ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101036168

感想・レビュー・書評

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  • 1日目
    終わるのに数日ほどかけて読むのですが
    今日は38ページまで読んだのですが比較的な場面が多い物語だなと私は思いました
    2日目
    今日は79ページまで読んだのですが
    黒川礼子や秀美くんの母など人の性格や関係性などがつよく結びつく友情や愛情によって伝わるものは孤独では生きては行けない事などがその他の色々な人間性が出てくる物語だと今日は思いました
    3日目
    今日は130ページまで読んだのですが、
    秀美くんは正論をとても言っていますが、  ほとんどいつも冷静で考えることができるということが素晴らしいなと今日は思いました
    4日目
    今日は遂に読み終わりました!
    全ての感想としてはこの本は人の性格などが強く強調されているように私は感じました
    他にも秀美くんの性格は大の長所でも有りますし大の短所とも言えるなと思いました
    それぞれの個性など自分の信念を貫き通し、
    秀美くんなどの色々なその性格を認れる先生はとても良い先生だなと思いました!

  • 弟が高校生のとき彼の本棚にあって
    ずっと気になっていた本でした

    本のタイトルからして勉強ができなくて
    思い悩む真面目な男の子の話かと思いきや
    冒頭からぶっ飛んでいて
    思わず目を白黒させてしまいました

    とてもポジティブな主人公で
    少し込み入った事情のある家庭環境でも
    それを負い目に感じることなく
    プラス思考でいいなって

    こんな感じのほうが人生楽しそうなので
    自分も考え方とかちょっと真似してみたいです

    (まだ読み途中

  • 高校生の頃に読みたかった1冊。

    カッコ良さって大事だよなぁ。イケメンとか、そういうのじゃなくて、人を惹きつける何か芯のようなものを持つのって、大事だと思う。

    惹き付けることが出来なかったら、自分の言葉なんて誰も聞いてくれないだろう。どんなに勉強がてきてもだ。
    この物語の主人公の時田秀美は、カッコイイだろう。彼は勉強は出来ないけど、カッコ良さは持ってる。きっと勉強だけができる人よりも、そのカッコ良さを持ってる秀美くんの言葉の方が、沢山の人の心に響くんだろうなぁと思った。

  • 新潮文庫100冊から。
    一度書店で手に取り、
    青春小説なのかな?と思い、
    購入しなかったのですが、
    YouTuberのベルさんが購入してたのを見て。

    表紙とあらすじからイメージしていた青春小説とは、
    少し違いました。良い意味で。

    時田秀美は勉強はできない。
    でも年上の彼女がいる。
    そしてクラスの中でも人気がある。
    家族は母と祖父。
    二人とも我が道を行く破天荒さがあるけれど、
    家族としてチームメンバーのような存在。

    私は今、
    事務職(決められたルールを守る方)にいるから、
    真正面から正論や想定外の答えや意見をぶつけられると
    反発してしまったり、反感を覚えたり、
    (これは自衛の本能なのかもですが)
    相手を押さえつけようとしてしまう教師の行動もわかる気がしました。

    それでも秀美君が魅力的なのは、
    不足部分は不足と認め、
    10代という若さで伸び悩んでいる姿が可愛しく、
    良い奴だからなのかも。

    恋人の桃子さんは、
    たぶん秀美君を手放したくないという気持ちがあるんだろうなあと。
    だけど執着はしないようにしているというか。

    私自身は40を目前に、
    高校生よりも秀美の母や桃子さんの立場に近いから
    どうしてもそちら側の目線で見てしまいます。
    たぶん10代~20代に読んでいたら、
    全然違う感想を持ったかもしれないです(悔)

    教室という閉鎖された空間で、
    教師という圧倒的立場の人間の前で、
    ひるむことなく自身の考えを伝えられる秀美には、
    何とも言えない気持ちになりました。
    格好良いなあ、って。

    なんとなく忘れてしまっていた反骨精神とか、
    目の前にある出来事を流さず見つめることとか、
    本書で思い出した気がします。
    良い読書でした…!

