フラッタ・リンツ・ライフ

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120037399

感想・レビュー・書評

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  • スカイ・クロラシリーズ第4作品目。

    今作では「クリタ」について描かれています。


    最も印象深かったのは、
    「愛情」という言葉についての言及していたところです。

    しきりに、愛情があれば戦いは起きないと言われていましたが
    寧ろ、最初は愛情の獲得のために戦っていたのでは? 

    ということに納得。
    考えされられることも多く、面白かった。

  • 『スカイ・クロラ』シリーズ4作目。

    紫の表紙デザインも素敵。シリーズラストになる次作は何色?

    今回は栗田が主人公。

    次作が出るまでに、シリーズ全巻復習しときたい。

  • 「なにも欲しくない。
    誰のためでもない。
    誰も褒めてはくれない。
    ただ、飛び続けたい。
    僕が僕であり続けたい。
    生きているかぎり。」

    スカイ・クロラシリーズの発売第4作目。
    時系列では、『ナ・バ・テア』、『ダウン・ツ・ヘヴン』、『フラッタ・リンツ・ライフ』、『クレィドゥ・ザ・スカイ』、『スカイ・クロラ』の順なので、第3巻にあたる。
    『スカイ・イクリプス』は番外編・短編集のような位置づけ。

    タイトルになっている「フラッタ」というのが、どういう現象なのか、航空工学に馴染みのない人にはピンと来ないかも知れない。
    が、それとは関係なしに楽しめます。(笑)

    森博嗣のミステリしか読んだことのない人には、
    このシリーズは是非とも読んで欲しい。

    純粋に文章を楽しめる内容。

  • 未だ全巻読んだわけではないけれど、これが一番好きかもしれない。
    順番に読んでこそ、そう思うのであって、この巻だけ読んでどう思うかはわからないけど。

    考える。
    誰にもあたらない。自分を卑下しない。
    彼は考える。
    生きること。戦うこと。愛すること。そして空。

    今までのキルドレで、誰よりも優しく、誰よりも自然なクリタの物語。
    フーコが惚れるのもわかる気がする。

  • なにも欲しくない。誰のためでもない。誰も褒めてはくれない。ただ、飛び続けたい。僕が僕であり続けたい。生きているかぎり。

  • スカイ・クロラシリーズ。
    時系列では、3作目。

    私はスカイ・クロラから読み始めたので、ずっとクリタという人物が気になっていました。
    この巻ではそのクリタのことがよく分かって良かったです。

    しかしそれ以上に、今までは「僕」という一人称でしか触れられなかったクサナギを、外側から見ることができたのがとても良かったです。

    次の作品も早く読まなくては!

  • ここで来たかー!と今回はクリタジンロウが主人公。そろそろラストスパートな訳ですな。たぶん次の巻はまたクサナギさんが主人公な気がする。そしてスカイクロラへか。3度目のスカイクロラになるけど、どう感じるんだろう。この巻でようやくスカイクロラへの伏線みたいなのを感じた。原作はクサナギさん撃たれて、映画はカンナミが死ぬであってるよね?っていうかダウンツヘブンで僕が抱いた感想がまさかのまさかだった。ちょっとナバテアとかで出てきた人の名前とか忘れてたけど、wikiで見たりしてあー!ってなったりしてる。最近読むペースが順調なのが嬉しい。早く次のクレイドゥザスカイが読みたい。

  • 「スカイ・クロラ」シリーズの4作目。僕は時系列で読んでいるので3作目。

    主人公が、クサナギからクリタへ。それのせいなのかなんなのか、雰囲気が一変したような。

    「きれいな絶望」と、レビューで誰かが書いていたけども。その感覚には少しの共感を。今までよりも、少し切なさに似た何かを含んだストーリー展開で。やりきれなさを憶える。

    どうも、この「やりきれなさ」という感覚を持っていることが、生きているということそのものだと思ったりする。
    そしてやりきれなさは、解決してしまったら、それは嘘だと思う。

    ってのはまあ、私事ゆえに、言及はしないけども、そのようなことを考えさせてくれる作品だったかと。

  • 愛に悩むキルドレ、栗田仁郎の話。
    戦闘の描写だけ読んでても、前巻までの草薙の腕前がどれだけ抜きんでてたのかを今更実感できたり。

    まだまだ謎が残るけど、キルドレの正体に少し近付けた気がする巻。

  • スカイクロラシリーズ4作目。
    主人公が草薙から栗田へ。
    草薙は大尉になり、女性キルドレ初の指揮官へ。
    栗田は草薙の部下で、彼女が飛ぶ時には護衛役をつとめる。


    指揮官になったからなのか、草薙が変わったな〜と思った。
    受ける印象が全く違う。
    でもその謎も明かされ、すごい衝撃を受けた。
    そんな事が起こるのか…何だか草薙が可哀想…というか切なくなった。

    ラスト付近で、スカイクロラでカンナミが草薙の部隊に入った時、栗田の代わりだったような。。。
    と思い出して、更に切なくなった。


    この4作目はいきなり馴染みのなかった栗田が主人公になり、草薙の様子もおかしかったり、栗田自身も病院に閉じ込められたり、何かやるせない気持ちになることが多くてなんだかな〜と思った。
    でも、やっぱり先が気になるラストに持ってくのは凄いな、と。

    早く続きが読みたい!

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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