- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104363049
感想・レビュー・書評
-
「水」の物語でもあるし、土の物語でもある。そして音楽が溢れ流れている…と感じた。それは流動的な曲ではなくて、断続的な音、祭の囃子のようでもある。
昔「ブランコ乗り」を読んで理解が追いつかず、敬遠していたのを何となく借りて読んでみたのだが、今回は好みだと感じる作品が多く読みやすかった。
突然現れる「熊」や「海賊 」や「海のオヤジ」等のワードに躓きそうになるが、あえて「そういうもの」としてスルーして進めてしまうくらいがちょうど良いのかもしれない…とも思いつつ読んだのが良かったのか。
9つの短編のうち、「秘宝館」だけがちょっと理解が難しかった。一番好きなのは「ふるさと」。読みながら田中泯さんの場踊りを思い出す。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・短編集。
・非現実的。
・土着的。
・東日本大震災以降の作品って感じ。
・海の…
・からだのなかにあるプリミティブなもの。
・ちからづよさ。
・自然とのまじわり。
・歌、躍り、音楽。
・ものごとは不定形。不定形なものほど確固たるもの。
・一種の神話。 -
ルルに再会。
-
豊かな物語性にみちた、水にまつわる9編から成る短篇集。
ハッキリ言って私には理解はできません!ww
でも、理解できないからこそ、惹かれるのです。
かといって、当然のことながら、理解できないものすべてに惹かれるわけではありません。
理解できるもの、共感できるものに、惹かれることの方が多いに決まってます。
でも、いしいさんの物語には、共鳴する何かが潜んでいるのです。それも、あちこちに。
開けるたびに、まだ知らなかった、見落としていた宝物を発見するような、喜びを驚きが、いつも私を待っていて、裏切られることはありません。
こわい時もあります。闇の中に突き落とされるような気持になることもあります。
そのまま怒涛の底をさまよう時もあれば、見あげた空にぽっかりと明るい月を見ることもあります。
え?言ってることがすでに意味不明?w
それはさておき、どうです?読みたくなったでしょ?
そしてまたこの本の表紙が素晴らしい!!
ほらほら、手に取って開いてみたくなるでしょ~?ww -
いしいさんはこわい。えぐってくる。