星に願いを、月に祈りを

著者 :
  • 小学館
3.50
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本棚登録 : 960
感想 : 138
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863223

感想・レビュー・書評

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  • 中村航の作品。小学生のキャンプのときの蛍をさがしてのドキドキの夜中の体験からはじまり、最後の章まで微妙に登場人物がつながっていて読み進みうちに、最初の数章の内容が思い出され、より感動が深まっていく。涙腺弱い方達は確実に目から汗をかくエンディングです。
    少年の成長といってしまえばそれまでだけど、人と人との出会いの妙、人の温かさなどいろいろ考えさせられました。大人にお勧めの本です。

  • 不思議な感じの物語。
    ミステリー、ファンタジー、青春、恋・・・
    全部詰まっているような。

    なんで大ちゃんが「里崎は無理だよ」って言ったのか気になるw

    DJ部分は無駄なような気がしてたけど、必要だったのね。
    アキオと美紀が家族になってよかった。
    お父さんの愛情、すてき。
    最近「凍りのくじら」読んだばかりで、話が似てるところがあった。

  • ひさしぶりに心が洗われるようなやさしい話を読んだ気がした。すごくやさしくて、おだやかさに満ちてて。じっさいこんなにきれいなことなんてそうはないと思うんだけど、あってほしいなあと思う。夜空を見上げながら聴くラジオ放送。中学高校時代に深夜放送を聴いていた身からすると、ものすごく親近感がわいた。ていうか、こういうのがあこがれるんだよなあ。
    だれかのためにいのること、ねがうこと。そんな純粋な行為ができればなあ。と思わずにはいられなかった。
    あと途中に出てくる、うさぎとからすの話がほんとによかった。絵本にしたら、たぶんいいものになるんだろうなあ。この部分は泣いた。

    (345P)

  • 最初、少年の成長物語かとおもったら、中間でメビウスの輪のエピソードが現れ、小説の構造が見える。なかなか凝った星空ファンタジー。でも微小な泡の中のような閉じた世界。
    小学館のきららに連載とあるので、ターゲット層を絞った作品なのだろう。

  • 『どうか君の夜空に やさしい星が流れますように』

    『君はいつの日か、本当に届けたい人に、本当に届けたい思いを届けるんだ』


    『あったかもしれない未来と、なかったかもしれない過去の狭間で、

     現在は不確かに揺らめく。』


    読み終えて数日経った今も、この言葉たちがふとした時に想い出されて
    やさしくてやわらかで、でもちょっぴり泣きそうなキモチになります。

    夜空を見上げ、願うことはできなくなってしまっても祈ることはできる。

    たいせつな誰かのために。

    たいせつな誰かのしあわせのために。

    そうやって祈り続けることで、実は自分の想いが救われてゆく。。。

    『願いは強く願い続けることで、叶うんだよ。』

    読み終えた後、
    私がいろんな不安に押しつぶされそうだったときに言ってくれた
    ずっとたいせつにしているその言葉を思い出して、
    胸の奥がぎゅっとなりました。


    たしかにその時の私は、その言葉に救われたから。

    願うことで、強く想い続けることで、信じることができたから。。。

    想いが救われるかどうかは、きっとキモチのもちよう。

    でも、祈ることで・・・
    たいせつなだれかのために祈ることで
    その、なかったかもしれない未来がひらけるのなら・・

    祈りたいと思った。。。
    祈り続けたいと。。。。。

  • 初作家さん。
    書評が高かったので購入。
    なんだか、途中よくわからなくてどう着地するのか不安だったけど、ラストはとても良かった。
    色んなことが繋がり、素敵な本だった

  • 不思議な小説だった。
    航さんの作品はいつも不思議な雰囲気が漂っているけど、今回はいつにも増して不思議。
    途切れ途切れ、時間を置いて読んでしまったから、もう一度読みたい。
    そして、他の作品ももう一度読みたくなった。

