右岸 下 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1419
感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467949

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。この手のものは好き。救い、清々しさと同時に人生の疾走感に儚さも感じた。

  • 究極のラブロマンスともいえる長編である。
    現実にはあり得ない霊能者である主人公“九”の生涯を描いている。
    この手の物は苦手意識があって最後まで読めるかどうか?と思っていたが、それなりに引き込まれ読み終えた。
    ここまで人を愛することのできた“九”は私には羨ましいとおもいながらも、現実主義者の私にはあり得ないことだ。

  • 左岸を先に読んだのでどうしても比較してしまう、とおもいきや、そうでもなく、おなじ時間軸のできごとなのに視点が違えばまったく異なる物語になるということがつきささるように実感できる小説たちだった。

    茉莉の人生をとおした左岸では、「ある女の半生」を見てきた気がしたけれど、
    九の人生をとおした右岸では、「生きる意味、死ぬこと」について考えさせられた。

    いま生きている人よりも死者の数のほうが圧倒的に多いっていうのは、そりゃそうなんだが、改めて想像すると、生者のマイノリティっぷりに驚くし、だいじにしなきゃねぇとおもう。

    この考え方だと死ぬのも怖くないかもね。
    (まだ死にたくないけどね)

  • 上巻ほどのめまぐるしい動きがなかったので、比べるとやや物足りない感はあったか。それでもページをめくる手は止まらず、読了した。

    九の人生は、なんか難しいことだらけ。
    記憶が戻ってよかったのかわからんけど、息子が生きてて再会できて、しかも茉莉の娘と結婚するなんて。いいやん。
    彬子とは結婚しないだろうと思ってた。時々現れるネネは切なく、時々書く茉莉への手紙には九の思いが全部こめられてた。
    最後におだやかな幸せが訪れて本当によかった。

    ネネへの気持ちと茉莉への気持ちの違いはなんだろう。
    茉莉はどう思ってたのか。
    左岸読もっ!

  • 左岸に続き、こちらも読了。あとがきで、ダメダメな男女の物語、がテーマだったと知りました。左岸よりはこちらの方が好きだったけど、なんだかんだでダメダメな人生にエネルギーを吸われてしまった、昔は、とにかく純粋な人が好きだったのになあ、あの頃は若かったなあ、、、遠い目

  • 記憶を取り戻してから様々な人と出会い、失う。それでも懸命に生きていく。なかなか面白かったです。

  • 九が超能力で空中浮遊をするとか、
    スポーツカーを浮かばせるとか、
    そういうのを読んでると
    自分も出来るような気になった。


    でも、上と比べたら
    何が言いたいのか分からなくて
    面白いとは思えなかった


    ただ、続きはすごく気になって
    2日で上・下読み終わった


    なんか微妙なストーリーだった


    もう少ししたら
    読み直してみようと思う

  • 事故により記憶を失った九は、
    その能力と共にひっそりと暮らすことになる・・・。

    下巻も悲しいことが多いです。
    でも上巻より静かで穏やかなイメージでした。

  • やっと、左岸、右岸全て読み終わった!
    と、いうのが第一の感想。長かった。

    不思議な力に導かれて出逢っては別れてく。前世での業も背負っての人生。
    ともかく九と阿弥が再会できて良かった。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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