- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094064094
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
短編集のような一つの物語
不思議な聴診器を手にした、末期がん患者を担当する女医の。
人生の終わりに残る後悔を、やり直したらどうなるか?それができる聴診器により、人の内面の苦しみを解決していく。
面白かったけど、泣くほどではなかった。 -
自分は死を前に何を思うんだろう、と考えさせられるお話だった。もっとこうしていれば、そんな風に思ったことのない人なんていないんじゃないか。それでも後悔のない人生がいいなぁとは思う。
最後にルミ子自身のお話もあったのがよかった。聴診器の力、次は摩周湖先生の番かな?使う人によってお話も変わりそう。 -
1度大きな病気をした自分には、共感出来る話しだった。医師の不器用さも、好感が持てた。人の最後には後悔する事は沢山あるだろうけれど、これで良かったんだと思えたら。
-
末期の患者を診る医者ルミ子の悩みを解決してくれる不思議な聴診器との出会い。
末期の患者が過去をやり直し、安らかな気持ちで逝けると評判になるが…。
柿谷さんのファンタジーは、現実に立脚しているので、読みやすく感情移入もしやすい。でもこの作品は、今ひとつ入り込めなかった。
ルミ子本人の輪郭がくっきりしなかったからかも。
人間模様が垣間見え、楽しみながら考えさせられたのはとてもよかった。 -
神田川病院に勤める早坂ルミ子は、勤続10年の内科医。一生懸命頑張っているのに、言葉足らずで、患者の気持ちが分からない無愛想な医師だと陰口まで叩かれる始末。
そんなルミ子は、ある日の昼休み、花壇の中に落ちていた聴診器を発見する。落とし主が見当たらず、使うことにしたルミ子。しかし、その聴診器を患者にあてると、心の声が聞こえてきて……。
不思議な聴診器を手に入れた医者と患者の物語。「あの時ああしていれば……。」とか「あの選択は正しかったのか」という不安や後悔は誰にもあるはず。選ばなかった人生とは、はたして? -
悔やんだり恨んだり嫉妬したり、僕も時々色々な感情に振り回されるけど、少し想像力を働かせてその感情の対象を別の側面から見てみると、違った姿も想像できて結果自分にも他人にも優しくなれるのかも知れない。
素敵な本でした。 -
別の道を選んだら、と思う瞬間は誰にでもあるもの。答えは分からないけれど、何故かこれでも良かったのかもと思える本。
-
確かに。
あの人やこの人の間際の声が聞きたかったな。 -
章ごとに分かれているけど、ストーリーはつながっていて読みやすいです。
実際の勤務医が、ここまで患者さんと長く触れ合うことってあるかなぁ?っていうほどに深く関わってくれるドクターですが、まあそれもストーリーとしてリアリティ追求よりも、大切なことだと思います。
垣谷さんのお話は、ほんわかする内容なのに、いつもなにか深く考えさせられる内容が潜んでいる感じがして、深く癒やされます。
今後は、精神病棟に特化した内容の垣谷さんの小説が読んでみたいと思いました~。