の努力、挑戦を胸に刻み生きていきたい。 -
勉強不足等で若者が頼りない存在と写るのはいつの時代のことでもある。日本人は元来身体的に学び、教養と呼ばれる頭で考える学びに対しては歴史が浅く、現代に至っても身につけきっていないのではないだろうか?また果たして将来的にも身につけられるものなのだろうか?マルクス主義に行ったり、カルトに走ったりするのはどこか身体的な学びを欲している(頭だけではダメだと思っている)のではないだろうかと思った。この本で身体的な学びということが分かってよかったと思う。
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学ぶことへの姿勢について考えさせられました。昔の日本人は強かった?
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日本人の学力低下が叫ばれて久しい。その理由としてはいくつか指摘されていますが、いわゆる「ゆとり教育」が本来の目的とは違う方向に陥り、つまり生徒が自分で考える力を伸ばすことができず、単に教える内容が減ってしまったため、絶対的な知識量の減少が生じてしまったこと。それからインターネットの広範な普及で、居ながらにして大量の情報が入手できるようになったため、情報の価値が相対的に低下したことがあげられるかと思います。
マスメディア、とくにテレビ番組の力も大きいでしょう。バラエティ番組に見る価値のあるものはないと思っていますが、とくに昨今の「おバカタレント」の知識のなさを笑いものにする番組が酷い。視聴者にとって、自分よりも知識のないものがテレビカメラの向こうにいることで、これ以上学ばなくても安心だという気分が生まれるのでしょう。
この本もそういった話をベースに書かれていますが、懐古趣味が強すぎて、納得のいく部分はほとんどありませんでした。人間が易きに流れるのも、日本社会が米国化したのも、インターネットで情報の洪水が起こるのも、時代の要請であり必然です。それに抗おうとして、何になるのか。
このような時代のもとで、どのようにして学びを得るのか模索するべきところが、昔はよかったで終わってしまっています。
また、昔の教育が必ずしもよかったわけでもありません。画一化した人材しか供給できず、過去の成功体験にとらわれて進歩できない教育でしたから、状況の変化に対応できないわけです。太平洋戦争の4年の間に敵国の戦力が増大したのに、手をこまねいていて敗戦したし、戦後の高度経済成長の結果日本が米国を追い抜いた瞬間、目標を見失って迷走しました。
新しい時代の、新しい学びが必要なのに、そのことについて何も書いてくれていないのが、大きく不満でした。
とは言っても、新しい試みについて実際に何も書かれていないわけではないのです。作者自身、新しい時代にあった試みを行っているし、その内容は「あとがき」の10ページ余りに凝縮されています。この試みについて別の本に書かれているのかもしれませんが、この本でも1章を割くくらいのバランスで、ちょうどよかったのではないでしょうか。 -
■日本人
1.-日本人は戦後、米国の若者文化の影響を受け、音楽によって簡単に快楽を昧わうことを覚えた。そのことが、本を読ん
で自己形成するという地道な活動を困難にした。