- Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062881685
感想・レビュー・書評
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今、国内でもっとも読まれている社会学者の著作から選んだ。社会運動に焦点を当て、日本社会を問う。
(松村 教員)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現象学に基づく立場、構築主義
人が動くことによって社会が変わらないということはむしろ不可能。
なるほどその通り。
結構アジられて、かつ社会運動史、思想史の概説もしてくれる。 -
安保法案を可決させないためのデモを見ていて、そういやこんな本を買っていたなと読み始めました。
デモのことも扱われていますが、ロビイングや選挙のことなど多岐にわたり「社会を変えるには」どうしたらいいのか書いてあります。
今の俺の状況からすれば安保なんかより生活をなんとかしてほしいと思う方が強いですが、もっとみんな色々関心を持っていかなければ社会なんて変わらないだろうなってのが感想です。
あとデモの効果をどちらかと言うと冷ややかに見てましたが、冷ややかに見ていた理由もわかりました。
まぁこの先もデモに参加することはないだろうなぁ。
さてまずは生活をなんとかしなくては… -
小熊さんの講義を受けて、初めて近代史に興味を持てました。小熊さんの、語りがそのまま聞こえてきそうな、軽快で辛口な一冊。
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社会を変えるには?
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読了
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社会運動の歴史をなぞり,その目的と問題点とを明らかにした上で民主主義の沿革を論じ,デモに代表される社会運動を肯定的に評価した本。
人口規模からすれば議会制民主制を採用することはやむを得ないが,デモに代表される直接民主主義的行動による刺激が必要不可欠であるとする。
また,タウンミーティングのような熟議民主主義にも好意的。
社会のとらえ方はウルリッヒ・ベックの『リスク社会』に,解決方法は,アンソニー・ギデンズの『第三の道』に依拠。
最終章は社会運動の理念から具体的戦略まで論じる。
デモを楽しむことを勧める部分は,一見,手段の目的化を肯定しているようにも思われるが,その真意は,参加者が,「個人」を超えるモノを代表しているという感情をもつことができ,それが政治的好循環をもたらすというところにあると思われる。 -
20141221 ようやく読み終わった。結局、自分で動かないと社会は変わらないという事。当たり前の事がこれからは大事になってくるというのを説明してくれた本。厚いがそれくらいは必要なのだろうな。
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いやあ、いい本でした。社会を変えたくなりました。デモにも参加したくなりました。まつりなんですね、もともと、政治というのは。古代ギリシャの市民が集まって、いろいろなことを議論し、決めている様子が目に浮かぶようです。かなり長かったので始めの方の内容は忘れましたが、なるほどと思えることがやたらと多かったように思います。ドイツの緑の党の話は印象的でした。「君たちは右なのか左なのか」と問われて、「右でも左でもない、前だ。」と言ったとかいう話です。アーレントの「活動」という言葉の意味も本書を読んでいるうちになんとなく分かったように思います。フッサールはまだまだです。「デモができる社会」「対話ができる社会」「デモや対話に参加できる自分」良い社会に変えていきたいものです。そのために、自分もまた何か活動をしたいと思います。