ウェブ人間論 (新潮新書 193)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106101939

感想・レビュー・書評

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  • ★★★★= 80~100点 = I like it.
    インターネットが人間に与える影響を考えさせられる本です。

    こんな人に特にオススメ
    ・ネットなしの生活には戻れない人

    以下、本の内容に触れます(ネタバレあり注意!)。


    内容
    「ウェブ進化論」の梅田望夫と「決壊」の平野啓一郎の
    ネット社会をテーマにした対談。


    感想
     本書に出てくる「ネットは増幅器」とは、
     インターネットの特性を見事に表現した言葉だと思います。

     ネットを使えば、自分の興味のある分野に、
     どこまでも詳しくなることができるような、
     知の増幅器としての機能。

     スーザン・ボイルに見られるように、
     人の感動が、さらに大きな感動を産む、
     感情の増幅器としての機能。

     チュニジアから始まった草の根革命の灯が、
     世界の独裁国家の歴史をひっくりかえしている、
     行動の増幅器としての機能。

     これからの私たちは、
     その「増幅器」の扱い方で、
     人生の多くが決まってしまう可能性があります。

     ということで、「増幅器」の扱い方を学ぶ意味で、
     読んで損のない一冊です。

  • 2011.02.16 読了

  • 「ウェブ人間論」とは、紹介した新進気鋭の芥川賞作家・平野啓一郎氏と、「ウェブ進化論」の著者・梅田望夫氏との対談をまとめたもの。両者に共通した関心事である「ウェブ」をテーマにしつつ、とりわけ「ウェブ人間」に焦点を当てて議論が展開する。平野氏が前書きを書き、彼自らがこの対談を提案して実現したことを認めている。

    全体的な流れとしては、小説家、表現者としての平野氏が様々な疑問をぶつけ、ウェブ専門家の梅田氏がそれに答えていくというものだ。

    デジタルブック等の出現における著作権の問題についても、両者ともに重大な関心を持っている。ことに平野氏においては身に降りかかる切実な問題として捉えていることがわかる。

    軽く読めてポイントが捉えやすい。

  • 疑問に思っていたことが、するするほどけていく気がする。
    2人の価値観が違っていて良い。

  • ・アップル、グーグル、はてななどのネット企業の理念や体質。

    ・電子書籍の可能性、紙の本の将来

    ・本というパッケージとネットの特性の違い

    ・ネットが及ぼす人間の変化

  • ウェブ進化論が面白かったから読んでみたけど、こちらはそれほど興味を引くものが無かった。
    ITと作家、やっぱり微妙な違いが合った。

  • 参考文献

  • ウェブ進化論系列で。。

    ウェブ進化論の著者梅田さんと作家の平野さんがウェブの人間に及ぼす影響とか、現代の人間のウェブに対するスタンスとかまぁ文字通り人間とウェブの関わり合いについて対談形式で書かれているものです。

    ブログやmixiなどのサービスによって人々は以前よりも手軽に文章を書く機会を得られるようになりました。それによって自分がどんな人間であるか、ということを形として残せるようになりました。では文章を書くことによって自分を表現することにどのようなデメリットがあるのか。
    本書では「自己が規定されてしまう」とのこと。
    確かにmixiの日記を例えにだしてみると、「最近はつまらないな、こんなにつまらないのは自分がつまらない人間だからだ」と日記に書くとする。
    するとそれはマイミクシィの方、または何かの理由で来訪された方に見られるわけです。そうすると本当はちょっと楽しいことがあったのにそれらはすべて排除されてこの人は最近つまらない日々を送っていてつまらない人間だと判断されてしまいますよね。
    そういうことだと思います。
    これは他者からの自己規定?かもしれないけど、実際日記を書くことによって自分自身でもそう思ってしまいますよね。(そう思ってるから日記をかいているのでしょうけど、必ずしも100%そうであるわけではないのにあたかも100%のように錯覚してしまうということです)
    だからこそブログにしろ日記にしろみんな頻繁に更新し、自己規定を曖昧にするというか広範囲にしているのかもしれません。

    やはりまだ自分には理解できない部分が多くもっとITの知識をつけ、期間をおいてから読むとまた違った見方ができると思いマスタ。

  • 『ウェブ進化論』は読んだことがなかったけど、平野啓一郎の『本の読み方 スロー・リーディングの実践』は読んだことがあったので手にとってみました(ちなみに小説はまだ読んだことがない)。
    同じ新潮新書の対談集としては『14歳の子を持つ親たちへ』(内田樹/名越康文)以来で、これはそれとは主題が違うので比べられないのですが、どちらかというとこちらの方が刺激的だったような気がします。というのも対談している二人が文学とITという、全く異なる世界で生きている二人だから。

    随所に見られる二人のネットに対する捉え方の微妙な違いが面白い。おおまかな部分についてはお互い同意している部分も多いけど、もっと深く探っていくとやはり捉え方の相違が徐々に鮮明化してくる。例えば二人の”島宇宙”という語に対するイメージとか。
    そういうところから、恐らく彼が作家であることも関係あるんだろうけど、年の若い平野の方が「やや古い(というか従来的な)考え方なのかな」という印象を抱かせたり、またあるところではその印象が逆転したりして、そこもまた面白い。
    僕もやや平野寄りの考え方に近い部分があるなあと、彼寄りの視点で見ていたものがオープンソースのところでは逆に梅田寄りの視点になっていたり。

    個人的に興味深かったのが資本主義と(ある部分では)対峙するオープンソースの概念とか、後は本書の後半で述べられるウェブ時代の教養の話のあたり(ただし「魅力ある人間とは」における梅田の意図が十全に読み取れなかったのがやや残念ではある)。逆に平野が(作家という立場もあるのだろうけど)必要以上にこれからの本のありかたにおける自身の不安などをぶつけているあたりは冗長だと感じた。
    (2006年12月17日)

  • 情報科教員MTのBlog(『ウェブ人間論』を読了!!)
    https://willpwr.blog.jp/archives/50868031.html

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