こころ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.89
  • (414)
  • (355)
  • (453)
  • (41)
  • (6)
本棚登録 : 3905
感想 : 380
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087520095

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初めて読んだ時よりも、先生の気持ちがわかるようになったと思う。手紙の中で語られる先生の葛藤に共感する気持ちもあるし、最後に奥さんに知られたくないという気持ちもわかるけれど、奥さんの立場で考えたら、奥さんが気の毒すぎると思うのは私が女性だからだろうか。
    解説の同性愛を踏まえて読むと、そういう風にも取れるから面白い。

  • 読書をすすめる冊子のあらすじを見て面白そうだなと読み始めた。「精神的向上心の無いものは馬鹿だ」この単語が凄く印象に残っている。
    全員に共感する部分もあれば、否定する部分もある。
    奥さんに綺麗なままでいて欲しいと言う部分が一番共感したかもしれない。

  • 先生の気持ちに、自分でも驚くほど共感してしまった。自分とは違う何かに押しつぶされそうになるような感情。息が苦しくなるような思い。ただただ自分を責め続ける先生。読んでいると、告白の手紙を書いているときの先生の気持ちが自分に乗り移ってくるような気がして、息が苦しくなるほどだった。
    人間というものの持つエゴもそうだが、それ以上に、誰もが何処かに持っている寂しさが描かれている気がした。
    一度読み始めたら止まらない。特にKの自殺の場面は。それと同時に、一度ですべて理解できるようなものでもない。何回も繰り返し読みたい作品。

    図書館で借りて読んだので、今度ぜひ書店で購入しようと思います。

  • もう何度も読んでる。
    漱石の中で一番好きな作品。
    高校の教科書で読んだ時から、読み返すたびに新しい発見がある。

  • この作品に触れるきっかけは高校の現代文の授業だった。
    そんで読み終えた後にもの凄い衝撃を受けた。

    しかし、授業では物語の後半しか扱っていなかった。しかも色々とはしょられてる部分もある事を先生から聞き、その日に本屋までダッシュしたのは良い思い出。

    こんなに小説にのめり込んだのは初めてで、もう1日中「こころ」のこと考えてた。イメージで登場人物の絵を描いたり、自分で読んだ声を録音してオリジナルドラマCDとかいって作ったりしてた。これはかなりイタイ子(笑)

    この作品を機に、人の闇を描く作品が好きになっていったと思う。

  • 人々の苦しみは時代が変わっても普遍であると感じた。
    人間関係が生み出す不幸というもの、上手に人と人との間で立ち振る舞えない人たちの苦しみを生々しく表現していて、共感してしまった。

    正直な人間であることが何か馬鹿馬鹿しく思える時がある。しかしその一方で正直な人間でありたいという二律背反の感情が如実に表され、その苦しみを噛み締めるような作品だと思う。

  • 「恋か友情か」
    先生の過去がメイン。
    じゃあその前の話いらなくね?
    いやいやこれが後で効いてくるんだぜ。
    天皇万歳。

  • 学生時代国語の授業で無理矢理読まされた時はなんとつまらない話だと思ったが、年取ってから読むと違うね。楽しい話ではないんだけど、後味は悪くなく、色々と考えさせられる言葉に巡り合った。

  • 文体が美しすぎる。英語よりも夏目語を習得したいよ!

    そして、読み終わると「なんじゃこの表紙はぁ!!」ってなる。
    本好きならこれじゃないこころ読んだ方が良いね。

  • 夏目漱石の「こころ」を読んだのは、確か高校のとき。あらためて読み返すとおもしろい。

    人に騙され、信じられなくなり、また自分もそれらの人と同じであると気がついた先生の「こころ」は20年近く淋しいもので満ちていたんだろう。

全380件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夏目漱石の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×