合理的にあり得ない 上水流涼子の解明 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065190654

感想・レビュー・書評

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  • 柚月さんの作品の中でも少し変わった切り口のもの。これはこれで面白く読みました!


  • 弁護士資格を剥奪された上水流涼子と頭脳明晰な助手の貴山が繰り広げる連作短編探偵小説。詐欺師に騙される会社社長、成金の悠々自適夫妻と占いセミナー、暴力団の賭け将棋、涼子と貴山の過去と復讐劇、野球賭博などの内容。過去の話では、諫間グループに2代で関わる顧問弁護士だった涼子。会社の方針・派閥争いから、傷害事件の犯罪者にされ資格剥奪。諫間会長と反対派閥にいた涼子は後催眠暗示によって嵌められた。その際に何でも屋をしていた貴山と出会い、その後一緒に探偵に。キャラは面白いが内容が短編のためかパッとしない感じ。

  • 合理的にあり得ない
    210417読了。
    今年25冊目今月4冊目。
    #読了
    #合理的にありえない
    #柚月裕子

    短編集。
    軽い。読みやすいのは認める。

    ミステリとしては小粒、アクションでもない。キャラ小説か?

    その割に主人公の強みが不明。助手もわかりやすいスペックではあるが、優秀さの根拠をIQだけで説明すんのは乱暴じゃね?と思う。

    ドラマ向け素材って感じ。

  • しっかり回収されている短編がぎっしり。
    読みやすく気がつけば後書きでした。

    世の中には騙す人・騙される人がいるけれど、騙されてしまった人が報われるといいな。

  •  表題作含む5編からなる連作短編集。傷害と殺人以外は何でも引き受ける元弁護士の上水流涼子が、助手の貴山と難題解決に取り組む。
     涼子の活躍もさることながら、貴山が中心となって解決した案件も多い。
     AIを取り上げていたり、家族の在り方を問いかけていたり、人の弱みにつけ込む狡猾さを取り上げていたりと、取り上げている案件は様々で、現代社会の暗部を切り取っている印象を持つ。
     テレビドラマとはまた違った面白さが味わえる。

  • ドラマはまだ1話しか観てない。
    やっぱり本を読んでから…
    本は涼子さん目線ではなく悪いやつ目線で
    面白かった。
    シリーズになるのかな?

  • 天海祐希さん主演のドラマが面白かったので、手にした一冊。ドラマとはまたちょっと違った雰囲気で、小説版は小説の面白さがあった。
    どちらかというと、ドラマ見終わってから読む方がオススメかも。

    ミステリーだし、上水流涼子がターゲットにするのは、登場するのは実際に身近にいたら、ちょっとゾッとするような人たちばかりだけど、どこかサッパリとした文体でスラスラ読める。
    ちょっと刺激が欲しいけど、重たすぎるのは…という時に良さそう。
    続編も、ぜひ読みたい。

  • 非常に読みやすい!

    美女上司に美男助手、そしてどちらも超有能
    決して清廉潔白な二人ではないけれど、自分の中の正しさによって動いていて最後にはスッキリ解決!
    と、そういったお話

    読みやすいしそれなりに面白いのだけど、なんとなーく想定の範囲内で収まるような面白さ
    既視感……でもないけれど「あぁこんな感じのお話ね」で終わってしまうような物足りなさもあったかな

    キャラクターも同じような印象
    一応それぞれの過去やら何やらも用意されてるのだけど、これもまた血の通った人間味というのを感じずに「あぁこんな感じのキャラクターね」で終わってしまうような物足りなさ

    ドラマ版は見ていないのだけど、主演が天海祐希ということで、そっちの方が人間のいい魅力がでてより面白いものになっているのではないかしら、なんて思えたりしました
    設定的に年齢とかだいぶ変わっちゃってるけど、天海さん次第では相当いい効果になりそう

  • 「殺し」「障害」以外請け負う探偵事務所を経営する「上水流涼子」が主人公の短編連作ミステリー。
    という雰囲気なのでもうちょっとダーティーな方が面白いと思うのですが、割かし品行方正なので肩透かしな感じも有り。読みやすい短編ミステリー。でも柚月さんとしては薄味か。

  • ★特長
    さらっと読めて尚且つ、それぞれ教訓も含まれる短編集。
    2023年4月期テレビドラマ化。
    (天海祐希、松下洸平)
    文庫本336ページ。

    ★魅力
    ストーリーの進め方が簡略化されていてスピーディーで読みやすい。
    現代版必殺仕事人。
    法では裁かれにくい悪人に対する懲悪。

    ★感想
    柚月さんの作品は、ミステリーにおける「why」をしっかり描いて下さり、重厚感のあるものが多いが、こちらの作品は比較的ライトなタッチのイメージ。

    ★メモ
    ○確率的にあり得ない
    本藤 藤請建設社長
    高円寺
    新井大輔 秘書
    朝子 本藤の母
    国分美紗 秘書
    楊広軒 神華コーポレーション 代表取締役

    詐欺師に騙された社長に足りなかったのは、「自信」ではなく「覚悟」という涼子の名言。
    失敗した時の「覚悟」があれば決断できる。

    ○合理的にあり得ない
    神崎恭一郎
    朱美 妻
    友子 家政婦
    家庭を顧みない守銭奴の末路

    ○戦術的にあり得ない
    暴力団組織と将棋の対局
    将棋ソフトも関係

    ○心情的にあり得ない
    涼子と貴山の過去
    なぜ涼子が弁護士資格を失ったのか?

    ○心理的にあり得ない
    野球賭博で嵌められる話
    ギャンブルにハマる人の心理が描かれている。
    それを利用して他人を嵌めて大金を巻き上げる奴。

    ★オススメの人
    読書の入門者の方
    読書のリハビリ(久しぶりの読書)
    さらっと本に触れたい方

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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