- Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091325143
感想・レビュー・書評
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濃。
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男子であり、オタク的な文化・嗜好に寄っていないってこともあり、「BL」というモノがいまいちわからないでいた。今回、BLの師匠に王道な作品を教えてもらったので読んでみた。
BLとはボーイズラブ、男性の同性愛をモチーフとした小説やコミックのことをいう。BLといった場合の読者は、同性愛者ではなく、主に女性層をターゲットとしている。「やおい」と同義と思っていたが、どうやら少し違う。「やおい」はパロディや同性同士のエログロ、インモラルな描写などが伴い、主に同好の士を対象とした作品群であるのに対して、BLは商業的でオリジナル作品といった側面が強く出ている。両者に明確な区分はなく、「やおい」作品をBLという言葉で代用することも多いようだ。いずれも“腐女子”と呼ばれるユーザー層がターゲットで間違いないだろう。
で、『窮鼠はチーズの夢を見る』である。結論から言えば、ちゃんと面白かった。男同士のセックスが登場するレディースコミックの作品であるが、しっかりした恋愛ドラマじゃないか。
大伴(男)は、大学時代の後輩である今ヶ瀬(男)にある弱みを握られ、【キスまで】という条件付きでカラダを弄ばれる。大伴は妻のいるノンケで、今ヶ瀬はカミングアウトしていないゲイ。彼は大学時代から大伴のことが好きだった。大伴にその気はないが、妻との関係は疎遠になっており、次第に今ヶ瀬に惹かれていく。連作となる『俎上の鯉は二度跳ねる』で完結するのだが、性別を無視して物語を見れば、あちこちに寄り道をしながら関係を築いていく王道の恋愛ドラマである。
とはいえ、本作はレディースコミックかつ同性愛モノだ。男性が読むにはなかなか骨が折れるというか、心が折れるというかw、ある程度の強い意志が必要な作品かと思う。本作に登場する男は少女マンガの中の“男性”で、ボーイッシュな女性と基本的に見分けがつかないぐらい、華奢でこぎれいでヒゲひとつ生えていない中性っぷりなので、なんとか耐えたw。
女性向けのエロコミックをたくさん読んだわけじゃないが、基本的に男性向けのエロコミックとは視点が違うように感じる。男性向けのエロ作品は、行為による結果、反応する女性を中心に描写された一人称の視点であるのに対し、女性向けエロ作品は、行為自体の描写は俯瞰した視点で、する側とされる側の感情の描写が入り交じる傾向にあるように思う。 -
ザクザクと切り込んで行くタイプのBL。
一つ突っ込んで描かれているので間口は広めだと思う。 -
攻めと受けの元カノが対立するところが好きです!
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読み終えて、決して幸せな気分にはなれないけど読了感がハンパない。
良い意味でずっしり。こういう重さは癖になる、何故か定期的に読み返してしまう。
やっぱり水城ワールド! -
単にイチャイチャ幸せそうな攻めと受けのBLが見たい!っていう方にはオススメしない漫画です。
どちらかというと昼ドラのようなドロドロとした人間関係に焦点を置いた、BL漫画と少女漫画(というよりはレディコミ寄りですが)の中間にうまく成り立っている作品だと思います。
とにかく主人公の態度にイライラ、でもこういう男いるよね、と思いながらもそんな主人公を好きになってしまった今ヶ瀬にはついつい同情してしまう(笑)
多くの女性キャラが出てきますがその一人一人が本当に実在しそうな人間性をもっていて、それぞれに明確な役割があるためBL漫画にありがちな「とりあえず出てきただけ」という立ち位置の女性は一人も居ません。
久々にハラハラしながら読みました、軒並み高評価なのも納得の一作。 -
BLモノってだけで敬遠してる人は損をする!
これは名作だ。単純な恋愛ものとしても。
人間心理がよくかけてると思う。
誰だって楽して言い訳していい子ぶって正しい真っ当な人生でぬくぬく暮らしていきたいよね
でも「そんなもの全部いらねぇよ!」って思えるくらいのものを見つけられる人生もなかなか幸せだと思う。 -
重いし辛いし読後もスッキリしない
むしろもやもやと重い気分
でも納得してしまう -
読み終わった感想は「疲れた」です。もちろん良い意味です。
でも今ヶ瀬は逃げちゃうんだろうとも思います。 -
外出先の本屋のレジ横に並んでいて、格好いい表紙に衝動買い。まさか、こんな内容だなんてッ!!!! こんな本をレジ横で売る本屋にビックリ! いやー うっかり電車で開いてキャーッ!!でした。いや・・・こういうのは私は絶対に無理・・・・と思いつつ、一息で読み終わり。共感するところは何一つないけど、なんとなく「ほほぉ」と感心してしまった。