銀河鉄道の夜

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1324
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087520033

感想・レビュー・書評

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  • なんだこの可愛すぎる表紙は!!!!

  • やまなし、いちょうの実、よだかの星、ひかりの素足、風の又三郎、銀河鉄道の夜を収録。自然を背景にした幻想的な世界が広がります。幻想的と言っても甘いものではない面もあります。作者の死生観が出ているところはあります。はじめて読みましたが、不思議な感じがしました。

  • 「銀河鉄道の夜」が読みたくて購入。
    すごく綺麗な作品でした。宇宙の描写がすごく好きでした。
    (2012/12/25)

  • 苦手。キラキラしてて綺麗だけど、綺麗すぎて苦しくなる。
    これで感想文書こうとする人はすごいね
    観念的過ぎて難しそうだと思うのだけど。

  • 別の出版社の本が家にあったけど、表紙のイラストがあまりに素敵だったので購入してしまいました。

    本編以外で印象に残ったのは「よだかの星」。
    一郎が弟を思いやる気持ちにじーんとなりました。
    不思議な世界感が文章だけで表わされていて、とても魅力的です。

    しかし、昔の話なので仕方ないですが、空欄があるのがすごく気になる。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「表紙のイラストがあまりに素敵だったので」
      ファンの方には申し訳ありませんが、浅田弘幸は全然知りませんでした、、、
      この銀河鉄道の表紙イラス...
      「表紙のイラストがあまりに素敵だったので」
      ファンの方には申し訳ありませんが、浅田弘幸は全然知りませんでした、、、
      この銀河鉄道の表紙イラストは、とっても雰囲気伝えていて素敵ですよね。。。
      2013/03/18
    • りささん
      >nyancomaruさん
      私もイラストを描いている漫画家は知りませんでしたが、釣られて買ってしまいました…
      >nyancomaruさん
      私もイラストを描いている漫画家は知りませんでしたが、釣られて買ってしまいました…
      2013/06/06
  • 銀河鉄道の夜
    名作と呼ばれるので読んでみました。
    宮沢賢治はイーハトーブという岩手をモチーフにした架空の世界で物語を描いていると国語の授業で習ったくらいの知識しかありませんでした。
    本作がイーハトーブとどれほど関連しているかは分かりませんが、かなり難解でした。

    現実→幻想→現実と話は進んでいきます。
    主人公ジョバンニが貧しい生活を耐えているからこそ、
    幻想である銀河鉄道の旅のパートがより色鮮やかに受け取れました。
    しかし、文字という媒体で銀河鉄道の鮮やかさを想像するにも現代に生きる私たちにとっては今ひとつ難しいと思いました。
    現代人の意見ですが、是非とも映像で見たいと思いました。

    幻想→現実に戻るところで、
    一般的なストーリーでは夢オチという形骸化された言葉があるように、虚しさを主人公も読者も若干の虚しさを抱えて終わるパターンが多い。
    しかし、本作は友人の死が待ち受けており意表を突かれました。
    あまりにも悲しいと最初は思いましたが、時間を経て考え直すと、幻想はある種の明晰夢のようなものであったのではないかと考えました。銀河鉄道=死への道筋のようなアイロニーが考えられますが、あまり深く考えすぎても良くないので、曖昧にそんな感じだと思っておきます。

  • 宮沢の世界観

  • いつも最後は鳥肌。そして、綺麗に終わらないのが怖い。
    死生観っていうのが存分に詰まっている。
    それであって、描写は美しく、夢の中に飛ばされている。
    『銀河鉄道の夜』は少し難しかった。自分の勉強不足です。

  • どの作品も美しい言葉で書かれています。
    銀河という果てしない世界から見た際に地球なんてとてもちっぽけなもの、けれどその地球で一日一日、一瞬一瞬を精一杯生きる人間のたくましさであったり、誰かのために生きる人、または生きた人など命の美しさを感じることができる作品でした。 

    宮沢賢治さんの独特の雰囲気…切ないような寂しいような、それでいて暖かくなるようなそんな話がもりだくさんでした。

  • 童話というには難しいが、大人に向けて書かれたのかといえばそうでない気もする、不思議な作品群。

    『やまなし』はよく分からないとも言えるけれど、何度でも読みたい不思議な魅力のある作品だ。ユーモラスでありつつ、「魚かい。魚はこわい所へ行った」(p.10)といったくだりはゾッとする。

    『いちょうの実』もいい。童話的なのだけれど、生けるものの宿命というか、生きることそのものをこの短い作品に描ききっている気すらするのだ。

    『よだかの星』が、一番好きかもしれない。なににも受け入れられず、まっすぐに空へのぼって行く夜だかは、今でも燃え続けているのか。ふと、星空に亡き人を思わせる。

    『ひかりの素足』は強烈な作品。雪山に弟を亡くした兄は夢を見たのか。厳しい自然の下ではこうしたこともよく起きたのかもしれない。救いがない作品に思えるが、もとより救いなどないのかもしれない。読後に残るもののある名作。

    『風の又三郎』は童話的性格がこの中では強いのだろうか。読み物としては子供時分の不思議な話といった風で面白い。

    『銀河鉄道の夜』は、読むたびに新たに感じるものがあるのだろう。5年か10年おきくらいに何度でも読み重ねたい。『星の王子さま』をふと想起してしまうのは自分だけだろうか。ただ、世界観と言っては却って安っぽくなるかもしれないが、『銀河鉄道の夜』の描くものは、戦慄するほどの純度だ。恐ろしさと美しさが、拮抗している。

    宮沢賢治は食わず嫌いだったが、今後の人生で、時おり、病的に読みたくなるのだろう。二度とは現れない作品群であるように思える。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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