- Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120046575
感想・レビュー・書評
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おお、高野文子さんの新作!待ってました!「黄色い本」以来だからずいぶん久しぶり、それはそれは楽しみにしていた。大判で柿色の美しい表紙を目にしただけで胸が高鳴る。こんないい気持ちってちょっと他にないなあ。
読み出すと、もうそこは独特の高野ワールド。太めの線で、あえて平板に描かれたページにどんどん引き込まれる。コマ割の仕方も、初めて見るようなのが幾つもあった。ゆっくりした呼吸で読んでね、と語りかけられているような感じだ。
内容がまた感涙もの。科学者(の卵)四人が下宿する小さなドミトリーが舞台として設定されている。朝永振一郎と湯川秀樹はまあ当然として、牧野富太郎と中谷宇吉郎という人選がまことにしぶい! あとがきに、いつもなら自分の気持ちが一番にあるが「今回は、それを見えない所に仕舞いました」とあるように、過剰な思い入れやドラマティックな要素を一切排して、静かに描かれているが、それでもなお、著者の心からの敬意が伝わってくる。「涼しい風が吹いてくる」愛すべき一冊だ。
終わりの方に配された、湯川秀樹「詩と科学」の一節が素晴らしい。ここまで読み進めてきて、この絵とともに味わうことで、言葉が心の深い所に届いてくるようだ。しみじみ良かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ずっと気になってて、図書館で発見でラッキー。
マンガで書いてあるとはいえ、私にはなかなか刺激的で眠気を誘う本でした。こういうのもアリだな~って。
第2弾もあったら読みたい! -
おまけのような位置付けの、冒頭の『球面世界』が、発想が奇抜で一番面白かった。
きん子ちゃんが作中で少しづつ成長してしているのが嬉しい。
四人の科学者(とガモフ氏)はそれぞれカッコよく、紹介してある本を読みたくなった。 -
4人の日本の科学者をマンガと文章で紹介した本。
ある人のブログで紹介されていて、牧野さんと湯川博士の名前があったので購入。
牧野富太郎氏は小学生の頃、伝記を読む授業でランダムに渡されたのが氏の。読了できなかったが、全く知らないその人の努力と動植物への愛が伝わった。
湯川氏は彼の子どもの頃の友達のいない悲しい体験を教科書で読んで、ノーベル賞受賞者にもこんな経験があるんだと親近感を。
中谷氏は北大のキャンパス(母校ではないのが残念)で見かけた「低温」の文字と雪の結晶の碑。白銀荘も身近な場所だし。
朝永氏は知らないけど、みんな懐かしい友達みたい。文豪や大作家の作品を読んでもこんな気持ちにはならないのに、とっても親しい気持ち。
もうちょっと分量があってもいいかなぁ、 -
大好きな科学本。漫画であって、科学であって。とても大好きな一冊である。
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どんな内容なのか、知らずに高野文子さんだからという理由だけで読んだ。
やはり、高野文子さんのことは信じていいのだと確信。
漫画による科学の本の読書案内。読んではいないが、この1年でよく目にした朝永振一郎、湯川秀樹の2人。そして、牧野富太郎。初めて知った中谷宇吉郎。読んでみたいとは思っていた人たちの本。高野文子さんのおかげで読まなくてはいけない本に昇格。
それにしても、高野文子さんってすごい人だな。高野文子さんの作品も全部読みたくなる、読書案内でした。 -
すごーーーーくいい本でした!
「球面世界」だけ立ち読みして、かがくのほんみたいな感じなのかな? と勘違いしていたのですが、科学者たちのエッセイが主な題材で、それぞれの方の人となりや学問への姿勢、未来をまなざす力が可愛らしい画風で描きだされています。
ノートに書き留めておきたい言葉、手に入れたい本がたくさん出てきました。 -
ちょっと読みかけて勿体なくて止めて、その間に中谷宇吉郎を岩波少年文庫で読んで、高野さんラジオ出演を機にようやく再開したら、これに載ってた中谷さん。
シンクロニシティ!というわけでもなく、無意識に意識に残ってたんやろなー。
しばらく浸りそう。