孤独のチカラ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101489261

感想・レビュー・書評

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  • 何となくそうじゃないかな、と考えていたことが色々書いてあって、読み始めた時は読まなくても良かったかなと思った。目ぼしい意見は特に無かった気が。でも、やっぱり精進することは大切。自分を甘やかすのはちょっと控えめにしたい。

  • 孤独を肯定してくれるので、休日に勉強や読書をしていて、ふと、僕は1人で家で何をしているんだぁ、と悲しくなった時に読むと、励まされるかもしれません。

  • とっても興味深いほんだった。
    ここまでの孤独礼賛も珍しい。
    孤独を恐れないことのメリット、孤独期間にすべきこと、お勧めの過ごし方。
    言葉にしてみると薄っぺらいけれど、知的好奇心を刺激される内容。
    そして何より、本の構成、日本語が美しい。こういう本はいつまでも読んでいたくなります。

    たくさん本が紹介されているので、数冊読んでみたいと思います。

  • 齋藤さんって若いときにこんなに苦しんでいたのね・・・
    孤独の大切さがよくわかる本。
    孤独っていいよね。

  • 文学の紹介文とかは昔の文体なのでちょっと見慣れず難しかったかな。

    孤独に耐えるということは後年に必ず役に立つ。
    以前お世話になった人も言っておられました。

  • 孤独は次のステージへの充電期間である。

  • 人生で大切なことは、すべて書店で買える

  • 「孤独のチカラ」3

    著者 齋藤孝
    出版 新潮社

    p90より引用
    “家族仲や夫婦仲が悪い、あるいは友だちや恋人とうまくいかな
    いという悩みで、神経が焼き切れてしまっているときには一切の
    人間関係から避難してしまったほうがいいこともある。”

     教育学者である著者による、自ら孤独になることによって得ら
    れるものについて書かれた一冊。
     著者自身の孤独体験からフィクション作品の登場人物の孤独感
    についてまで、数多くの参考文献とともに紹介されています。

     上記の引用は、第三章・孤独の技法の中の一文。
    避難する行き場が無い時は、意識だけでも大きな自然に抱かれて
    いると思えばいいとの事です。自然に関わることで癒されること
    もあるでしょうが、いつでもこちらの都合のいい顔をしてくれな
    いのが厳しいところです。
     参考文献が巻末に、各章ごとにまとめてくれてあるので、読み
    なおす時には便利で具合が良さそうです。

    ーーーーー

  • 自分の心と上手く向き合えなかったら、体に目を向けてみる。体から心にアプローチする。
    そうすると、自然に心も磨かれていく。
    風に触れ、水の流れを感じてみる。自分に向き合うことって、心だけじゃなく、身体にもしっかりと目を向き合わないと自分と向き合ったことにはならないんだなーと感じました。

    以下、印象に残ったフレーズを書き留めておく。

    p23 話してもわかってもらえないなら、もう人とまじめに話をするのはやめようと真剣に考えた。他愛ない会話は別だが、大事なこと、自分の中のアイデアみたいなものに関しては、人に話さない方がエネルギーがたまるとおもったのだ。話すとアイデアが盗まれるというようなせこい考え方ではない。ただ、当時は本気だ。

    p24 実際に孤独になることで、単独者という者に目覚めた。はっきりと、『ああ、つるむというやり方では到達できない地点があるのだ』と実感したのだ。

    p37 エネルギーのある時期に技を身につけておけば、ブランクがたしょうあってもやり直してすぐにさまざまな活動に応用できる。その技によって社会の中で自分を認めさせていけるのだ。

    p45 むしろ積極的に孤独を創り出し、そこに充実感をもつ単独者たれということである。

    p57 自分に向き合う時間をとりわけ大事にする人は、自分の中核に孤独があること知っている。

    p77 自分の感性や経験値をフル回転させて、個人として対峙することだ。それには、一人にならないと向き合えない。あまり売れていないアルバムの、特に目立たない局に惚れ込んだときのような『私だけが知っている』というマニアな幸福、微妙な歌詞や歌いまわしなど、『こんなところに集中しているのは私だけだろう』、そういう満億巻を持つべきなのだ。

    p78 自分の気に入った本に関しては、自分が気に入っているという風に思わない。むこうが私を気に入っている、と感じることがとてもおおいのだ。

    p79 孤独の時代には、思い切って自分を絶対視してしまうことが必要だ。

    p86 水には、どこまでも流れていくイメージがある。心もまだ基本的に、水のようにとどまらないものだと言う感覚があると健全だ。

    p157 私たちはいかにつらくとも、人間に与えられたその感情を、〈特別な時間〉として慈しむべきである。

    p158 失恋という喪失感は、単純に一日も早く回復すれば良いというのではない。むしろ、そのときにしか味わえない甘美な悲しみをとことん味わい尽くす。そのことが人間を深くする。

    p172 望ましい孤独力とは、沈潜し、グググッとはまっていった後に、自分を確立させ他者ともつながれる柔軟で開放的な感性なのだ。

    p172 ベートベンやトルストイの作品に触れたときに、自分の周囲にいる人では到底満たすことのできない彼らの高い精神性とつながりたいという欲求や、実際につながっている時間は、本書で私が述べているポジティブな孤独oそのものだ。

    p179 実際に教養があるかないかはさして重要ではない。大切なのは、そういうものと出会いたいと思う気持ちがあるかどうかだ。探そうとすれば多くのモデルに出会える。そうして親和したものは自分の心の中に深く入り、ひとりぼっちの寂しさを乗り越える手助けをしてくれる。そのように、教養は、孤独に対する処方箋なのである。

  • 著者が言っているとおり、何かを成し遂げようとする時には、単独者となって努力する必要がある。今まで分かってはいたが言葉にできなかったことを、スッキリさせてくれた本でした。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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