- Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103534280
感想・レビュー・書評
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こんなに解らない分野のことを、こんなに面白く読めるって
やっぱこの人の文章力なんだろぉか。
それとも、心から好きなことを語り合う人同士の話って
解る解らないを跳びこして、こんなにも面白いものなんだろぉか。
ともあれ、凄い♪
録音した会話の中から、丸々書き起こしてる訳じゃないだろうに、
例えば
「これ、砂糖ですか?」みたいな本題とは関係ない部分のチョイスが
効いてるんだよね~。
その辺は、やっぱり著者のセンスだわね♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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2011/12/26
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2011/12/26
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2012/05/29
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小沢征爾とは、何者なんだろう。
どうしてこんなにも、自分の好きなこたに向かっていくことができたのだろうか。
この世代にはいるのだろうか?
オノヨーコや、草間彌生、コシノジュンコ。塩野七生もそうか。
戦争で抑圧されて、飛び出た世代。
世代論だけではないと思うかわ。 -
クラシックつながりが止まらない。やっぱり、村上春樹はエッセイのほうが面白い!インタビューの中に出てくる音楽を収めたCDを合わせて聴きながら読むと面白さ倍増!マーラー聴きたくなった。音楽って不思議な世界だな。
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2011.12記。再掲です。
いや、こんな本がいきなり書店に並んでいたら「また出版社にまんまと乗せられて・・・」と言われようとも買うしかないのであった。
村上春樹と言えば小説に出てくる音楽の描写はもちろん、「意味がなければスイングはない」に代表されるマニアぶりをさく裂させた評論などもあり、本書でもそれが遺憾なく発揮されている。
冷静に読むと、対談部分はともかく、ところどころに挿入されるエッセイは、村上春樹のもっとも上質なそれに比べるといまいち精彩を欠くというか、本来「うまく言葉では言えないが」と言いつつ、それこそ「その世界のありようをありありと思い浮かべることができるような」日本語にするのが彼のすごさなのに、今回はいささか表面的な表現になってしまっている気もする。たとえば小澤のレッスンを受ける前と受けた後の学生の変化について触れている部分。らしくないですよね・・・
が、しかし伝わってくるのだ、村上春樹の「楽しくて仕方ない」雰囲気が。
「ノルウェイの森」に伊東君、という登場人物が出てくる。
「(伊東は)あまり多くを語らなかったけれど、きちんとした好みと考え方を持っていた。フランスの小説が好きで・・・音楽ではモーツァルトとモーリス・ラヴェルをよく聴いた。そして僕と同じようにそういう話をできる友だちを求めていた」「彼は田舎の人々が山道について熟知しているように、モーツァルトの音楽の素晴らしさを熟知していた」。
その彼から主人公が音楽の良さを教わる暖かいシーンは、そのままこのインタビューの風景と重なる。
ところでこの本で一番印象に残ったのは若き日の小澤さんが文字通り死ぬほど仕事をしていること。気に入った仕事しか受けない、みたいな気難しい若き天才芸術家のステレオタイプとはもっとも遠いところにいる。超一流の人はやっぱり人とは桁違いのレベルで働いて勉強している、ということが分かる。 -
村上春樹がクラシック音楽にまつわる様々な感想を展開し、小澤征爾が村上の発言に同意するというような組み立て。
流石に売れっ子小説家だけあって、音楽を言葉で表現する術に長けているとは思うが、村上春樹の音楽のとらえ方、聞こえ方が的を射ているのかどうかの判断はぼくにはできない。小澤征爾が殊更ツッコミを入れないところを見ると、間違ってはいないのだろうけど。
それより、これまで毛嫌いしてきた小沢の演奏を聴いてみても良いかなというのが、この本を読んだ唯一の収穫。
村上春樹の本は読んだことがない。正確に言えば「ノルウェーの森」を読みかけて途中でギブアップしたんだが、こちらの方は当分の間敬して遠ざけようという意志は変わらない。
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以前読んだ本の再読。
小澤征爾と村上春樹という、ある意味「道を極めた」人どうしの対話だから、面白くないはずがない。
村上春樹氏はジャズの人かと思っていたら、クラシックにも深い造詣があることが、本書を読むと理解できる。
また小澤征爾氏の音楽家との交友関係も垣間見え、非常に興味深い。多くの音楽家とのふれあいから、マエストロが形作られたのだろう。
本書で村上が「世の中には「素敵な音楽」と「それほど素敵じゃない音楽」の二種類しかない」というデューク・エリントンの言葉を引用しているが、まったくその通りだと思う。
音楽好きであれば楽しめる一冊だと思う。 -
WikipediaやYouTubeを参照しながらじっくり読むのがおすすめという感じ。文章と音楽の関係というくだりになんとなく共感できて、村上春樹読んだことないけどひょっとするとわたし読めるのでは……?と脱線。どこを読み取るとかここを学ぶみたいなことを決めにくいけれど楽しい本ではあった