猫背の王子 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 755
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087472684

感想・レビュー・書評

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  • この話の行き着く先は破滅しかないのだけど、面白い。

  • "お気に入り"さんのお勧めもあって中山可穂を読む事にしたが、女性の同性愛をテーマにすることが多い事もあって、本の選定に悩んだ。
    そこで選んだこの本。
    官能小説に比べれば性描写はそれほどでもなく、そんなことよりミチルの人間性に惹かれます。
    不完全なのか、不安定なのか、脆さを感じさせます。
    一方で女性をオトす時は完璧にこなす。
    無邪気な天使なのか、堕天使か、悪魔か。
    随所にコミカルな部分もあり、はっとするような名文句もあり、飽きさせません。
    なるほど、これが中山可穂の原点か。

  • 物凄く、自分に酔ってる。

    私はあまりいいとは思えなかった。

  • 【本の内容】
    自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた―。

    女から女へと渡り歩く淫蕩なレズビアンにして、芝居に全生命を賭ける演出家・王寺ミチル。

    彼女が主宰する小劇団は熱狂的なファンに支えられていた。

    だが、信頼していた仲間の裏切りがミチルからすべてを奪っていく。

    そして、最後の公演の幕が上がった…。

    スキャンダラスで切ない青春恋愛小説の傑作。

    俊英の幻のデビュー作、ついに文庫化。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    主人公の王寺ミチルは潔く、どこかはかなくて、危険だ。

    この物語はその女の子にヒビが入り、パリンと美しい音を立てて、割れる。

    そんな物語だ。

    しかし破滅に向かっていくワケではない。

    劇団に対する熱い情念。

    女に対する淡い情念。

    自分に対する冷たい情念。

    とにかくそれら全てが力強い。

    何処にむかうにもとんでもなく力強いベクトルを持つ、この主人公は余りにも魅力的に見えた。

    他の登場人物にも惹かれる。

    初主演を演じるために必死に生きる女。

    裏切りと葛藤する男。

    捨てたはずのものに涙する女。

    魅力的な登場人物、女と女、女と男、夢と幻想、破滅と再生、なにもかもごちゃごちゃとなって不思議と光る物語だ。

    ストーリーが無いといわれればそれまでだが、それでも様々な魅力が活きていて、読ませてくれた。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 劇団主宰者ミチルさんのシリーズ第一弾。
    ミチルさんの生き方はとても見ていて辛いし、性描写もあって万人にオススメはできないけど、好きな人はすごく好きな小説だと思う。

  • 表紙の過激さに買うのを躊躇いもしましたが、なにも悪いことなんてしていない‼そう言い聞かせて購入。買って良かったです。中山さんのデビュー作ということですが表現の綺麗さがよく出ていて引き込まれました。無垢な自分には刺激的〜。

  • 個人的には、「天使の骨」のほうが好きかも。

  • 再読了。

  • 今回もおもしろかったけどのめりこむほどではなかったかな
    中山可穂の処女作だそうで

  • きららという雑誌に紹介されていて購入した。表紙の斬新さもさることながら内容の過激さも私には衝撃であった。破滅的な内容で身体を壊しそうだなと思った。世界観は表現するのは難しいかもしれないが映画化希望!

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著者プロフィール

1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。著書多数。

「2022年 『感情教育』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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