  • いつも響いた所に付箋を貼りながら
    本を読むんですが、
    約250ページの決して長くない作品に
    費やした付箋の数、なんと29枚。
    名言だらけ、とんでもない付箋泥棒小説だった。

    「ぐ、否定できない」とおもったり、
    純粋に共感だったり、
    そうありたい考え方だったりのオンパレードで、
    なんだこれは、この感情は、と思っていたら、
    解説でズバリ言い当ててくれた。
    “見抜かれてるって感じ”そう、それです。

    主人公の秀美も、お母さんもおじいちゃんも、
    (すべてに、性にも)奔放で、身軽で、洒落てて、
    賢くて、可愛らしくて、純粋で、まっすぐで、
    とにかく素敵すぎる。

    “賢くなかったな、今回は”
    と、教えてくれるおじいちゃんがいて、

    “自分は、自分であるってことを
    解っている人間にしたいの”
    と、育ててくれるお母さんがいて、だからこそ

    “ぼくなりの価値判断の基準を
    作って行かなくてはならない。”
    “その基準に、世間一般の定義を持ち込むような
    ちゃちなことを、ぼくは、決してしたくない”
    と、すくすく育つ秀美の精神は、

    “すべてに、丸をつけよ。
    とりあえずは、そこから始めるのだ。”
    と、まぶしい決意をすることができたんだろう。

    こんな、こんなん、もう、哲学書だ。
    善く生きるってこと、善く考える方法を
    押し付けがましくなく書いてる本だ。

    あと、なぜだかわからないけど
    この小説を読んで強く思ったのは、
    小説家ってどうして誰にでもなれるんだろう、
    ということ。

    山田詠美さんはこの作品を書いた時
    30歳くらいのお姉さんなわけで、
    でも17歳の秀美の心をこんなに瑞々しく描けて、
    『眠れる分度器』では、
    時田一家とは全然考え方の違う奥村先生の内面も
    こんなに痛々しく描いている。

    すごい。どんな世界が見えてるんだろう。

    • みーさん
      私も付箋貼りながら読みました!
      すべてに、丸をつけよ。
      のところは私もとても好きです。
      まずは拒否せず受け止める、という潔くカッコいい考えに...
      私も付箋貼りながら読みました!
      すべてに、丸をつけよ。
      のところは私もとても好きです。
      まずは拒否せず受け止める、という潔くカッコいい考えに惹かれました、、、!
      2021/09/03
  • 中学生の時に読んで、何度も読み返して、センター試験の過去問に出てきてまた読んで、30歳手前の今読んで、それでも尚いいなぁと思える本。
    生き方考え方が様々で、魅力的で、多少詠美さんの偏り方はあるにせよ、このくらい自由に考えられたらいいなぁと憧れを抱く。
    秀美よりも、周りの大人たちが素敵です。
    あの頃は斜に構えてて恥ずかしかったとか、今も持ってる自意識過剰とか、特権意識とか、顔を覆いたくなるような馬鹿馬鹿しいものも、まぁ悪くないと思えます。

    • 麦の海さん
      良い作品ですよね!私も何度も読み返しています。
      良い作品ですよね!私も何度も読み返しています。
      2022/06/30
  • 昔の作品なのにとってもアップデートされた価値観。

    時田秀美ほ考え方とっても素晴らしかった。あとがきにもあったように、大人になった今触れられたからとっても楽しめた気がする。

    モノごとを斜めに見る目線など、深く自分に刺さる心情描写が多かった。

  • 人のありのままを見て、受け止めることの難しさを感じる本。高校生の生徒が主人公の本で、その日常を描いていく。

    書かれている内容はとても現実的な内容であるものの、主人公が大人びた?少し現実的な物を見ているため、発達段階の精神性とその心情で苦悩しながら日々を生活しているのが、面白さを発揮していると思う。

    私自身改めて色々と振り返る物となった。

  • 「勉強よりも大切なことがある」と信念を持ち、年齢や性別に関係なく人脈を広げて様々な知識や思考力を身につけていく主人公にアッパレ!

    私は高校生の頃、周囲の視線ばかり気にして、勉強や恋愛をしていたから、自分軸で生きてるところがかっこいいなぁと思った!

  • こういったタイプの無気力鈍感主人公が苦手なのもあるけど、それよりも価値観が苦手だった。『賢者の皮むき』の女の子の言葉がその通りすぎる。

    「勉強しか出来ない奴ってつまらない」って言葉、当時は衝撃的だったのかもしれないけど、現代から見たら勉強が出来ない人間の負け惜しみでしかない。

    世間の色んな価値観へのアンチテーゼってテーマは分かるけど、自分以外に攻撃的すぎる。
    今は凝り固まった偏見を攻撃するんじゃなくて、色んな価値観を受け入れる時代。だから、私はこの作品の価値観が合わなかったんだと思う。

    でも色んなテーマについて考え直させられたし、日常のふとしたところにいっぱいそういう事あるよねってのが多くて、そこは物凄く面白かった!

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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