サラバ! (中) (小学館文庫 に 17-7)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064438

感想・レビュー・書評

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  • 「あらかじめ小さく切られたネギのパックを見て、母は『嘘やろ』と言い、レトルトの袋に書いてある『ここからお開けください』の矢印を見て『阿保か』と言った。母が言うには、このままでは、日本人の手は退化し、脳みそも小さくなるに違いない、とのことだった。駅に行けば「電車の到着が1分ほど遅れましたことをお詫びもうしあげます」、電車に乗れば「傘のお忘れものにご注意ください」、確かにこれでは、自分で考える暇もなかった。」

  • 僕、歩が輝いている青春。ヤコブとの切ない別れの記憶も薄くなり、サッカーと恋愛の青春を過ごす。しかし家庭は複雑で家族はそれぞれの道を歩みバラバラに。矢田のおばちゃんのはじめた信仰、そして真っ直ぐに信じる姉、貴子。
    須玖、繊細で優しすぎて、ショックの大きい出来事を乗り越えられない親友。そんな親友を救い出せなかった罪悪感を抱えて大人になっていく歩。ただただ引き込まれる中巻だった。

  • いいなぁ。いいなぁ。いいなぁ。

  • 読み終わったあと、ここ最近の自分が恥ずかしくなった。
    ミエばっかり張って威勢だけ良くってまわりの大切なものを抱きしめたくなった。
    後悔なんかしないって思って生きてきたけど、後悔することがたくさんあった。それにその時の人の苦しみを今更気づいて辛くなった。

  • 感想は下巻にて

  • 着地点が見えないのに、ぐいぐい読み進めてしまうのはなぜだろう。
    宗教とは、信仰とは。
    つらいときにすがりたくなる気持ちはよくわかる。
    須玖くんが好きだなぁー。

  • 歩の成長が苦しい。
    自分にも周りにももどかしさや、納得いかない思いを抱えて、どんどん大人になっていく。
    両親の離婚理由が知りたいけど、知りたくないような。

    面白い。
    続きは下巻にて。

  • 物語が動き始めてどんどん面白くなって来た。歩くんは立ち回りが上手くて羨ましい。中盤から一気に引き込まれた。

  • 幼少期から青年期へ、大した苦労もなく輝ける時代を過ごす主人公と
    相変わらず暗闇をのたうち回る姉の対比。

    それから、身近で起こる謎の新興宗教の勃興。
    なんとなく受け入れるでも遠ざけるでもなく付き合っていくことになるけれど
    そこには神様を信じる信じないの少し手前にある
    信仰のもっと素朴な部分が描かれている。気がする。

    信仰とはなんだろう。

    そして、そういうものから距離をおいて、
    なんだか冷めた処世術だけで生きている主人公は
    どこへたどり着くのだろう。

  • 上巻と比べて話の展開が一気に進み、するする読めた中巻。宗教、姉の奇行、家族の崩壊など。
    この先どうゆう展開がまっているのか、下巻へ続く…

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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

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