    そういえば、この本は5~6年ぶりに買った単行本だ。
    サイン本だから特に大事にしようと思う。

  • 優しく切ない恋と愛の物語。蛍や星空DJなど、舞台立ても元女の子(*^_^*)の心を十分にくすぐってくれました…。


    「本の雑誌」で見た広告にがっつり乙女心^_^;をつかまれてしまって読みました。
    「ハロー、ハロー、こちらは星空放送局。
    どうか君の夜空に、やさしい星が流れますように」なんて言われたら、
    10代のころ、深夜放送が大好き&夢見る少女だった私にはどんぴしゃだったわけですね・・・。

    第一章は、小学生たちの夏のキャンプ。
    互いに憎からず思っている5年生の大介と麻里が、もう一人4年生のアキオを誘って、夜のテントを抜け出し、蛍を見に行く・・・。
    なんて上手い舞台設定なんでしょうね。
    途中、道に迷った彼らには、どうしよう、先生に怒られる!なんて私まで小学生の気分でハラハラしちゃって、しかも、ただの脇キャラかと思っていたアキオが、年下だというのにとても冷静で奥行きのある性格らしい(だから上級生から誘われたんだね。)、しかも、途中から、何??この浮世離れしたラジオの放送は??もしかして、このお話はSFなの??とまで。

    そんな彼らが段々に成長し、中学生、高校生、と、あるある!というのとは一味違うんだけど、それでもなんかとってもしっくりくる優しいエピソードを読ませてもらって嬉しかったです。
    文化系男子として好ましく思っていたアキオが野球部に入り、彼なりの熱血ぶりも無理ないものだったし、それ以上に同じ学年で、「野球部をするんじゃなくて、ベースボールをするんだ」と宣言、いつも一見淡々とナックルボール(もどき)をアキオに投げ続ける稲葉がとても好きでした。

    星空放送の挿入がちょっと長すぎてダレたところもあったと思うけど、全部読み終わってしまえば、あぁ、そうだったのか・・という、ホント、優しいお話で、なるほど、だから、“恋愛×青春×ミステリー”なのね、と。(*^_^*)

    これは「星空放送局」という元本があるみたいなので、そちらも読んでみようと思います。
    掲載日:2012/06/07 外部ブログURLが設定されていません ニックネーム: じゅん レベル: 本が好き! 1級


    本と映画が大好きなお母さん。
    自宅で中高生のための家庭教師をしながら、
    地元の単館系映画館発行の月刊誌に毎月、映画の紹介文を書いてます。

    「たなぞう」閉鎖に伴い、こちらに引越してまいりました。
    どうぞよろしくお願いします!(*^_^*)
    この書評の得票合計:7票読んで楽しい: 1票 ぽんきちさん
    参考になる: 6票 はにぃさん kansasさん ぱせりさん ramsさん かもめ通信さん 小太郎さん
    .
    あなたの感想は?自分の書評には投票できません。この書評へのコメント3件のコメントをすべて表示. 小太郎 2012-06-07 09:51
    題名が素敵ですね。

    GOOD! 0 クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 . じゅん 2012-06-07 10:06
    (*^_^*) (*^_^*)
    そうですね、優しいタイトルでそこにも惹かれました。

    ×削除 コメントを修正する 修正内容を保存
    GOOD! 0 クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 . rams 2012-06-07 12:41
    >星空放送の挿入がちょっと長すぎてダレたところもあったと思うけど

    に共感しました
    星空放送が入る度に醒めてしまい、女心に鈍感な私には読み切る事ができませんでした

    続きを読むのなら「星空放送局」を先に読んでからの方が良いのかなぁ

  • とても美しいラブストーリーなんですけど、惜しむらくはちょっと構成に凝りすぎなのではないかと。とある登場人物がどこの誰だったのか、気になって寝られない(笑

  • 優しい、けどちょっと悲しい不思議な話でした

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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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