狐笛のかなた (新潮文庫)

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著者 : 上橋菜穂子
  • 新潮社 (2006年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302713

狐笛のかなた (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 狐の野火と不思議な力を持った小夜の物語。

    獣の奏者と底通しているような、力を持ったものがその力ゆえに悩み、運命に立ち向かう物語なのかな? と思いながら読んでいました。

    ただ、この物語を読み終えて、純粋な澄んだ想いを持った子らが、大人のしがらみの中で必死に生きようとする話なんじゃないかって感じました。

    社会人になったばかりの私は、もう、なるようになってしまえとあきらめてしまいたい自分をもう一度奮い立たせたくなりました。

    純粋な想いが、人を動かす様、信じることで物事が良い方向に動いていく様は、心が洗われる思いがしました。

  • どちらかというと「生き物」というのは
    「死」に近いところで生きていて、
    この危ういところで生きているからこそ
    ああ、「生きてる」んだな…って
    思わずにはいられなくて。
    生きることと死ぬことと
    全部同じところに在るのだよね、と。
    思い出させてくれるような、
    お話でした。

    小さな世界だけれど、
    そこで生きる者にとっては
    大きな世界で。

    最初から最後まで、
    なんだか消えてしまいそうなふたりを
    追いかけて

    なんともいえない
    この、
    優しさなのか悲しさなのかわからない
    気持ちが、入り混じって、
    でも、とてもあたたかな気持ちにもなって…。
    大好きです。

    (サイトでの感想です。)
    https://kotkotri.tumblr.com/post/160118778677/

  • わたしの長編作品の入り口。
    小学二年生の夏にこの本を読んだことによって本の虫と化する運命になった

  • 怒り、哀しみ、怨み、傷つく。そんな呪いの只中、人の世の業の中を、ひたすらに、真っ直ぐに、野火と小夜の互いを想う澄んだ気持ちが駆けていく。
    一文字一文字を自分の芯に響かせるように、大事に読みたい物語。

    野火と小夜を見ていて、"心が触れ合う"というのはきっとこういうことをいうんだろうな、と。
    縛られ傷ついた孤独な魂を、何の打算も下心もなく抱きしめ、温もりをくれた存在。ひとりぼっちだと思っていた日々の中にも確かに在った、自分を想い見つめていてくれていた存在。身に心にやわらかな日だまりの光をくれた、互いに唯一無二の存在。
    そして、やさしく、あたたかく、真っ直ぐで……心の芯が似ている、野火と小夜。
    生きる場所や種族の違いといった深い溝を越えて二つの命が出逢った時、惹かれ合うのは必然だったのだと思う。

    互いの心に触れ、目に見える姿形を超えてその魂から響き合い、強く惹かれ合った。その愛しさに胸の奥が震える。

  • 「春名ノ国」と「湯来ノ国」の土地をめぐる争いの中、敵対する事になってしまった野火と小夜の物語。

  • 【再読】小夜と野火が綺麗で心洗われる思いがする。

  • 時間をおいて、また読み返してみたい

    ラストの展開は、驚いたけれど心がほっこりするところもあり、奥が深くてまだまだ読み足りないと自分で思う

    何度も読み返したい、そう思う本だった

  • 4/12掲載 北海道立図書館 桑原氏

  • 上橋さんらしい物語(和風)。最後の終わり方がよかったな。

  • 守り人シリーズの上橋菜穂子が描いた人間×霊狐の純愛ストーリー。上橋菜穂子の世界観を楽しめます。(byみーな)
    (842920/913.6/U/大学図書館)

  • オススメする本ベスト3に入る。世界観が綺麗な和風ファンタジー。描写も綺麗だし登場人物の心も綺麗。

  • 設定に無理があるとか、ツッコミどころが多いとか、いろいろ評価されていますが、憎しみや恨みが澱のように積み重なって身動きが取れなくなる息苦しさとか、生きるべき場所が交わらない悲しさとか、息苦しいくらいに伝わってきて、一気に世界に入り込めた。
    まだ小説の世界に引き込まれるほど単純な精神構造であることに感謝。

