サヴァイヴ

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103052531

感想・レビュー・書評

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  • ロードレース世界を描いたサクリファイスシリーズの第三弾。今回はチカこと白石誓の話だけではなく「チーム・オッジ」の面々の話を描いていた。
    相変わらず読んでいて世界に引き込まれる作品。いつの間にか自分が主人公とシンクロしたような感覚になる。
    ロードレーサーというのがいかに精神的にも肉体的にも強くなければいけないかというのがわかる気がした。それにしてもこのシリーズの作品一冊につき必ず一人は死んでる気がする。

  • サクリファイス、エデンのスピンオフ的な話が数話。
    このシリーズではドーピングがやたら出てくる。
    赤城の話が一番面白い。自転車乗りなら3巻全部読んで損はない。

  • 217.4.21

  • 2017/3/13

  • 再読。
    石尾、伊庭、赤城、チカ。それぞれのサヴァイヴ。ここまでかな、と思ってもまだ目指す先。
    でもきっとその先が、チカに繋がれてきたのだと思うよ。
    最初読んだときは石尾石尾石尾!と思っていたけど今読むとこれは赤城さんの物語だ…って思った…彼のイストワール…。

  • 前2作を読んでるから読めるけど、逆に前2作が面白かっただけに少し残念かな。

  • サクリファイスシリーズの短編集ですね。相変わらず読みやすく、さくさく進みます。
    物語の世界に幅と深みが出てくるので、シリーズが好きなら読んで損はないかな。

  • ロードレースシリーズ?3作品め。通勤時間に正味一時間半くらいで読めてしまう、というとお気軽に思えるけど、話の内容としてはギュッと濃密で、そして物語りとして上質だ。
    今回は短編集で、1、2作品めの登場人物がそれぞれ主人公となる。
    しかし、派手なことが起こるわけでもないのに、これだけしっかり読めてしまうというのには感服する。次のキアズマも読むの楽しみ。

  • 最初の数行で読む順番を間違えたか
    と思ったけれど、
    あっててよかった。

    「サクリファイス」「エデン」からの3作目。

    短編集で
    チカの過去と未来、チカの元いたチームの話。

    「ゴールよりももっと遠く」での石尾のエピソードは
    彼が「サクリファイス」でとった行動を
    頷きたくないけどわかる気がすると思えるものだった。

    石尾もやっぱりまっすぐなアスリート。

    キャラクターにエピソードが加わるた
    さらに面白さが増す。

  • 読み進むときめき感が、前2作とは違うな。 自分は、人生の生き残りを賭して・・・ボチボチと働こう・・・

  • ロードレースものの短編集。
    いろんな視点があって楽しい。

  • まさかの短編!
    でもいろんな人に焦点当てて描かれてて、
    赤城さん、伊庭さんたちまで身近に感じれた!
    初々しい石尾さん!( ; ; )
    やっぱりチカが出てきたら、1番安心するな。
    日本人らしすぎる白石誓!
    読むまでは全く知らんかったけど、
    ロードバイク、魅力的なスポーツです

  • このシリーズは大好き。

  • ぶれないね

  • 「サクリファイス」「エデン」に綴られたロードレースの選手 白石誓とそのチームメイトの過去とその後。ミッコと共にパート・ピカルディに移籍できたチカの元に届いた元チームメイトの訃報を乗り越えてのパリ・ルーベ、伊庭の家庭とチーム不穏、尖ったエース石尾のアシストについた赤城、そしてチカのメンタル

    ◆「サクリファイス」の石尾さんが、どういう人だったのか。尖った新人、て意味じゃ伊庭といい勝負じゃん(笑)、て気もするけど、プロトンの中の孤独とはいい得て妙。実力者たる所以。
    【ネタバレ】伊庭とバイクの件は、他人事じゃないなぁと怖かった。車やバイクの時は、自転車遅くてジャマだな-歩道に行けばイイのに、自分が歩行者なら自転車は車道走ればイイのにって思う…ようは徒歩ともエンジン付の乗り物ともスピードが違うのに道が整備されてないし免許がいらないせいで「乗れたらオッケー」で子供のうちからきちんと交通法規知らずに乗るのがいけないと思う。でもママチャリと違うあの細いタイヤで起伏ある歩道を30〜70キロで走るわけにはいかないのもよくわかった、バイクの人…お気の毒…
    しかし 紳士的スポーツ、て前々作からびっくりしてたのに スポンサーがらみでヒデーことされたり、チームにエースは2人いらないとばかりにチームメイトにまで嫌がらせされたり…実力者てのはいつも大変だな…。”−石尾、ロードレースってのは団体競技だよ。−知ってますよ。だから嫌いです。”てウケル。ロードレースとかマラソンて、己との勝負だとずっと思ってたんだけど「こういう戦い方もできるんだ、と思ったら、ロードレースに興味が出てきました」って石尾、男前やな!

