鳩の撃退法 (下) (小学館文庫 さ 4-12)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 1779
感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064872

感想・レビュー・書評

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  • 思いの外時間がかかって読了した。
    センテンスはとても面白く、会話のユーモアが秀逸である。
    ただ、作中作なのか複雑なプロットなのか登場人物の俗称に惑わされてなのか、今でもわからないが、頭の中を整理して読むことが精一杯だった。
    そんなんだから思いの外2ヶ月も掛かって読んだ。

  • 話しの時間・場所がポンポン飛んでいくので、物事のつながり(関係)が本当に正しいのか、わからなくなってしまいました。
    ただ、それを検証するためにもう一度読み直す気力はないので、作者を信じることにします。
    下巻は面白かったけど、すべての謎が明かされていないような気がする。その点不完全燃焼。多分も一度読み返すとそれもわかるような気がします。

    あとで映画も見ましたが、これは映画を先に見るように出来てましたね。
    本は後がお勧めです。

  • 傑作娯楽小説の後編。
    ミステリーとしては完全な謎解きがされるわけではないが、どこまでが事実という設定でどこからが語り手によるフィクションなのか、虚実綯い交ぜとなっているところも面白かった。

  • うーん…これに1000ページ要るかな?
    この1000ページを面白いと思えるか、無駄と思えるかで、この小説の評価は変わってくるんだろうなぁ。

    俺は、もうちょっと短く、なんなら半分でもエエと思う派で、例えば主人公がとっかえひっかえする女性の描写とか、酒を呑む描写とか、マクドやガストやミスドやらのシーンはあんなに執拗に書く必要はないと思う。

    その分、鳩の謎(目的がはっきりしない)や、通り裏の組織について(抽象的すぎ)なんかはもう少し具体的に書いてほしかった。

    謎の畳み方もすっきりしたものではなく、ピーターパンの扱いもぞんざい。古本屋の遺産だって謎が解けてからのクドさは余韻というにはしつこすぎると感じた。

    このしつこい描写、独特の後味こそが佐藤正午に魅力なんだろうとは思うが…。

  • TMI (too much information)
    まさにTMIにならず、謎は全て明らかにされ終わった。
    小説家はダメ男だけどモテるのはよくわかる。「な?ハラコ」って意見を求められたい。

    晴山君が可哀想過ぎる。

  • やっと読み終えた…。途中、読むのがめんどくさくなってしまいましたが…。頑張りました。

  • 全然話が進まないのを我慢しながらやっと読み終えた!ほんとめっちゃ時間かかったし、これ読んだ全ての人達にお疲れ様を言ってまわりたい!笑

  • よくよく考えてみると、このページ量を一気読みさせる文筆力は脅威ですよね。一家失踪事件が取り沙汰されているのに、ここまでコミカルな軽いタッチで物語れるとは。さすがに倉田サイドの章はダークでスリリングではありますが、その対照が作品の濃淡を感じさせます。

    津田さんのダメ男でも弁が立ち自尊心が高い嫌味なところが丁度はまってしまう。いろいろ素敵なキャラが現出しておりますが、推しは沼本店員ですね。若いのによくおじさんの横暴な要求についていってます。

    どこが虚構で小説の中での現実の出来事なのか境界線のグラデーションが曖昧で、結局鳩の軌跡もそのように想像するのが一番理に適うというだけで、真相は闇の中。でも、小説なので好きなように表現することが許されているのですね。
    いやー癖スゴ作品でした。圧倒的な理屈こねこねで粘着質なところがつぼです。

  • 舞台が現実と小説、向こうとこっち、みたいに行ったり来たりしてて、固有名詞より代名詞が多くて頭こんがらがったけど、なんとか読了。
    ちゃんと最初から話は繋がっていて、一見関係ないことが芋づる式につながって、鳩とは偽札。それがどうしてそこにあったのか、完全に理解できたかは怪しいけど、そういうことかぁと納得。
    映画も見たいな。分かったうえで映像で見たい。

  • 長いけど全く苦にならず、物語の終盤には登場人物たちとの別れが惜しく感じるほど楽しめた!途中、現実と小説の中の話が交錯する感じもおもしろくて良い。コーエン兄弟の映画みたいな展開だったなー。

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著者プロフィール

1955年長崎県佐世保市生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞、『鳩の撃退法』で山田風太郎賞受賞。おもな著作に『リボルバー』『Y』『ジャンプ』など。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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