- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094082302
感想・レビュー・書評
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この人の作品はミステリーと言うより、パニック作品という感じだけど。
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090128(n 090315)
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057
逮捕でしょそれ。期待外れ。
同著者、読了4作目。 -
北関東の農村風景が残る幼稚園に桧垣学は、訪れていた。恋人の原島聡美がこの幼稚園の先生をしてた。今日は、夏の暑い日。園児達は、父兄と一緒に農業研修に出掛けてた。桧垣は、聡美のために手伝いにきてた。おにぎりと鴨鍋のお昼御飯。無事に終ったと思われたが、その日の夜相次いで病院に駆け込む園児たちが・・・。
園児達の症状をみて、おにぎりの杜撰な管理から出た単純な食中毒だと思われた。だが、大人に一人も症状が出ないのは、おかしい・・。病院の医師の町田信夫は、慎重に原因を調べる。吐しゃ物を調べるとカドミウムが検出された。公害病の「イタイイタイ病」の原因となった物だった。
安易な発表が農家の風評被害に繋がる事を恐れて、病院・保健所・警察
は、慎重に捜査を開始した。毒を盛ったのは、誰か?毒は、どこから来たのか?真相は・・・。
第一回小学館文庫小説賞を受賞した仙川環の作品です。医療ジャーナリストによる医療ミステリーの第三弾です。医療ミステリーは、海堂尊「チームバチスタの栄光」が真っ先に浮かぶ人が多いかな?個人的には、こちらのミステリーの方が好きです。面白いと思うので、仙川環の本を読んで見てくださいね -
「感染」「転生」に続く医療ミステリー。
気になる作家さんの一人です。
今回は医学界ではなく、幼稚園で起きた食中毒から
事件に発展していくという展開。
環境の事を考えて、良かれと思ってやったことが
とんでも無いことに・・・
食中毒の問題はもちろん、環境の問題も考えさせられる内容です。 -
なるほどね〜。女性の心理が面白いです。
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2008/6/13読了
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医療従事者や記者の視点でないから読みやすいし、事件もミステリらしくておもしろい♪と思っていたのに、途中から「え?!」という展開でそこから完全に熱が冷めてしまった。残念。
町田先生の話を切り取るといい話だったけど、本筋については「そんなうまくいくかな?」と感じました。 08/03 12 -
幼稚園の鍋パーティでカドミウムが検出される。
原因は鴨肉。
遺伝子組み換えのアゾラ(草)を餌にしていたため。
桧相が勝手に実験室から持ち出したものだった。
アゾラのすごい繁殖力が怖い。 -
最近、注目している女性作家の一人。
夏のある日、幼稚園で食中毒事件が起きた。そして物語は日めくりで、様々な展開を見せていく。
食の安全が大問題となった2007年。
今年の世相を表す漢字も「偽」という字が選ばれたらしい。
(その他の候補も「食」「嘘」「疑」というような関連する字だったそうだ)
不二家、赤福、マクドナルド、ミートホープ、比内地鶏、船場吉兆・・
もちろん食品の問題だけでないとしても、口に入るものだけに安心できなければ売る資格はない。
しかし、大人ならまだしも、子どもたちが食べるものは、細心の注意を払う必要がある。
そして誰が犯人かわからない食中毒事件。誰もが疑心暗鬼に囚われるはずだ。
この小説の「繁殖」というタイトルは、食中毒の原因が判明してしまうと「ああそういう繁殖って意味か」と
納得してしまうが、実は他の意味もあるのかもしれない。
犯人探しで人を恨んだり妬んだりする気持ちの繁殖・・何ともいえぬ嫌な気分だけど。