  • 『サクリファイス』、『エデン』に続く第3弾。

  • 読む順番を誤った。
    「サクリファイス」から読むべきだった。
    行間の情報を自分で補完しながら読めるが、大きな流れの物語を知ってから読むのが吉。

  • サクリファイス、エデンの続編で前作までのサイドストーリー的短編集。前作よりミステリー要素は微増したが、最後まで描ききらずに読者の想像に委ねるパターンが多い。中途半端な人物描写が目立つ、など実験的な感じがした。前半はやや面白い作品があった。
    このシリーズが好きな人にオススメですが、あまり期待しない方が良いかも知れません。

  • サクリファイスシリーズ3作目。
    今回は短編集で白石誓だけでなく、伊庭、石尾さんや赤城さんの過去のストーリーなども描かれている。
    サクリファイスに繋がるストーリーなだけに色んな想像が掻き立てられた。
    もう少し袴田さんあたりの話まで読んでみたかった気もするけど、今作を読んで、また改めて前作の2つを読み返したくなりました。

  • 「エデン」に続くロードレース物語。

  • 短編集だがサクリファイスシリーズをより彩る一冊。続いて欲しいものです。

  • 「生き残る」。このシリーズのタイトルはどれも心に響きます。赤城さん、石尾さん。サクリファイスで心打たれた二人の過去。石尾さんがどうしてあんな事になったのか。それはお話の中とはいえ読み終わった後にやり切れない思いと共に考えてしまった事でした。彼がエースとなった経緯、そこに纏わり付く嫉妬や嫌がらせや羨望が切々と語りかけてくるようで、読む手が止まりませんでした。常に身近にあるドーピング。黒い思惑の中でより長く生き残る事、それは並大抵の事ではなく。チカは穏やかながらもきっと誰よりも強靱な精神の持ち主なのでしょう。

  • 『サクリファイス』『エデン』に続く自転車レースを題材にしたシリーズの短編集。アンソロジー『Story Seller』に収録されている話は読んだことがあったが、続けて読むと経過が分かってまた面白い。闘牛のこととか未知の知識も得られるし。

  • 1巻であっさりいなくなってしまうのが惜しいほど、あの人の話がたくさん。

  • エデンに続く、3作目 ロードレースの物語 ロードレースは他のどんなスポーツとも異質 ゴールを、優勝を目指さないものが大部分で チームのエースを勝たせる為だけに走る 自分の名前が表彰台に刻まれることはない それでも前を向き、走る姿は美しいと思う

  • サクリファイス、エデンの続編。
    短編集。ミステリー的な感じはあまりなく、チカやその周辺の人々のロードレースにまつわるお話。
    3作目なのでロードレースの知識が少しはついたこともあって、理解のない対応に私までムッとしたり。
    自分とは縁のない世界だけどその世界にかけている彼らの生き方は素敵だなあとしみじみ思った。

  • 短編はあまり読まない方なのですが、サクリファイス、エデンのサイドストーリーという事で手に取りました。また小説としては初めて電子書籍に挑戦してみたのですが、思ったほど違和感は無く、サクサクと読めてしまいました。
    小説としてのテンポの良さも読みやすさに一役買っていたと思います。
    やはり普段から自転車を愛用している身としてはとても面白かったです。

  • サクリファイスとエデンのサイドストーリー。

    サクリファイスが面白かったので読んだ。

  • 自転車ロードレースもの3作目は短編集だった。「プロトンの中の孤独」のみ新潮アンソロで既読。赤城と石尾の物語、伊庭の物語も読めて満足。1話目が「老ビプネンの腹の中」でチカとミッコがチームメイトになったばかりの話、最後が「トウラーダ」でチカとミッコがポルトガルのチームに移籍した直後の話…というのも、前作エデンから綺麗な流れだし。サクリファイス・エデンを補完する短編集で楽しめた。このシリーズは良いなぁ。

  • エデンを読み終えて、そういえば伊庭はどうしているんだろう、と思ったのだった。
    このシリーズは、いつも、どこか、死の影が差していて、けれどそれがあるからこそ、生きること、走ることへ向かう思い或いは本能が、より一層強く浮かび上がってくるように感じた。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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