フラッタ・リンツ・ライフ

著者 :
  • 中央公論新社
3.66
  • (204)
  • (260)
  • (484)
  • (24)
  • (2)
本棚登録 : 1939
感想 : 212
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120037399

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • クリタ、て名前は聞いたことがある気がする。
    相変わらずさくさく。すき。

  • クリタが主役の話。たびたび出てくる他の話の登場人物たち。少しずつ流れる時間。気になる感じで終わったけれどまた次の巻から違う人の話になるんだろうなぁ…。

  • この本は初見っぽい。多分。
    前作に少し登場していた人物が主人公。

    愛、正義、希望、勇気。
    ありきたりで健全な言葉は主人公にとって無関係。
    とにかく美しく生きたい(死にたい)。

    “本を読んだりして、普通の人間の思考を知ることはできるけれど、どこまで現実に存在するものなのか、やっぱりわからない。愛情と呼ばれるものの多くは、単に、自分が良い思いをしたい、自分が望んでいる状況になりたい、という欲求に過ぎない。相手を愛していると口では言いながら、つまりは自分のことが大事なのだ。愛する人のために命を投げ出す、といった物語もあるにはあるけれど、別に愛していなくても、命くらい投げ出せる。戦いで死んでいった者たちは、みんなそうしてきた、ごく普通のことではないか。
    なにか、無理に愛情愛情って…。それがとんでもなく貴重で美しいものだって、それよりも大事なものはこの世にないって、最終的にはすべてそれが人を救うのだって、そう思い込もうとしているみたいだ。愛情という名の神様を信仰している宗教なのだ、と僕には思える。それを信じる者には、確かに存在するのだろうけど、一度疑ってしまえば、もうどこにも実体のない、それどころか、現象としてもありえない、虚構だと気づく。”

  • 2014年10月9日読了。
    クサナギがオトナになったな、と思ったら本当に大人になってた。

  • ⭐️2014年7月20日読了『フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into life』森博嗣著 評価B〜 B+

    森博嗣のスカイクロアシリーズ 物語の主人公は、前作の天才的女戦闘機乗りである草薙水素から栗田仁朗へ。まだ明らかではないが、どうも彼は草薙水素の息子ではないかと思われる。

    この巻では、新たな事実 草薙水素は、妊娠出産の際に年を取らないキルドレから普通の人間に戻ったという事実が明らかになり、当局は必死にそれを隠し通そうとする。

    また草薙水素は、歳をとる事で、大好きな飛行機乗りで居られなくなることに戸惑いを隠せない。

  • 『スカイ・クロラ』シリーズの刊行4作目。『スカイ・クロラ』で草薙水素に××されていたクリタジンロウ。彼が主人公です。

    クリタが抱く草薙水素への感情。揺れ動く心模様。これまでの主人公に比べて、だいぶ人間っぽいですね。故にちょっと好きになりますね。今まで以上に自分の感情を乗せて読みました。

    キルドレの真相や世界観もようやくくっきりし始め、また最後の何とも言えない切ない終わり方・・・・。すぐにでも続きが読みたい。マンネリだとやだな、と思っていたのですが、そんなことはなく面白かったです。

  • 4作目。語り部はクリタ。キルドレの謎が少しずつ解き明かされてきて、一気読み!段々、自分の中で話が繋がってきた!淡々とした文章なのになぜか心が高揚してたまらない。『スカイ・クロラ』をもう一度読みたい気分。2011/220

  • 地上にいると忘れてしまう。いくつもの大切な事。
    喜び。愛。戦うことの意味。
    屈辱、栄光、敗北、勝利、そして生と死。
    雲の上では、思い出せる。すべてが美しい。
    すべてが僕たちのものだ。
    なにもいらない。ただ飛び続けたい。
    僕が僕である限り。

    幾度墜ちても空を臨み続けるクリタ。その上司、クサナギ・スイトに訪れる変化。
    生きる限り空を飛び続け、そこでしか自由を見出せない飛行機乗りたちの運命は、何処へ向かうのか。
    クリタ・ジンロウの視点で描かれる、シリーズ第4弾。今回の空は夜明けを待つ群青です。

  • 今作もクサナギ視点だろうと考えていたら、クリタジンロウが主人公として登場。

    今まで名前しか登場していなかったのでどうでもいい人扱いしてたのに。
    一番まとも?な人な気がした。勝手に妄想する好青年クリタ像。

    このシリーズに登場する主人公たちはみんな無頓着、無執念のようにみえて、もっとも純粋に生きている。
    彼らは空で飛び続けることが生きることであるが、人には多かれ少なかれこれさえあればいいというものがあると思う。それをなににも惑わされず求め続けられる彼らが羨ましいと感じた。

  • なにも欲しくない。
    誰のためでもない。
    誰も褒めてはくれない。
    ただ、飛び続けたい。
    僕が僕であり続けたい。
    生きているかぎり。

    ------------------------

    初めての、森博嗣の作品であり、これらの装幀を手掛ける鈴木成一デザイン室が好きだと意識した作品。

全212件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森博嗣の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×