チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181028

感想・レビュー・書評

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  • 恐ろしい

  • チェーザレ・ボルジアの活躍と没落。
    もっとチェーザレに肩入れしているのかと思っていたが、そうでもなかった。

  • 読み難い。忍耐力が鍛えられた本。塩野七生の力は十分に感じさせる。

  • さいとうちほさんの「花冠のマドンナ」を読んで、チェーザレに興味を持ちました。
    クセ強の国々に、フランス、スペインの両大国を向こうに回して、チェーザレ王国を打ち立てようとしていた人なのですね。結局敗者になってしまったわけですが、もし彼に運があったら、16世紀に強大なイタリア王国によって、ヨーロッパの歴史はどうなったでしょうね。

  • レオナルド・ダビンチを採用し、マキャベリを従えていたチェーザレ。
    後ろ盾の父、ロドリーゴは、法皇だったが、庶子の身分は、不安定だった。
    若くして、枢機卿になったけど、とっととやめて、自分の野望である、王国建設に取り掛かる。

    なんだか、あんまり好きではない人物。
    なんでだろう?

  • ルネサンス期イタリアの梟雄チェーザレ・ボルジアの生涯を描く。ボルジアの行動目標がイタリアの統一であるという前提のもと、その軍事行動や政略を描いていく。毒殺や妹との関係という噂で名高くなってしまったボルジアを、むしろマキアヴェリの『君主論』に引きつけて解釈し、野心的な政治家として描写している。父アレクサンデル6世の死去という天に見放されたかのごとき事件のあとも、復権に向けて駆け引きを繰り返すボルジアの姿、そしてその結末は一抹の哀愁を漂わせる。

  • チェーザレ・ボルジアとロドリーゴ・ボルジアでは歴史上の人物としてチェーザレの方が圧倒的に有名である。ニッコロ・マキャヴェッリが『君主論』で評価したことはチェーザレを有名する要素である。一方でロドリーゴは教皇アレクサンデル6世になる。チェーザレの活躍もロドリーゴの意を受けてのものである。ロドリーゴはボルジアの父と語るより、チェーザレはロドリーゴの息子と語る方が自然ではないか。米国のテレビドラマ『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』はロドリーゴを主役とする。

  • 信長みたいな人だったんだ。知らねがったす。

  • はっきり言ってどのように優雅で冷酷なのかわからない。
    イタリアがイタリアにいたる史実を書き連ねているのだが、前後のこともわからない人間が読むには描写が不足。あんなにローマやらなにかのことを書いてイタリアに在住しているのにカトリックの信者が賛美歌を歌うという記述を見て、がっくりきた。
    カトリックでは讃美歌はうたわない。
    カトリックは聖歌という表現を日本では使っていると思う。
    よく他でも神父と牧師がごちゃまぜな日本だがそのたぐいか、あるいはプロテスタントが出てないから讃美歌と称していたのかと考えることもできるけれど、今の殆どの人にそんなことは余計わからないのでカトリックの信者向けに注釈があってもいいのでは?
    そもそも、内容も歴史物でもないしかといって伝記には中身がうすいし、小説にしては文章が切れぎれで、たまに景色の詩的表現など入れてあるが妙に浮いているし、大量に出てくる地名と人名も配置がわかりにくく、まったくよみにくい。

    自分にはこちらの著者の作品は合わないものと考え最初で最後の一冊になった。
    表題でつられても中は違う典型的な本だったというのが感想。

  • 塩野七生さんは、ローマ人の物語、私自身20代の頃から毎年新刊を読んでいました。ギリシャ人以来新刊が出ていないので、旧刊を読むことが出来てまずこの本のタイトルが気になり選択しました。世界史をきちんと学んでいないので、チェーザレ・ボルジアは未知でした。いわゆるコンセンサスとしては、法王の権威を背景としてイタリア統一を目指したということなのでしょうけど、まず私自身このコンセンサスを知らなかった。そして、塩野七生さんがこのコンセンサスに立ち向かったという内容で大変面白く読みました。ローマ人の物語で言えばカエサル編ぐらい力が入っている感じがしました。塩野七生さんの温故知新シリーズとしては良かったです。そして、後書きが、なんと沢木耕太郎という豪華版です。

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