沈みゆく大国 アメリカ (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087207637

感想・レビュー・書評

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  • アメリカは私が知っている国とは別物になっていること、改めて認識しました。堤さんの前著、貧困大国アメリカシリーズ、読んでいましたのでこの本を読んでも、「ええ、そんなことが?」という驚きはありません。搾取される側の99%と搾取した富を手中に集中する1%。そんな国が永続するわけもなく…アメリカという世界に影響を与え続ける国、世界にとって間違いなく一つの軸になっている国が、今揺らいでいます。かの国では教育、貧困に続き、「医」が食い荒らされようとしています。

  • 無知は、未来に危機をもたらす。
    大学で学び始めた時、その危機感を強く感じていていたような気がする。いつのまにか忘れていた感じを、具体的な数字と、実例で、ゆりうごかしてくれた。

    そして、いま手の中にある、日本の国民皆保険制度という宝物を、見つめなおさせてくれる。
    あらためて、この制度についてアンテナを立てて、情報に敏感になっていかないといけない。

  • もっといろんな話が出てくるのかと思っていたのですが、オバマケアというか、アメリカの医療保険制度に関する話一色でした。

    この本の内容がすべて事実だとすると、アメリカという国は、本当にひどい国ですね。
    というか、激しい拝金主義者がはびこっている国ですね。

    こういう本を読むと、日本のよさを改めて感じます。
    日本人はもっと日本を誇っていいですし、日本を大切にすべきだと思います。

  • こんなことしていて、よく国民が反乱を起こさないなあ。とはいえ、日本も他人事ではない。このままだと、確実にアメリカの企業にカモにされる。

  • アメリカの保険制度をテーマに格差がどんどん広がっていると警鐘を鳴らす。ただ、ここに書かれていることは事実だと思うが、少し一方的な見方であることも気になる。日本の行く末が案じられた。

  • アメリカは良くも悪くもボラティリティーの高い社会。
    自己管理社会だからうまく生きていける人にとっては楽しい一方、転落すると容赦なく叩きのめされる。
    この本はそんな叩きのめされる弱者について滔々と書かれている。

    日本は筆者の意図の通り、国民皆保険があるから保険の心配なんてしたことないと思うし、きっと思うことは、「日本人でよかった」に尽きると思う。
    でも作者の警鐘するものはその安心感も売りに出されようとしていることか。

    「無知は弱さ」と本文に出てきたが、これは本当にそうだと思う。
    アメリカに住んでいる時も何度も体感した。
    日本は無知でも許される社会。
    民度の高さがそれを許してくれる社会。

    自分で自分を律することができる力が必要。
    これからのボーダーレスな世界では知識と経験と責任力がすべて。

  • オバマケアの実態を知ることができ日本の皆保険制度の素晴らしさを改めて実感する。しかし、日本の医療制度や保険制度についても万全ではなくむしろ悪化する可能性があることことを危惧する。

  • 東2法経図・開架 498.1A/Ts94s//K

  • アメリカのすさまじい格差社会。莫大な医療負担。オバマケアは一体何だったんだろう。ショッキングです。
    日本もアメリカの後を追っている、と警告する著者。
    考えたくないけれど、そうなのだと思う。

  • 12月から歯医者に7回通い、私が支払った金額は一万と少し。この金額はどこから来ていて、自分はどんな保険制度に加入しているのか? 医師はちゃんとした(本人も、患者も納得するような)報酬を受けていて、人の「命」を看ているのだという感情を持てるようになっている? 「命」なんかなんの価値もないという人達が得するようにはなっていない? 
    「知らない」ところにどんどんつけこまれているアメリカと、日本。
    この本を読めば、「知ること」こそが武器になるとよくわかる。

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著者プロフィール

堤 未果(つつみ・みか)/国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒業。ニューヨーク市立大学院国際関係論学科修士号。国連、米国野村證券を経て現職。米国の政治、経済、医療、福祉、教育、エネルギー、農政など、徹底した現場取材と公文書分析による調査報道を続ける。

「2021年 『格差の自動化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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