彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
3.77
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本棚登録 : 2790
感想 : 242
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940030

感想・レビュー・書評

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  • 海外に出ると、日本と日本人のことが見えてくる。宇宙を研究することは地球を知ること。AI
    や高性能ロボットを開発することは、人間を探求すること。人間でなくではならないということはどういうことか?信じている人が、愛している人が、実は(天然の)人間ではなかったと知ったら?将来にはあるかもしれない。SF的で
    面白がったが、けっこうリアリティーもあり、もやもやっと恐怖も感じました。2020.12.17

  • 3.5
    Wシリーズ1弾。人工細胞で作られた生命体ウォーカロンと人間との識別法を開発した研究者ハギリを主人公に、業界・政府を巻き込み、謎を残しながら話が進む。人工知能、人工細胞技術が発展した200年後の世界。引用されているアンドロイドは電気羊の夢を見るかの世界観の森流な感じ。赤い魔法の謎。ウォーカロンとして現れた少女ミチルの謎。

    クリーンな細胞が作られるようになって百年以上になる。ほぼピュアな細胞が実現したのは70年前。先天性疾患も癌もなくなり再生すれば人は何百年も生きられるようになった。機械系のロボットの発展形であるウォーカロンから人工細胞を利用した生物系のウォーカロンへと進化。これにより、限りなく人間に近づいた。子供が生まれなくなり、人口が1/4程度に減っているらしい。生きたウォーカロンからは子供が生まれない。細胞変革という技術があり、大柄な男性が華奢な女性に変貌できるらしい。その場合の頭脳回路はどうなるのか。
    ハギリは今年で80歳。生物学者のハリチ博士は160歳。この時代から見て、20世紀後半が200年前。

  • ウグイとハギリの会話が面白くて良かった。また、ウォーカロンと呼ばれる生命体が出てくる未来を舞台とした世界観も興味をそそられる。

  • 初の森博嗣作品 シリーズ1作目とのことなのでまさにって感じの序章。ここから何作も読めるのが楽しみ

  • 人工細胞で作られた生命体ウォーカロン。
    ハギリは何者かに命を狙われますが、心当たりはありません。
    ウォーカロンと人間を識別できるという研究が襲撃理由ではないかとのことですが。
    人間とは、命とは何か。
    哲学的な話が随所にあります。
    このシリーズも期待大です。

  • SF
    人間と同じように生きる?ウォーカロン。
    人が死ぬ時代は終わった。

    人間とは何か。生きるとは何か。
    それが個人の判断によるものならば
    ウォーカロンもまた人間なのか、、、、?

    だんだん面白くなってきた。
    シリーズものなので続きが気になる。

  • 人口の減少により、人工細胞で作られた、見ただけでは人間と見分けられない「ウォーカロン」と共存する200年後の世界。そのウォーカロンと人間を識別する技術を開発する学者ハギリが命を狙われた。そこに現れたウグイにより保護され、安全な研究室に匿われることとなる。外に出るたび襲撃されるハギリ。倫理的な問題もあり、哲学的な面もある内容。敵の正体もまだ不明。最後に名前だけ登場した「マガタ博士」の文字にゾクゾクした。この先、どの様にストーリーが展開されるのか楽しみ。

  • 極限まで人間に近しいものが作られるようになったとしたら
    果たして「人間」「それ以外」の区別をどこで設けるのか?
    そもそも、「人間として生きる」とは何か?

    そんな疑問を投げかける一冊。

  • 久々の森博嗣。
    SF色前回の世界観ながら、リアリズム感じる森博嗣の世界が色濃く伝わる。
    そしてやはり、あの名前も…。
    一度読めば、止まらない魅力がいっぱい。

  • 今シリーズはミステリーなし。
    SFでした。

    100年シリーズの後継とも言えるけど時代はもっと進んでいる。森作品の中でミチルとロイディのコンビはすごく好きだったので、彼らが過去のものになってしまったのことをちょっとさみしく感じます。

    森博嗣の小説のなかで特に好きなのは100年シリーズとかスカイクロラ、ヴォイドシェイパ、主人公が何かに流されそうになりつつ(あるいは巻き込まれつつ)前を見て、進んでいく感じが好き。
    今回の主人公はかなり受け身で今のところそこまで魅力は感じませんが、まだまだ序盤でなにかに巻き込まれ始めたばかりなのでこの先どうなるかは楽しみかな。もうちょっと1巻を長編にしてほしかったかも。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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