左岸 上 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.32
  • (54)
  • (180)
  • (266)
  • (74)
  • (12)
本棚登録 : 2745
感想 : 163
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467956

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 少女の人生

  • 私がいままで読んできた江國香織とは少し違うなと感じた。すべてがどこかひとごとのように感じる淡々とした語り口は同じような気がしたけれど、いつもの、言葉の流れだけで惚れ惚れとするような書き方ではなかった。少し慎重で、真剣な感じ。
    茉莉の生き方は、一見、向こう見ずで、いつの間にか荒波に飲み込まれて、流されていっているようであるのに、実は1つ1つの場所で、自分の力でしっかりと自分の居場所を見つけて、地に足をつけて頑張っている。
    応援したくなるのとは少し違う。けれど、これ以上茉莉から奪わないで、と思う。失うということについて考えてしまい、感傷的になる。茉莉の人生を見届けなければという不思議な使命感が残った。
    上巻の展開も読めなかったが、下巻もまったく読めない。まだ、折り返し地点。これから茉莉の人生に、何がおこるのか。

  • もっと遠くへ行くんだね。

  • 自由に本能のまま生きる、茉莉の生き方が好き。惣一郎の存在がとても気になるので『右岸』で彼のことをもっと知りたいと思った。
    パリや東京、福岡…茉莉はいろんな場所で、人生に起こる出来事をありのままに受け入れながら、遠くにいくとはどういうことなのだろうかと気になりながら...下巻へ。

  • 2012/3/11

  • 【江國版だめんずウォーカー】
    博多弁満載で、浅はかで衝動的な主人公だったので、初めは江國さんっぽく無いと思った。一方母親のエピソードはいかにも江國小説!

    九の話は変。子供の時の話は少なかったのに、後々何度も特別な感じで無理やり押し込んできておかしいし、行動も変。ちょいちょい怖い。

    恋愛遍歴は描写が細かくてリアル。隆彦がダメになってくる所や山辺さんの博多での所(最後は茉莉が酷すぎ)、始の話は特に辛かった。

    あと、娘さきが何歳なのかはっきりしない。初めて話したとか歩いたとか書かれてないから。いきなりパリあたりではっきり話始めてた。

  • これまでに読んだ江國さんの本は、読むのが勿体無いほど文章が美しいと思うものが多かった。この作品はそのいつもの独特な雰囲気が薄い感じがした。期待が高すぎたのかもしれない。
    対の「右岸」も読んでね!という気持ちが込められているのか、九ちゃんの行動が意味不明。
    2014/4/10

  • 福岡で生きる女性の話。

    『冷静と情熱のあいだ』はどちらか片方だけでも楽しめたけど
    今回こちらだけでは消化しきれず。

    方言て素敵だと思うけど
    聞きなれない人にとっては読みにくいんじゃないかな。

    茉莉の幸せはなんなんだろうか。

  • 倉庫行き

  • なんとなく、深い河のような世界を感じた

全163件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

江國香織の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×