王妃の館 下 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087477085

感想・レビュー・書評

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  • 2009/8/25

  • 平成25 年8 月25 日読了。

  • 王妃の館での昔物語の語りから、17世紀のフランス・ヴェルサイユ、パリへと話は展開し、17世紀と現在の2組の間を目まぐるしく小説は展開します。思い切り暗い夫妻。バブルの成り上がりでケバイそのもののカップル。同室にされてしまった元警察官のいかつい男とおかまの男。38歳の恋に破れたエリート・ハイミス。黒ずくめの服を着る謎の夫妻。小説家と追いかける編集者たち。そして光の組に参加する小説家北白川氏が旅行中に執筆する小説が「ヴェルサイユの百合」で天啓により改題し、「王妃の館」にするとのこと。下巻になって冗談が過ぎる場面が多く、最後は正にストーリーがはちゃめちゃになってしまうのが残念です。上巻の緊張感がやや緩んでしまったように思います。一方、実は小説家・北白川氏は浅田氏のパロディーだったのかと考えると楽しい話です。

  • 浅田次郎のエンターテイメント作品。
    ルイ14世が寵姫のために建てた「王妃の館シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」。倒産寸前の旅行会社が企画した起死回生策とは、「王妃の館」に滞在するパリ10日間149万8000円の「〈光(ポジ)〉ツアー」と、19万8000円の格安「〈影(ネガ)〉ツアー」。ツアーの客室を昼と夜でダブルブッキングするという、綱渡りのような二つのツアーと、17世紀の「王妃の館」にまつわる逸話を交互に進行させて、最後の大団円。
    「Place des Vosges」パリにまた行ったら寄ってみよう。

  • 意外な結末を迎えるこの作品。
    でも笑いありで最後まで楽しく読む事ができる。

  • 明るい気持ちになれる本。
    ご都合主義だけど、
    悲惨な登場人物たちが幸せになっていくのを読むのは楽しい。

    上下巻の表紙が、それぞれ館の昼と夜になってて良い。

  • 上巻は癖のある登場人物が面白くて一気に読めたんだけど、
    下巻になったら飽きた・・・
    どの登場人物も面倒くさい!!って思ったら、急にさめた。
    そこから斜め読み。


    (図書館)

  • 最後の明るさ、抜ける感じが好き。
    現実と過去のストーリーが同時進行する感じも楽しい。

  • 下巻から二つのツアー〈ポジ〉と〈ネガ〉が入り組んで行って面白くなった。

    〈ポジ〉の下田夫妻と〈ネガ〉の岩波夫妻の出会いには感動した。〈ポジ〉の北白川右京のダジャレは何か微笑ましかった。〈ポジ〉の貫一・ミチルが〈ネガ〉の丹野夫妻を笑い飛ばすところはフッと心が軽くなった。ユトリロの絵の話が興味深かった。キャラが濃い人が沢山で面白い!!

    浅田次郎は歴史のことを織り交ぜながらこんなに人情深い話を書けるのは凄い!!

  • やはり浅田次郎。生き方や人生についての問いかけが散りばめられている。
    いつも己について考えてさせられる内容です。
    話自体は凝った構成だけどそれ自体はそれ程面白いとは思わなかった。キャラクターは相変わらず癖のある、愛すべき人達。話そのものは普通かな?

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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