    主人公小夜の孤独や芯の強さは、ナウシカやラピュタの頃のジブリ映画の主人公とだぶる。

    児童書として紹介されていますが、大人だからこそ感動する小説だと思います。

  • 小夜を見つめる野火の思いが切なくて切なくて…。でも大好きな物語です。

  • ぼちぼちですかね。
    読みやすかったが、何となく設定に対して今ひとつ盛り上がりきることができませんでした。呪者の強さとのバランスが少し強すぎたような感じがして、それが気になって盛り上がり切れませんでした。
    獣の奏者を先に読んでいましたが、読みやすさ的には変わりませんが、内容的にこちらは少し突っ込みどころが目につきましたね。

  • 欲や嫉妬が、憎しみを生み。
    その因縁を断ち切ることができず、
    子へ・・・孫へ・・・延々と続いてゆく・・・・

    争いに巻き込まれ、運命に翻弄されながらも
    自分を見失わず、ただ大切な人を守りたいと
    立ち向かっていく、野火と小夜。

    純粋で健気な二人の姿に、心がジーンとしました。
    チョットほろ苦さも残るけど、
    最後に、野火と小夜の幸せそうな姿が見れたので、
    これでよかったのかな。。。

    素敵な和風ファンタジーでした。

  • 流石上橋菜穂子さんと言わざるを得ないような傑作でした。 獣の奏者に負けず劣らずのスケールと臨場感、美しい描写、 そして何より登場人物のはかなくも暖かい「心の揺れ」。 小夜に対する野火の胸をしめつけられるような想い、まっすぐな瞳。 紡がれる言葉の一つ一つが、読むほうまでを物語へと引き摺り込んでいく。 そんな作品に出会えたことに、ひたすら感謝です。

  • 狐か…
    コマルマルじゃなかったのねぇ
    小さな恋の物語

  • なぜか見落としていた上橋さんの初期の作品。珍しく日本が舞台でとてもノスタルジックな感じです。彼女が全開する要素が随所にちりばめられている佳作でしょうか。

  • 2016/4/12
    引き込まれる。描写で風景も心情も頭に浮かんでくる。
    読み返したい

  • 久々、小説読書。
    「獣の奏者」へと続く匂いと香りの物語だったね。
    なんとも終始、鼻の奥がツンとするのよね…。
    いや~、堪能、堪能。

    ※獣の奏者:
     (1)(2) http://goo.gl/OrcxVW
     (3)(4) http://goo.gl/YYsbNP
     (外伝) http://goo.gl/ksleqr

  • 最初ということで手に取った。獣の奏者や守り人シリーズに通じるような雰囲気。
    2016/2/23

  • 上橋菜穂子ワールドに入りたくて、図書館にあったこの本を借りてみた。

    上橋さんの物語は風景がホント、目の前に広がる、映像化されたらきっとコレ既に頭の中で見た!って思わせる。
    風景だけじゃなくて、匂い、風、空気の冷たさなんかも体感できてしまいそう。

  • 和テイストな世界のファンタジー。

    日本昔話にありそうな日本に根ずく神は神々しい光だけでなく恐ろしさ、そんなおどろおどろしいところが見事に描写されています。呪術、強い力だけどもその分、術者に跳ね返ってくる負の要素があるというのも好みな設定かも。
    呪者の使い魔でありながら、いや、そうだからこそ同じ霊狐に対して情の深い玉緒というキャラクターが味方というわけではないけども不思議な魅力を持っていました。

    ―<とりあげ女>は、両手を血に染めて、あの世から赤子をとりあげる者だ。おそろしい仕事だよ。望まれぬ子を、あの世へそっと<お返し>することもある。(P66)
    現代では産と死をセットで考えることはあまりないですが、昔は子を産むということがとても大変だったんだという点もはっとさせられました。


    獣の奏者でも思いましたが、この作者の物語に出てくる少女の芯の強さ、迷いながらも自分の道を自分自身で決めていく姿は読んでいてとても心地よかったです。

  • 人の心の声を聞くこができる能力を持つ12歳の少女、小夜と、彼女が助けた子狐・野火と、森の奥の屋敷に幽閉されて暮らす小春丸の話。
    切なく哀しい話なんだけど、不思議と、呪術や変化などを扱っているだけあって、ファンタジー要素が強く、そこまで暗さは感じない。上橋さんの作品では、シリーズではなく、読み切り長編物語だったので、やはり他の作品と比べると、物足りなさを感じてしまった。せっかく厚みがある世界観が描ける人なので、もう少し、この作品も登場人物一人一人の背景を丁寧に描写しても良かったのかなあと。
    来年は、上橋さん作品のまだ読んでいない本を一気読みしよう。

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