最愛

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103035510

感想・レビュー・書評

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  • どちらかといえば、スピード感のある作風のイメージのある作家さんだけど、
    今回は不慮の事故に巻き込まれた、もう何年も前に生き別れた姉の現実を知るために、試行錯誤する弟の話。
    派手な話ではないけど、何となくじ〜〜んと来る作品でした。

  • 結婚をした次の日に、ヤクザの事務所へガソリンをもって突っ込んでいった姉
    彼女に何があったのか。
    姿を現さない夫は?

    すさまじい愛しかたをする女性
    潔いとは思うけれど。
    書名の「最愛」の意味はラストで。
    これはちょっと蛇足だったかも・・・
    なくてもよかったんじゃないかなぁ

  • 装丁がすごい印象的です。この画像じゃ色が薄いですけど、実物はもっと赤くて、ほんと濃い色してます。いったい主人公の姉貴は、殺人の前科がある男と結婚して、銃で撃たれるなんて、どんな真相が!?って思ってたんですけど・・・タイトルどおりの結末。事件の真相にしても、姉弟の仲にしても。それにしても姉弟はそっくり。雰囲気に酔うと騙されそうですけど、ちょっと二人とも粘着質すぎやしませんか。この姉弟の言動が気に入らない。確かにお姉ちゃんは凄いと思うけど、うちはかなり恐いですねー、こういうあまりにも真っ直ぐな人。

  • 最初はトラブルメーカーに見えた主人公の姉が、一本筋の通ったカッコいい人に思えてくる。犯罪加害者というのが、作者の長いテーマなのか。でも最後に明かされる姉弟の秘密にはちょっと引いた。そこだけ苦手。2008/5 読了。

  • 08.5.25
    事件に巻き込まれた姉の過去を探っていくとともに弟である主人公が自分の過去も見つめなおす話。
    姉が銃で撃たれて危篤状態となる姉は事件の1日前に結婚していた。
    探っていくうちに、それは姉が示した愛の形だったことがわかる。
    事件の全貌が明らかになるにつれ、自分の過去をも暴きだす。
    ラストがどんでん返し。

  • 幼少の頃、両親が交通事故で死に、別々の親戚に預けられた。姉、千賀子と弟、吾郎(小児科医)。
    闇金で放火事件で姉が撃たれ入院。18年ぶりで見た36歳の姉。遺産金で叔父と叔母がもめた。脳波は弱く脳死寸前。警察は姉を被疑者として疑っている結婚したばかりの伊吹と連絡がとれない。闇金も探している、見つかったら殺されるだろう。
    姉のこれまでの生活を年賀状から探る。姉は前日に入籍。相手は元妻を殺害し、服役していた。伊吹の裁判費用の借金をソープで働き返した。
    伊吹の前の男が、小田切刑事。服役後に真面目に働くが、小田切が前科者であることは職場にばらす。刑務所時代の仲間に放火殺人の逃走運転を手伝わされていた。姉は闇金業者にガソリンを持って乗り込む。伊吹を呼び出したが、相手は銃を持っており撃たれる。

    昔の同級生が弁護士になっていたので、相談。共犯、従犯、教唆の違いを調べていた。
    小田切は生活課で地元住民には評判がよかった。小田切をふった姉。次の男が前科者。嫉妬に狂った小田切が、自分をつけていた。
    伊吹が、姉と知り合った秋葉原の献血センターあたりにいるのを見つけられてしまう。伊吹からすべてを聞いたといわれる。
    小田切が自分を犬畜生と呼ぶので、小田切も近親相姦のことを知っていた。
    姉が高校生の時にお金をためて二人で住む。従兄弟から肉体関係を強要。姉と自分も近親相姦。妊娠してしまい堕胎。ばれてしまう。
    これまでに付き合った男は、どことなく自分に似ていた。医学部に進学した理由は、この時の堕胎による。
    これから裁判ですべてがばれるので、彼女には別れを告げる。脳死寸前の姉につきそう為、病院を退職。無医村の医者になる予定。
    マスキュラックスを姉に注射。
    マスキュラックスは注射すると10―15分で呼吸が停止する毒薬

  • 両親の事故死で別れ別れに育った姉弟。その姉が瀕死の重傷を負う。長く関係を絶っていた弟が姉の家に残っていた年賀状をたどりながらその空白を埋めようとする。

    最後には大どんでん返しが隠されている。『最愛』のタイトルはそこから。

    『奇跡の人』の手法と同じ。

    作成日時 2007年08月28日 00:00

  • そーゆーのダメ。もうオレもいい歳で、いい歳だからゆるくなっちゃっているから。やめて。

  • 2007年///読了

  • 真保さんは一時はまって新刊が出るのを待ちかねて読んでいた時期がありました。
    でも「奇跡の人」がどうにもあと味が悪くてそれ以来ほとんど読んでいませんでした。

    久しぶりに図書館で手に取り読んでみたのですが・・・。
    「奇跡の人」でも感じたのですが主人公の粘着質的なところがどうにも苦手で最後の終わり方も納得できませんでした。

    「ホワイトアウト」がおもしろいのは言うまでもありませんが、私の中の真保さんのNO1はやはり「奪取」ですね。

    これ未読の方はぜひぜひお薦めいたします。
    ほんとにおもしろいですから!

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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