- Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120046575
感想・レビュー・書評
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(2015.01.03読了)(2015.01.02拝借)
科学者の書いた本の読書案内の本です。高野さんは漫画家なので、漫画で読書案内を試みています。取り上げられて科学者は、朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹、ジョージ・ガモフです。
要領よくポイントを紹介していますので、興味を惹かれた本を実際に手に取るとなおいいかなと思います。
朝永さん、中谷さん、湯川さんの本は、読んだことがあるので、さらに読んでみようと思います。牧野さん、ガモフさんの本は、機会があれば読んでみたいと思います。
湯川さんと朝永さんは、ノーベル物理学賞受賞者です。素粒子理論や量子力学が専門です。
中谷さんは、雪の研究が有名です。降ってくる雪の結晶を観察することで、上空の大気の状況がわかるとか。そのことを「雪は天から送られた手紙である」と表現しています。
牧野さんは、植物図鑑を作った人です。植物画も自分で書いています。
ガモフさんは、名前は知っていても本を読んだことがないので、科学啓蒙書を書いている人と言う認識しかありません。
【もくじ】
球面世界
ドミトリーともきんす
プロローグ
1 トモナガ君 おうどんです 朝永振一郎「鏡のなかの物理学」
2 トモナガ君 泣かないで 朝永振一郎「滞独日記(1938年4月7日‐1940年9月8日)」
3 マキノ君 お正月です 牧野富太郎「松竹梅」
4 ナカヤ君 お手紙です 中谷宇吉郎「簪を挿した蛇」
5 ナカヤ君 コタツです 中谷宇吉郎「天地創造の話」
6 マキノ君 蝶々です 牧野富太郎「なぜ花は匂うか?」
7 ユカワ君 お豆です 湯川秀樹「数と図形のなぞ」
8 ユカワ君 松ボックリです 湯川秀樹『「湯川秀樹 物理講義」を読む』
9 ユカワ君 ハゴロモです 湯川秀樹「自然と人間」
10 ようこそ、ガモフさん ジョージ・ガモフ『G・ガモフ コレクション① トムキンスの冒険』
11 詩の朗読 湯川秀樹「詩と科学‐子どもたちのために‐」
ともきんすと白銀荘について
参考資料
あとがき
Tさん(東京在住)は、この夏、盆踊りが、おどりたい。
☆中谷宇吉郎
・「雪」中谷宇吉郎著、岩波文庫、1994.10.17
「科学の方法」中谷宇吉郎著、岩波新書、1958.06.17
「中谷宇吉郎随筆集」中谷宇吉郎著・樋口敬二編、岩波文庫、1988.09.16
☆朝永振一郎
・「鏡の中の物理学」朝永振一郎著、講談社学術文庫、1976.06.30
「物理学とは何だろうか(上)」朝永振一郎著、岩波新書、1979.05.21
「物理学とは何だろうか(下)」朝永振一郎著、岩波新書、1979.11.20
「量子力学と私」朝永振一郎著、岩波文庫、1997.01.16
☆牧野富太郎
「植物知識」牧野富太郎著、講談社学術文庫、1981.02.10
☆湯川秀樹
・「旅人」湯川秀樹著、角川文庫、1960.01.15
・「本の中の世界」湯川秀樹著、岩波新書、1963.07.20
・「人間にとって科学とはなにか」湯川秀樹・梅棹忠夫著、中公新書、1967.05.
・「物理の世界・数理の世界」湯川秀樹・北川敏男著、中公新書、1971.05.25
・「創造への飛躍」湯川秀樹著、講談社文庫、1971.07.30
・「宇宙と人間 七つのなぞ」湯川秀樹著、筑摩書房、1974.07.18
・「目に見えないもの」湯川秀樹著、講談社学術文庫、1976.12.10
・「湯川秀樹が考えたこと」佐藤文隆著、岩波ジュニア新書、1985.06.20
「最近の物質観」湯川秀樹著、講談社学術文庫、1977.02.10
「物理講義」湯川秀樹著、講談社学術文庫、1977.10.10
「自己発見」湯川秀樹著、講談社文庫、1979.08.15
「天才の世界」湯川秀樹著、三笠書房、1985.09.20
「続 天才の世界」湯川秀樹著、三笠書房、1985.12.10
「続々 天才の世界」湯川秀樹著、三笠書房、1986.06.10
(2015年1月3日・記)
内容紹介(amazon)
不思議な学生寮「ともきんす」。お二階には寮生さんが4人。
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹……
テーマは科学者たちの言葉―高野文子最新コミックス!
高野文子が新作のテーマに選んだのは「科学者たちの言葉」でした。日本の優れた科学者たちが残した文章を、なぜいま読み返すのか。
その意義を、架空の学生寮を舞台に、「科学する人たち」と一組の母娘の交流を通じて丁寧に描いていきます。
「道具を持ち替えることから始めた」と著者が語る通り、画面を行き交う線はさらなる進化を遂げ、フィクションとノンフィクションのあわいに、唯一無二の世界が生まれました。
本書には、Webメディア「マトグロッソ」で連載されていた表題作に加え、連載への布石となった短編「球面世界」「Tさん(東京在住)は、この夏、盆踊りが、おどりたい。」の二篇を収録。
漫画単行本としては前作『黄色い本』から12年―大判サイズで絵の魅力をあますことなく伝えた、ファン待望の一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「不思議な学生寮「ともきんす」。お二階には寮生さんが4人。朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹……テーマは科学者たちの言葉―高野文子最新コミックス!
高野文子が新作のテーマに選んだのは「科学者たちの言葉」。日本の優れた科学者たちが残した文章を、なぜいま読み返すのか。その意義を、架空の学生寮を舞台に、「科学する人たち」と一組の母娘の交流を通じて丁寧に描いていく。」 -
絵もかわいいし、内容も良い❗️
オススメ。
高野文子さんの他の本も読んでみたくなりました。 -
もし私が下宿屋さんをまかなっていて、その2階に科学を勉強する学生さんが住んでいたら…という架空の物語。この下宿屋さんの寮生はなんと、若かりし日の朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹という、後のスターの揃い踏み。居間に降りてきた彼らとのひとときのやりとりが描かれた後に、それぞれが著した本が紹介される、という構成です。高野文子の画力とデザイン性も魅力的。素通りするのは、もったいない本です。
金広(図書館スタッフ)
https://kensaku.my-pharm.ac.jp/opac/volume/237030 -
面白かったです。そして、登場される明治大正昭和をまたにかけた天才秀才たちの本を読んでみたいなと、次々読書が繋がりました。ぶつりはわかりませんが、湯川秀樹先生の旅人という随筆は、幼少期からの環境や思っていたこと、感じていたことが書かれていて、そういう家族で、こういう少年で、ああゆう天才だったのかぁと、興味深く読めました。
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球面世界
ドミトリーともきんす(トモナガ君 おうどんです―朝永振一郎「鏡のなかの物理学」
トモナガ君 泣かないで―朝永振一郎「滞独日記(一九三八年四月七日‐一九四〇年九月八日)」
マキノ君 お正月です―牧野富太郎「松竹梅」
ナカヤ君 お手紙です―中谷宇吉郎「簪を挿した蛇」
ナカヤ君 コタツです―中谷宇吉郎「天地創造の話」
マキノ君 蝶々です―牧野富太郎「なぜ花は匂うか?」)
Tさん(東京在住)は、この夏、盆踊りが、おどりたい。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99698897 -
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹―。科学者たちの言葉をテーマにした、高野文子さんのコミックス。不思議な学生寮「ともきんす」。お二階には寮生さんが4人。科学の不思議が感じられる一冊です。