リアルワールド (集英社文庫(日本))

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2131
感想 : 280
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087460100

感想・レビュー・書評

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  • 中学の時に一度読んでいて、『東京島』が始まったので久しぶりに桐野夏生を読みたくなって手を出した。

    あまりにもリアルな高校生の心情。
    中学で読んだ時は素直に気持ちに入り込んでいけたんだけど
    今読み返すとひねくれた物の見方をしてしまうのは私が大人になったからか。
    テラウチはとても頭のいい人の印象があったのだけど
    今読み返してみると難しく考えすぎているだけで普通の高校生だなぁと感じました。
    その複雑さゆえに正常な判断(通報する)ができない。

    一番気持ちがわからなかったのはミミズについていったキラリン。
    私があのタイプの女の子が大好きなのは気持ちがわからないからかな。

    今の高校生って本当にあんな感じな気がする。
    物事を複雑にとらえすぎていたり、リアルなことが逆にリアルに感じられなくて簡単に事件を起こしてしまう。

    ちょっと考えさせられる本だった。

  • 一気に読んでしまった。緊迫した状況や、性格の違う複数の人物それぞれの立場に立って描かれた心理がとてもリアルに描かれていた。登場人物に共感はできない、また読んだ後暗い気持ちになる。でも面白い。

  • 文庫を購入。

    少年犯罪を題材にした、
    桐野夏生らしい作風の小説。

    桐野ワールドにひきこまれ、
    一気に読了。

  • 設定に惹かれましたが、途中から、ん?という感じでした。肝心のミミズはおざなりになっているしぽっと出のキャラが最後に出てきたりと消化不良でした。

  • 高校生の心理描写がすごい、鋭い。

  • 描写は「リアル」だけれど、動機がなんだかリアルでない。

  • 女子高生よりおばさんを描いている方が
    彼女の真価は見える。

  • 「リアル」な10代像ではないかもしれないですが、最後までとどまるところのない勢いのある展開で、一気に読んでしまいました。

  • (再読)

  • 高校生の仲良し4人組が、ひとりの母親殺しの男子高生、もやしに関わったことで浮き出る人間模様。
    4人組は仲良くしてても実際の本質は隠してるつもりでほんとはばれてる。。
    結局はもやしのせいで、ひとりは事故でなくなり、ひとりは自殺。
    取り返せないことっていうのは、抹消してしまうことではなくって、その自分の気持ち、偽りだったりとか恨みだったりとか嘘だったりとかを、押し殺して、時には強かったり弱かったりしながらも背負って生きていくこと。
    なんか重みがある。
    逃げたり忘れたりしても、偽った心は正直で傷ついてるわけであり、それとどう上手く付き合っていき、どういき方に生かしていくかが大切なのかなって思った

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

桐野夏生の作品

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